葬儀費用の相場を徹底比較|お葬式の種類で異なる通夜/火葬/お布施等の費用を12のポイントでチェック

数年前までは、葬儀の費用はとにかくわかりにくいと言われていました。「そもそもお葬式の話なんて縁起が悪い」とタブー視される傾向があり、家族が亡くなって初めて葬儀の話になることもあったものです。

近年では、多くの葬儀社が料金プランを用意し葬儀費用についての情報も増えてきました。しかし、今度は「情報が多すぎてかえってよくわからない」といった声も出るように…。

そこで今回は、種類別に見た費用相場をはじめ、お葬式にかかる費用の内訳や葬儀プランに含まれる内容などを詳しく解説していきます。

また、葬儀費用の算出や請求でのよくあるトラブルについても、実例を交えてご紹介しています。ぜひ参考にしてください。

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葬儀の種類別、費用の平均と目安

葬儀の種類ごとの平均費用を示したグラフ。火葬式が44万5,376円、一日葬が85万1461円、家族葬が96万4133円、一般葬が149万3624円となっている
第4回お葬式に関する全国調査(2020年/鎌倉新書)より

葬儀の種類別に見た葬儀費用の平均については上記のとおりです。参列者を招いた一般葬、家族のみの家族葬、通夜を省いた一日葬、火葬場での簡易的な葬儀を直葬・火葬式としてデータを集計しています。

このデータの通り、葬儀は種類によって大きく金額が異なります。しかし、葬儀場の広さやプランの内容によっても費用が変わるため、あくまで相場は参考程度に考えましょう。

できるようならいくつかの葬儀社で見積もりを取り、事前見学に行くことをおすすめします。安い葬儀プランにして後悔した…という場合もあるので、故人と家族が納得できるかたちの葬儀を検討しましょう。

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葬儀の種類・形式と葬儀費用

葬儀の種類は、直葬(ちょくそう・じきそう)、一日葬、家族葬、一般葬と大きくわけて4つの形式があり、これらの形式によって費用相場は異なります。

近年では「家族葬」という言葉がメディアで取り上げられたり、また葬儀社によっては「一日葬プラン」「家族葬プラン」というように、形式ごとに、それぞれの葬儀を行う上で必要なものをセットにしたプランを設けているところもあります。葬儀の種類・形式に定義はありません。葬儀費用は種類・形式にかかわらずきちんと見積りを取りましょう。

葬儀の種類・形式の違いは?

4つの種類の葬儀について、「何をもって〇〇葬とするのか?」というはっきりとした定義はありません。しいて言えば、直葬・火葬式はお通夜や葬儀・告別式は行わず火葬をメインに行うお別れ。一日葬はお通夜を行わない、葬儀・告別式だけのセレモニーです。

また、家族葬という名前は聞いたことがあっても、一般葬という葬儀はあまり聞き慣れないという方もいるかもしれません。 家族葬と一般葬は弔問に訪れる方の人数、お葬式の規模は変わりますが、葬儀そのものに大きな違いはありません。混乱しがちなのは「家族葬の会葬者は何人まで」という決まりがあるわけではないという点です。

葬儀の種類は葬儀費用の目安になるの?

一方、葬儀の規模が変わることで葬儀にかかる費用はそれぞれ変化します。 ただ、単純に葬儀の種類・形式だけで葬儀費用が決まるわけではありません。葬儀の内容は故人や喪主、遺族の希望、また地域の風習などに応じて変化するものだからです。

また、例えば一日葬は1日だけだからといって、家族葬など2日間行う一般的な葬儀の半額になるかというと、そういうわけではありません。祭壇を家族葬や一般葬と同じように飾れば、祭壇費用は変わりません。 祭壇を設営する準備の時間を考慮すると、セレモニーホールなど葬儀式場も2日間押さえておく必要があります。

どのようなお葬式にしたいか、葬儀の内容をイメージする場合には、葬儀の種類・形式によって考えるのも便利です。しかし、葬儀の費用については、葬儀の種類・形式にかかわらずきちんと見積りを取って検討することをおすすめします。

また、それぞれの葬儀の種類に応じて各葬儀社が用意したセットプランの金額も、葬儀費用の概要を把握するための参考になります。

葬儀費用の内訳

お葬式に多くの費用がかかるのはイメージがついたと思います。葬儀社から提示されるセットプランには含まれないものもあり、実際は多めにかかる場合があるということを覚えておきましょう。

お葬式にかかる3つの費用

お葬式にかかる費用は大きくわけて、葬儀そのものにかかる費用飲食などの接待にかかる費用宗教者へのお礼(お布施の3つに分類できます。

これらを合計したものがお葬式全体にかかる費用、つまり葬儀費用の総額となります。 しかし、参列者の人数やドライアイスの数など、実際に葬儀を行ってみないと確定しない費用もあります。

①お葬式そのものにかかる費用

葬儀そのものにかかる費用とは、セレモニーホールなど会場使用にかかる費用、祭壇や棺、遺影などにかかる費用、司会やセレモニースタッフの人件、寝台車や霊柩車にかかる費用など、お通夜と葬儀・告別式を執り行うのに必要な代金のことを言う

セレモニーホールなど会場使用にかかる費用、祭壇や棺、遺影などにかかる費用、司会やセレモニースタッフの人件、寝台車や霊柩車にかかる費用など、お通夜と葬儀・告別式を執り行うのに必要な代金です。「葬儀一式費用」「葬儀本体費用」などとも呼ばれます。

火葬料は喪主(施主)が直接、火葬場に支払う場合と、葬儀社が立て替えて支払っている場合があります。葬儀社からの請求書に火葬にかかる費用も含まれている場合は、立替費用の清算という意味です。

②接待にかかる費用

接待にかかる費用とは、通夜ぶるまいやお清め、お斎など、お通夜から葬儀・告別式までの間の飲食にかかる費用と、お香典の返礼品などにかかる費用

通夜ぶるまいやお清め、お斎など、お通夜から葬儀・告別式までの間の飲食にかかる費用と、お香典の返礼品などにかかる費用です。「飲食接待費用」と言われることもあります。

接待にかかる費用は葬儀社からの見積書に含まれる代金ですが、弔問に訪れた参列者の人数によって変動するため、見積書と請求書の間に差が生じることもあります。

また返礼品については自宅への弔問客にお渡しするために、喪主が一旦多めに預かることもあります。この場合、四十九日後に余った品を葬儀社に戻した上で実際に使用した数に応じて改めて精算します。

③宗教者へのお礼(お布施)

戒名授与の感謝の気持ちとしてお布施を渡します。場合によっては御車料や御膳料を払うこともあります。

お通夜、葬儀・告別式での読経、戒名授与の感謝の気持ちとしてお布施を渡します。場合によっては御車料や御膳料を払うことも。一般的に、お布施は喪主から直接宗教者に手渡すものです。葬儀社からの請求に含まれていないので注意してください。

お布施は感謝を表すものですから金額は決まっていません。各家庭や故人と菩提寺とのお付き合いの度合いによっても変化します。

ただ、日ごろ菩提寺をはじめお寺との交流が希薄になりつつある昨今、ちょうどよい金額がわからない場合は、直接菩提寺に尋ねても問題ありません。

神道とキリスト教では、宗教者へのお礼の言い方が違う!?

お布施というのは仏教用語です。そのため、神道やキリスト教の場合、宗教者へのお礼をお布施とは言いません。

神道では、お布施のように宗教者に渡すお礼に特別な名称はないようです。一般的には「御礼」「御供」「御祈祷料」、もしくは榊をささげるお礼として「玉ぐし料」とする場合もあります。「初穂料」と書く方もいらっしゃるようですが、こちらは「新しく収穫したお米の代わりにお供えする」という意味合いがあり、どちらかというとお祝い事の際に用いるようです。

なお、「玉ぐし料」という言い方は、慶事、弔事どちらでも使用可能です。 仏式の「香典」に該当する、遺族へ渡すするお見舞いにも、表書きに「玉ぐし料」と記すことがあります。

キリスト教の葬儀の場合は、教会にお渡しする際には「献金」「ミサ御礼」とします。また、神父や牧師など宗教者にお渡しする場合には「御礼」とするのが一般的です。

葬儀のマナー、中でも宗教に関することはそれぞれの地域、宗旨宗派、さらに言えば宗教者によっても考え方が異なる場合もあります。何かわからないときや迷ったときには、葬儀社の担当者に確認すると間違いありません。

100万円で可能なお葬式の内容

いい葬儀でご紹介している葬儀社の中から、100万円(税別)でできるご葬儀の例をご紹介します。 各社でさまざまなプランがあるほか、プランがない場合も相談することで予算に合わせた提案をしてもらえます。

100万円でできるお葬式の一例

プランの概要

  • 基本費用995,000円(税別):参列者:親族30名 一般70名
    ご安置、お通夜、告別式、初七日法要までのすべてを行うプランです。

プランに含まれるもの

お迎え~ ご安置
  • 寝台車(病院~安置場所)
  • ご安置料金
  • 冷剤
  • 枕飾り一式
  • 所・火葬場手続き代行
納棺
  • お棺
  • 仏衣一式
  • お棺用布団
告別式
  • 生花祭壇
  • 葬儀場利用料金(プラン対応会場)
  • 会葬礼状付返礼品20個
  • 寝台車(安置場所~葬儀場)
  • 遺影写真
  • 受付セット
  • 司会スタッフ
  • 通夜礼状付返礼品20個
  • 運営スタッフ
  • 通夜食事10名分
火葬
  • 寝台車(葬儀場~火葬場)
  • 火葬料金(市民料金)
  • 骨壺・骨箱
初七日
  • 初七日法要スタッフ(初七日法要運営サポート)
  • 精進料理10名分
式後
  • 自宅飾り一式
  • 会葬礼状
  • 記録お写真
アフターサービス
  • 法事・法要のご相談
  • 海洋散骨のご相談
  • 記録お写真
  • 日常供養のご相談
  • 相続手続きのご相談
  • 納骨堂・永代供養のご相談
そのほか
  • 「いい葬儀」割引(5,000円)
スクロールできます

*「基本費用」の提示金額は税別表示です。
*上記はあくまで目安の金額であり、葬儀場、人数規模、車両、安置日数等各種の条件により変動いたします。
*火葬費用、式場使用料、霊安室使用料などの施設利用料は別途必要となります(基本プランに含まれる場合を除く)。
*変動品等に不要な項目がある場合、その分だけ合計金額より安くなります。
*このプランには宗教者の紹介とお布施は含まれていません。
*プランには、お棺・ドライアイス・車両・装飾・各種消耗品・人件費等の一般的な葬儀施行に必要な品目、サービスを 含んでおります。
*こちらのページで提示している金額はあくまで目安の金額であり、葬儀場所、人数規模、車両、安置日数等各種の条件により変動いたします。 正確な金額は葬儀社との面談打ち合わせ時にご提示します。
 

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葬儀費用の追加料金とは?

葬儀の費用に追加でかかる料金の一覧。飲食費・返礼品費・ドライアイスの使用料・霊きゅう車の移動費・寝台車の移動費・湯灌サービスなどが追加料金の対象となる

葬儀の追加料金も葬儀費用を難解なものにしている理由のひとつといえるでしょう。 そもそも「追加料金」と一口にいっても、これには2つの意味があります。

ひとつはセットプランに費用が追加となる場合。そしてもうひとつは見積りで事前に提示された金額が変更となり、請求金額と異なるという場合です。

「追加費用一切不要」などとうたっている葬儀社には要注意!見積り内容をしっかり確認して後で困らないように!

「飲食費」「返礼品費」は人数によって変化するもの。当日に人数が増えたら、その分追加費用も発生すると考えておきましょう。

セットプランで追加費用が発生する場合

セットプランで葬儀を依頼した場合、プランには含まれていないけれどオプションで追加することができるサービスがあります。

例えば、故人を棺に寝かせる前にきれいに体を洗い清める、湯灌(ゆかん)というサービスは、専用の用具やスタッフが必要になるため、一般的なセットプランには含まれていないことが一般的です。こうしたサービスを希望する場合、セットプランの料金だけでなく、追加の費用が必要になります。

またセットプランに含まれているサービスをオプションでグレードアップするということもあります。

棺や骨壺などセットプランに含まれている葬具を、故人らしさを表すために、よりグレードの高いものに変更するといった場合です。 このようなケースでも追加費用が必要になります。これらの追加費用は見積りの段階で事前にわかります。

状況に応じて、見積り金額から追加費用が発生する場合

次に、「その場の状況に応じて追加対応を行ったもの」が、追加料金としてかかる場合もあります。

例えば飲食や返礼品にかかる接待費用は、弔問客や参列者の人数によっても変わるので、想定より多くの人が集まった場合、食事や返礼品の数が増えれば、その分が追加費用となります。判断が難しいのですが、お料理の減り具合など、葬儀の現場で状況を見ながらとっさに追加を決めなければならないケースもあります。

一般的には想定する人数よりやや多めに発注しておいたり、料理もいろいろな種類のものを織り交ぜることでテーブルの料理が一度に足りなくなってしまうことを防いだり、葬儀社も経験に基づいたさまざまな対処方法を用意しています。困ったときには葬儀社の担当者にすぐに相談することをおすすめします。

このほか、飲食や返礼品ではありませんが、ドライアイスの使用量も火葬までの日数はもちろん、気温、安置の状況によって変化することがあります。

また故人を病院から自宅や葬儀会場へとお連れする寝台車。また葬儀会場から火葬場までお連れする霊柩車などは、移動距離によっても費用は変化します。この場合も事前に想定できるものは見積りに記載されますが、途中で変更となった場合は請求金額が変化する可能性があります。

葬儀には不測の事態もつきものです。疑問に感じたことは葬儀社の担当者にきちんと尋ねることで、納得のいく費用で、心に残るお葬式を行うことができるでしょう。

格安の葬儀プランについて

インターネット上では、しばしば「お葬式の費用一式〇〇万円」といったセットプランが紹介されています。

各地域の葬儀社が個別に自社のセットプランを用意してうたっているケースもありますし、全国どこでも、同一金額で同じクオリティの葬儀を提供するというサービスをうたっている企業もあります。

後者の場合、受注した会社が全国各地にある提携した葬儀社に葬儀を発注するという仕組みで、葬儀を施行しています。不自然に低価格を強調するプランには必要な費用が含まれていない場合もあるため、見積りの項目だけでなく数量まで確認する必要があります。

安価すぎる定額プランの注意点

安さを訴求した定額プランの中には、20万円前後でお葬式ができるというセットプランもあります。

一見、格安できちんとしたお葬式が行えるようなイメージで訴求されていることもありますが、実際には通常は火葬のみをメインとしたもので、お通夜や葬儀・告別式といった儀式は行われません。そのため、内容をきちんと確認しないまま依頼をしてしまった場合には、予想していた葬儀とは違ったといったトラブルが発生する可能性もあります。

また最近では、新聞広告には「追加料金不要」掲載したのにも関わらず、実際には追加費用が別途必要となるケースがあったとして、消費者庁から景品表示法違反で再発防止を求める措置命令が出された企業もありました。

葬儀費用とトラブルの背景にあるもの

こうしたトラブルが発生する背景には、いくつかの理由が考えられます。故意に間違いやすいセットプランを掲載するという葬儀社は論外ですが、そのほかにも考えられる理由はあります。

例えば、喪主と葬儀社の担当者とのコミュニケーション不足によるもの。より詳しくいうと、葬儀社が喪主に対して必要以上に遠慮してしまうというケースもあります。

安価な定額プランを申し込む方の中には、金額を重視してそれ以上の説明を求めない方もいらっしゃいます。そうした場合、葬儀の担当者が格安プランのメリットだけでなくデメリットまで詳しく説明をすると、かえって「オプションを押し付けて値段を吊り上げようとしているのでは?」と誤解されてしまうこともあるようです。

そのため格安のセットプランを申し込まれた方への説明やご提案はあえて控えようとする心理が、担当者には働くこともあります。そのためコミュニケーション不足に陥ってしまい、最終的にトラブルに発展してしまうというケースもあります。

不自然に格安な葬儀の仕組み

また、葬儀社も企業であるという点も否めません。価格が安くても、葬儀社が行う実質的な業務内容は一般的な葬儀と変わらない部分も多々あります。そのため、場合によってはこうした格安の葬儀を受けることで赤字になってしまうこともあるのです。

もちろん金額によってお別れの大切さに差があってはいけません。格安のセットプランの施行についても、対応する葬儀社は決められた金額の中で最大限のお別れを形にできる様、行っています。

しかし、葬儀費用を抑えるための企業努力として、例えば不自然に安い葬儀では、経験の浅い担当者が1人で執り行うことで人件費を抑えなければならないというようなケースも起こり得るというわけです。

このような格安のセットプランを行っている葬儀社の中には、会社を維持するためにもより多くの件数をこなさなければならないため、遺族から見れば単なる遺体の処理ととられかねないような対応になってしまうこともあります。

さらに10万円を切るような低価格を強く訴求したセットプランには、火葬料金やドライアイス、遺体の搬送にかかる費用などが含まれていない。もしくは項目としては含まれていても数量が最低限というケースもあります。

最低限の金額で設定したプランの場合、依頼をした後から必要なものをオプションで追加していくと、最終的には当初想定していたセットプランより大幅に高い金額になってしまうといったことも見受けられます。

相場と比較しても高くついてしまうというケースもあるようです。中には金額の安さみを大々的に表示して、その内容は不明瞭、もしくはわかりにくい表示となっているセットプランも、残念ながらゼロではいえません。

こうした格安のセットプランにかかわるトラブルを避けるためにも、依頼をする前に、金額以外のことにも注意することが必要です。可能であれば担当者の説明を受け、セットに含まれている項目だけでなく、それぞれの項目の内容や量、さらにもしもの時を想定して追加費用の有無についてもきちんと説明を聞きましょう。

金額的なメリットだけでなく、それによって生ずる可能性のあるデメリットまで考慮した上で決めることをおすすめします。

格安な定額プランが招いたトラブル事例集

葬儀費用を抑えすぎたために、いいお別れができなかったというケースはしばしば耳にします。

「思ったより規模が小さく貧乏くさい」というように、インターネットの画像ではよく見えても、実際にふたを開けてみると印象が異なることもあります。

せっかく参列してくださった親せきから苦情が来るなど、トラブルの種にもなりかねません。今後の親せき付き合いに影を落としてしまうといった深刻な事態に発展してしまうこともあります。

安さだけでお葬式を決めてしまうと後々のトラブルにつながる可能性も。「予想と違う」というだけでなく、お葬式の後の弔問客の対応に苦慮するというケースもあります。

思い通りの式ができなかった

安価な定額プランとしたために失敗したという経験者の話の中には、必要な品目、サービスの追加がスムーズにできなかったり、反対に不要な項目も削ることができなかったりと制約が多く、思っていた葬儀とは違うと不満に感じることがあるようです。

また、葬儀費用に関連して葬儀の規模を必要以上に抑えた場合、葬儀の途中で問題が発生することもあります。

例えば「もっと広い会場にすれば良かった」「通夜の料理が不足気味になった」など、予想していた以上の会葬者が弔問に訪れたというケースです。変動費の予測ができていなかったことが要因です。

こうした事態を避けるためにも、仮に参列者の数が予想より多かった場合の対応について、葬儀社の担当者と打ち合わせの際に事前に確認しておくとよいでしょう。

自宅に大勢の弔問客が訪れる

お通夜や葬儀・告別式を知らされていなかった方が、後日自宅に弔問に訪れるというケースも起きています。

遺族にとっては、自宅にまで弔問に訪れてくれる方をありがたく思う反面、「頻繁なので休めない」「家をなかなか空けられない」「長時間、帰らない」といった声あります。

故人とは親しかったかもしれませんが、喪主にとってはそれほど親しくはない方と、自宅で、一対一でお話しなければならないことも、大きな負担に感じられるようです。

故人が侮辱されたように感じた

このほか、特に直葬を経験したものの後悔したという事例では、「費用をおさえて欲しい旨伝えたら、態度が急に変わった」というように葬儀社の担当者の態度が変わってしまい不快に感じたといったもの。 火葬の時にも読経はなく「不安に感じた」というもの。

>>「経験者に聞いた、直葬・火葬式のメリットとデメリット」はこちら

さらに、葬儀社からの領収書に「火葬プラン」と書かれていたため、本来であれば受け取れるはずの葬祭料が「(役所から)支給できないと言われました」というケースもあり、「人生の最後に侮辱されたようで故人がかわいそう」という意見もあります。

国民健康保険に加入していた方が亡くなった場合、申請することで葬祭費が支給されますが、自治体によっては直葬・火葬式は葬祭ではないという判断から、葬祭費の申請が認められない場合もあります。

費用を抑えて、いい葬儀を行うには

余計な費用はかけずに、でもいいお葬式を行うためにも、葬儀費用を考える際には、葬儀社選びが重要になります。

ただ見た目の金額を抑えるのではなく、どのくらいの費用で、何ができるのかを意識する必要があります。 また葬儀社からの見積り以外にも必要な費用があるということを理解し、葬儀全体の予算感を持っておくと、判断もしやすくなります。

その上で、葬儀費用を抑える方法もありますので、参考にしてください。 入会費・年会費無料のいい葬儀の「いい葬儀会員」になると、安心できる葬儀社選びを無料で相談できる上に、葬儀料金が割引になる葬儀社のご案内も可能です。 こういった会に入るのも、納得の行く葬儀社選びのポイントになってきます。

可能であれば複数の葬儀社から見積りを取って比較するのが理想。お香典や給付金などを活用することで、葬儀費用を抑えられる場合もあります。

予算と品質のバランス

葬儀を決める際には、必ず見積書を出してもらうようにします。可能であれば複数の葬儀社から見積りを取ることをおすすめします。見積書を確認する際には葬儀費用だけでなく、飲食や返礼品にかかる費用、お布施までも含めた全体での予算を意識しておくことが望ましいでしょう。

またセットプランを選ぶ際には、必ずそのプランには何が含まれているか、含まれていないものは何か、追加でかかる費用は何かということを、できるだけ押さえておきましょう。

葬儀費用を抑える方法

また急な支出を抑えるという点では葬儀保険などに加入しておくといったことも有効です。 一方、葬儀費用に対して、実際に喪主(施主)から持ち出しとなる費用を抑える方法としては、お香典でまかなうということもあります。

お香典には本来、故人の家族を支えるという役割があります。包んでいただいたお香典を葬儀費用にあてることで、皆で故人を送ることにもつながります。

葬儀費用を抑えることだけを考えて、やみくもに葬儀規模を縮小するより、より多くの方々と一緒にお別れをするというほうが結果的に費用を抑えられるケースもあります。

故人の交友関係なども意識して、葬儀の内容、品質と葬儀費用のバランスを考えると、より納得のいく葬儀が行えるでしょう。

葬儀後に返ってくる、自治体からの補助金について

さらに、保険の加入者であればだれでも、葬儀後に所定の手続きを行うことで給付金を受け取れる制度もあります。 葬儀を行った人に対して支払われるもので、保険の種類によって名称も異なります。 これらは申請の方法、期限などをきちんと確認しておきましょう。

保険の種類窓口内容
健康保険
(会社員等)
勤務先埋葬料または家族埋葬料(扶養家族の場合)
共済組合
(公務員等)
勤務先埋葬料または家族埋葬料(扶養家族の場合)
国民健康保険
(自営業者等)
市区町村の国民健康保険担当窓口葬祭費

どうしても葬儀費用が支払えないという場合は?

生活保護を受けている方の葬儀を執り行う際に、葬儀費用が捻出できないという場合においては、葬祭扶助という制度があります。

これは、生活保護法に基づいて最低限のお別れができるというもの。葬祭扶助の範囲については、いわゆる火葬のみのお別れです。 故人が生活保護を受けていても、喪主(施主)が生活保護を受けていない場合は、通常適用されません。

生活保護受給者の葬儀

生活保護受給者の葬儀を執り行う際、葬儀費用が捻出できなければ、葬祭扶助という制度が利用できます。

葬祭扶助の範囲については、遺体の検案、運搬、火葬または埋葬、納骨、その他葬祭のために必要なものと定められており、いわゆる火葬のみのお別れということになります。 祭壇を飾る、読経など宗教的儀式を行うといった、火葬以外の儀式に関わる費用に関しては適用されません。

また、亡くなった方が生活保護を受けている場合であっても、申請資格を満たしていない場合は適用されません。

例えば、喪主をはじめ葬儀を執り行う人が生活保護を受けていない場合は、通常適用されません。従って、葬祭扶助を受けるためには、故人が生活補助を受けていてかつ、身寄りがない。もしくは喪主(遺族)が生活保護を受けていて葬儀費用を出すことができない場合となります。

こうした条件を満たすことで葬祭扶助制度が適用されますが、 遺留金などがある場合、その収入状況によっては減額されたり、葬祭扶助が受けられなかったりという場合もあります。

また、葬儀が終わったあとに申請しても、葬儀費用はまかなえたとみなされ、申請が認められないこともあります。

葬祭扶助で支給される金額は、申請する自治体や、その年度によって変わります。目安としては最大でも20万円前後です。

葬儀後、葬儀社から福祉事務所に対して、葬儀内容を記載した書類をもって葬儀費用を請求し、葬儀社に対して費用が支払われます。福祉事務所と申請者の間での金銭のやりとりはありません。

葬儀費用はだれが負担するの?

お葬式にかかる費用をだれが負担するのか?ということは親族の間でもしばしば問題になることです。 相続の関係など、それぞれの家庭によっても事情は異なるので一概には言えませんが、一般的には葬儀を主催した人、つまり喪主が負担するということが多いようです。

ただし、喪主の年齢や収入など経済力によっては親せきが協力し合ってお葬式を執り行うというケースもあります。また、喪主とは別に、金銭的な面でその葬儀を取り仕切る施主を立てることもあります。

葬儀の葬儀の平均費用・料金相場

最後に、葬儀費用に関する全国の平均費用について、「いい葬儀」が独自に行なった全国調査の結果をご紹介します。

鎌倉新書では全国で過去2年半以内に葬儀を施行した喪主、または喪主に近い立場にいる方を対象に、2013年より隔年でアンケート調査を行っています(インターネットによる全国調査で、「いい葬儀」で葬儀を施行された方を対象に行った調査ではありません)。

2020年の調査の結果によると、葬儀費用の全国平均は約119万円。飲食費、返礼品はそれぞれ約30万円です。

葬儀にかかる費用の推移を示したグラフ。2013年・2015年・2017年・2020年の葬儀費用・返礼品・飲食費の費用が示されている。葬儀費用・飲食費・返礼品ともに費用相場が下落傾向であることがわかる。

葬儀費用の全国平均は119万1,900円

2020年2月に鎌倉新書が行った「第4回お葬式に関する全国調査」の調査結果を見ると、全国の葬儀費用の平均(火葬場使用料・式場使用料を含む。ただし、飲食・返礼品費用・お布施は除く)は、119万1,900円となっています。

例えば、故人を棺に寝かせる前にきれいに体を洗い清める、湯灌(ゆかん)というサービスは、専用の用具やスタッフが必要になるため、一般的なセットプランには含まれていないことが一般的です。こうしたサービスを希望する場合、セットプランの料金だけでなく、追加の費用が必要になります。

(参考)地方別・都道府県別の葬儀費用の平均

地方別 葬儀費用の平均(円)

葬儀費用葬儀費返礼品
全国
(n=1,979)
119万1,900 31万3,800 33万7,600
北海道・東北地方
(n=285)
127万6,200 38万2,100 37万1,100
関東地方
(n=298)
121万5,100 35万3,000 35万7,200
中部地方
(n=439)
130万1,100 35万1,300 38万3,700
近畿地方
(n=265)
116万9,900 27万4,000 22万7,000
中国・四国地方
(n=366)
106万1,400 26万7,900 30万8,900
九州・沖縄地方
(n=326)
111万4,500 25万1,500 35万100

第4回お葬式に関する全国調査(2020年/鎌倉新書)より

都道府県別 葬儀費用の平均(円)

葬儀費用葬儀費返礼品
北海道(n=43)107万40027万2,80027万6,200
青森県(n=35)123万5,20029万3,80025万5,200
岩手県(n=40)157万0,80055万4,50049万3,300
宮城県(n=41)133万1,20043万43万1,200
秋田県(n=44)108万7,00033万5,90028万5,900
山形県(n=41)126万6,60032万7,50039万2,200
福島県(n=41)139万7,10046万50046万500
茨城県(n=34)135万6,90027万8,90034万8,000
栃木県(n=38)134万5,60031万6,60033万9,000
群馬県(n=34)103万4,80029万6,60034万3,600
埼玉県(n=46)111万2,50032万4,50032万7,800
千葉県(n=38)122万8,50043万6,40043万6,400
東京都(n=57)130万8,30042万8,50039万1,600
神奈川県(n=51)112万2,10034万6,60031万5,200
新潟県(n=49)120万5,60045万1,50044万4,400
富山県(n=41)169万4,60042万7,50054万8,300
石川県(n=44)142万9,10027万4,50040万8,600
福井県(n=36)106万7,60032万8,70034万2,600
山梨県(n=33)152万2,20055万7,10049万8,000
長野県(n=44)128万3,60042万3,40047万3,400
岐阜県(n=46)117万1,20024万5,20027万5,600
静岡県(n=45)152万5,10039万1,70040万600
愛知県(n=59)125万6,30028万4,20029万5,300
三重県(n=42)90万4,30019万20万1,900
滋賀県(n=33)136万6,20029万9,50029万8,000
京都府(n=50)136万2,50041万2,50034万2,500
大阪府(n=66)115万1,80024万1,20016万3,100
兵庫県(n=43)100万70023万7,90021万8,100
奈良県(n=35)107万8,10020万6,60015万6,600
和歌山県(n=38)105万3,40022万9,80019万9,500
鳥取県(n=37)108万60027万1,10031万7,100
島根県(n=38)89万6,90016万1,30017万9,800
岡山県(n=42)108万6,40031万6,20029万3,500
広島県(n=50)80万9,50016万2,50022万1,500
山口県(n=40)108万9,50019万80024万8,300
徳島県(n=39)103万6,70026万2,30030万8,500
香川県(n=41)124万2,20032万1,50036万6,600
愛媛県(n=43)96万5,80033万90037万6,200
高知県(n=36)143万9,80042万3,10049万8,100
福岡県(n=55)120万4,10021万2,20032万1,300
佐賀県(n=45)128万1,70022万7,30042万600
長崎県(n=36)116万7,60025万3,70043万8,400
熊本県(n=36)136万60043万2,80051万7,600
大分県(n=40)95万7,00029万5,80033万2,000
宮崎県(n=43)100万8,80019万1,40022万6,200
鹿児島県(n=39)93万5,40022万3,90028万2,800
沖縄県(n=32)94万6,40020万5,80028万3,900

第4回お葬式に関する全国調査(2020年/鎌倉新書)より

葬儀の費用・料金に関するまとめ

葬儀費用を抑えて納得のいくお葬式を行うには、葬儀社選びが大切です。総額〇〇万円といった金額だけでなく、その費用でどのような葬儀を行ってくれるのかを意識する必要があります。 葬儀社の対応がもっともわかりやすいのは、以前、その葬儀社で葬儀を行った方からのアドバイスです。

本来であれば信頼のおける親せきや知人からのアドバイスが望ましいのですが、お葬式はそう体験するものではありません。このような場合、信頼できる第三者機関のサービスを利用するのもひとつの方法です。

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