意外と安い!?寺院葬の費用やメリット・デメリット、寺院への依頼方法を解説!

小林憲行【記事監修】
小林憲行

記事監修小林憲行

寺院葬のイメージカット。僧侶が読経を読む
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寺院葬とは、寺院で葬儀を行うことです。民間の式場を借りるよりも低価格で格式の高い葬儀をあげることができるといわれていますが、何よりもお寺の中の厳粛な雰囲気の中で格式の高いお別れの儀式が執り行えるという魅力があります。

現在では菩提寺がある方だけでなく、菩提寺がない方でも宗派が合っている寺院であれば、その寺院で葬儀を行える場合が多くなっています。この記事では、寺院葬の流れや葬儀にかかる費用、メリットとデメリットなどを詳しくご紹介します。

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寺院葬とは

寺院葬とは寺院で行う葬儀のことです。

大きくふたつのパターンがあります。ひとつは会場が寺院で、葬儀は葬儀社は主体となって取り仕切るもの。またもうひとつは、会場だけでなく葬儀そのものも寺院が主体となって執り行うものです。

ひとつめの寺院葬では、お寺の檀信徒会館など境内に併設された葬儀を執り行える施設を利用しての葬儀が一般的です。

檀信徒会館などの式場の利用についてはそれぞれの寺院で一定のルールを設けていますが、寺院の本堂で行う寺院葬とは異なり、それほど厳しい条件はないということもあります。場合によっては宗派に関係なく葬儀ができる場合があります。

もうひとつの寺院葬は、寺院が主体となって葬儀を執り行うものです。

檀信徒会館などで執り行うこともあれば、本堂で行う場合もあります。この場合、故人や遺族がその寺院の檀家であるのが一般的です。特に本堂での葬儀については、その使用方法についてそれぞれの寺院での細かい決まりがあるのが通例です。

例えば、同じ本堂での葬儀であってもそのお寺への貢献度の高い檀家は本尊の前に祭壇を用意できるが、貢献度によっては本尊とは別に祭壇を用意しなければならないといったものです。

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寺院葬の流れ

ご家族が病院で亡くなった場合には、死亡診断書を受け取ってからすぐに遺体を安置できる場所に移さなければなりません。安置する場所を自宅にするのか、寺院葬を行う寺院にするのか、ご遺体の移動先を早めに決めなければならないので、寺院葬を行う場合にはまず菩提寺に連絡をとり、葬儀について相談をします。

葬儀社は、お寺によっては遺族の希望する葬儀社であればどこでもいいということもありますが、どちらかというと菩提寺から、住職の気心の知れた信頼できる葬儀社を紹介してくれることも多いようです。

一方、菩提寺がない場合は葬儀社に相談し、寺院での葬儀を希望する旨を伝えます。

寺院葬の場合でも基本的な葬儀の流れは式場などで行われる葬儀の流れと同じです。

1.遺体の搬送、安置

2.寺院で納棺、通夜

3.寺院で葬儀、告別式

4.火葬

また、寺院葬の場合、基本的には火葬のあとにはその寺院の墓地、または納骨堂や樹木葬墓地などに納骨するのが一般的です。

菩提寺で葬儀を行う場合には先祖代々の墓に納骨まで問題なく終えることが可能です。しかし、遠方に住んでいるなどの理由から菩提寺とは別の寺院で寺院葬を行うときや、菩提寺がない方が寺院葬をあげるときには、お墓をどこに用意するのかを事前に葬儀をあげる寺院と確認しておきます。しっかり確認しておかないとあとでトラブルが起きる可能性もありますので注意しましょう。

寺院葬にかかる費用

寺院葬を行うときかかる費用は通常の葬儀の場合と大きな違いはありません。

ただし、お寺で行う葬儀では、本堂や檀信徒会館などの施設の使用料も寺院に支払う費用です。葬儀社がまとめて手配を行ってくれる場合には、葬儀社から提示された金額を葬儀社に支払います。しかし、寺院に支払う費用は自分で寺院へ直接払うという場合には、葬儀を依頼する前に見積もりをとるなど、きちんと相場を調べてから準備をすることをおすすめします。

お寺の本堂でのお葬式では、祭壇をそのまま使用できるため、祭壇の設置費用がかからずにその分、全体的な費用もおさえられる場合もあります。それぞれのお寺によっても異なりますので注意が必要です。

一方、お布施は戒名や読経のお礼です。これらも通常のお葬式と同じく、金額が決まっているものではありません。基本的なお布施の金額は、読経のお礼は15万~30万円、お車代5千円~、御膳代5千円~1万円と戒名料です。

寺院の費用はこのお布施の金額のうち戒名のお礼に大きく左右されるといえます。一般的な戒名料は「信士・信女」などが15~30万円、「居士・大姉」などが30~50万円かかるため、それを考慮して計算します。例えばそれぞれ一番安い金額でお布施を計算すると31万円ですが、地域によって金額が若干異なる場合もありますので注意が必要です。お布施を渡すタイミングは、一般的にはお通夜の後や葬儀、告別式の前後といわれています。

なお、戒名料という言葉もあまりふさわしい言葉とはいえません。戒名のお礼もお布施であるため、本来であれば料金とは異なります。お寺によっては戒名料という呼び方を好まないところもありますので注意が必要です。

寺院葬を選ぶ理由とは?メリットとデメリット

近年では葬儀の多様化が進み、親族のみで静かにお葬式をあげるというご家庭も多くなっています。「自宅で葬儀をするのは大変だけど、式場の大きなホールを借りて葬儀をあげるほどではない」というときに、寺院での葬儀が選ばれる場合があります。寺院葬では葬儀の規模を選ばず、祭壇や席をつくることができるためです。

ほかにも、寺院の本堂という格式ある場所で葬儀ができる、すでに祭壇が設置されているため祭壇の設置料金が不要になる、仏教徒の方に適した場所で葬儀を行えるなどのメリットから寺院葬を選ぶ方が多いようです。菩提時があるご家庭では、とくに寺院葬を選ぶ可能性が高いといえます。

寺院葬のデメリットは、仏教徒でも宗派が限られる場合が多いことです。

お寺の施設は本来、檀家をはじめとしたそれぞれの寺院の信徒のために造られた建物です。そのため、利用にあたっては檀家の方が使用する場合と檀家以外の方が使用する場合とで、料金体系も含めて使用のルールに整合性がないと、お寺の運営にも問題が生じてしまう可能性があります。葬儀に慣れていないお寺の場合など、さまざまな制約が設けられる場合もあります。

そのほかにも、お寺から特定の葬儀社を指定されることも多々あります。指定された葬儀社しか利用できない場合には、事前に自分が希望する葬儀について詳しく打ち合わせをしておきます。予算についてもはっきりと確認しておくとよいでしょう。

さらに、葬儀の施行を目的に造られた葬儀会館と比べ、寺院は使いにくいという場合もあります。お寺によっては、バリアフリーでないことが多いため高齢の方への負担が大きい、駐車場が狭いということもあります。

まとめ

寺院葬は、先祖代々の墓があるご家庭などでは古くから行われてきました。最近では、菩提寺ではない方でも寺院葬を行えるようになっています。寺院葬に興味があるけれど具体的にどうしたらいいのかわからない、寺院葬についてもっと知りたいという方には、通話料無料でご相談を行っております。まずはお気軽にお電話でお問い合わせください。

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