香典返しとは?お返しする金額の目安やタイミング

2018年3月21日

香典返しというのは、通夜や葬儀・告別式に参列した人から受けた香典に対し、品物をお返しすることや、その品物自体を意味します。
香典返しはいつお返しするべきか、そのタイミングや、品物を選ぶ際の金額の目安についてご説明します。

香典返しはいつ?どのタイミングでお渡しする?

香典返しは、四十九日の忌明け法要終了後の翌日から遅くとも1ヶ月以内にお返しをするのが一般的とされています。

しかし、命日が11月後半や12月に入ってからの場合、忌明けが翌年になります。年を越してしまう場合には、少し早めて三十五日を忌明けとしたり、近年では通夜や葬儀・告別式当日や、初七日法要の際にお返しする、即返しのケースも増えています。

香典返しの金額の相場は?

香典返しの相場は、いただいた香典の額によって異なります。一般的には半額、または3分の1などの目安があります。

半返し(半分返し)

香典返しの金額の相場は、受け取った香典の半分程度を返す「半返し(半分返し)」が一般的です。例えば、受け取った香典が1万円だった場合は、5,000円相当の商品を香典返しとしてお返しすれば良いということになります。

半返しの由来については諸説あります。
葬儀は、葬儀を終えた後にその費用を支払います。昔は、参列者から受け取った香典の半分程度の金額が、手元に残ったそうです。その残った分を、お世話になった人にお返ししたり、菩提寺に寄進したりする人が増えたため、半返しが定着したという説もあります。

3分の1返し

地域によっては3分の1返しが一般的なところもあります。
故人がその一家の働き手だった場合や、故人の家族に未成年の子どもがいる場合など、家族を失うことで喪家の生活が経済的に困窮する場合もあります。こうした遺族への配慮から「香典を今後の生活に役立ててください」ということもあったようです。
葬儀にはそれぞれの地域に特有の慣習やしきたりが今なお大切にされていることも多々あります。迷ったときは菩提寺や葬儀社、また地域の高齢者に相談してみましょう。

香典が高額な場合

一方、親族や故人と近しい人から高額の香典をいただくことがあります。この場合は、必ずしも「半返し(半分返し)」にこだわる必要はありません。
特に、親族からの香典には、葬儀費用の一部に充ててほしいという意味が込められている場合もあります。故人との関係や日ごろの付き合いなども考えたうえで、お返しをしましょう。
香典はもともと、「大切な家族が亡くなって、急な葬儀で大変でしょうから、少しでもお力になれれば」という相互扶助の考え方によって生まれた慣習です。
香典返しで重要なのは、香典をいただいた相手に、無事葬儀を終えられた報告や、参列してくれたことへの感謝の気持ちを伝えることです。
そのため、親族や故人と近しい人から高額の香典をいただいた場合は、無理をせず、3分の1~4分の1程度のお返しでも、失礼には当たらないとされています。

当日返し

香典返しは本来、四十九日法要を終えてから行うものでしたが、近年では、通夜や葬儀・告別式当日、また初七日法要の際に「当日返し」する場合も増えています。
ただし、当日返しを行う場合は、いただく香典の金額がわからないので、香典の金額に関わらず、一律の品物をお返しすることになります。

当日返しの金額は、2,000円~3,000円程度の品物を用意しておけば、5,000円の香典をいただいた場合、半返しをしたことになります。
しかし、1万円以上の香典をいただいた場合などは、四十九日法要後に改めて香典返しの品を送り、半返し程度の金額に調整するのが一般的です。

香典返しをしないケース

香典の辞退

近年、葬儀にかける金銭的な負担や心理的な負担を減らすために、家族やごく限られた親族、近しい関係者だけで葬儀を行う人が増えています。そういった流れから、葬儀形式に関わらず、香典返しを手配する負担や、会葬者の負担を減らすため、香典の受け取りを辞退する人が増えています。

ただ、香典を辞退することはまだまだ一般的ではないので、当日受付で香典を断られると、戸惑う人もいるかもしれません。
スムーズな受付のためにも、香典辞退をする場合は、その旨を通夜、葬儀・告別式の連絡をする際に伝えておきましょう。また、当日の受付に「香典辞退」と掲示しておくのもひとつの方法です。

香典返しの辞退

反対に近年では、香典返しを辞退する人もいます。「大切な家族を亡くして大変なときに余計な気遣いをさせたくない」「葬儀費用や今後の生活に役立ててほしい」という理由から辞退されるようです。

また、故人や喪主の勤務先や友人たちが連名で香典を渡した場合、「1人が支払ったのは少額なので」という理由で、香典返しを辞退されることもあります。また企業や組織などによっては、香典返しの受け取りを禁止しているところもあります。

香典返しの辞退の仕方

近年では、当日返しをすることが増えているため、当日受付で香典返しを渡される場合も少なくありません。その場合は、口頭で辞退する旨を伝えましょう。
ただし、当日口頭で伝えるだけでは、喪主や遺族に伝わらず、後日香典返しが送られて来ることもあります。喪主や遺族の手間を省くためにも、不祝儀袋の裏面や中の住所氏名欄の横に、辞退する旨を書き記しておくと良いでしょう。

また、特別な理由もなくかたくなに香典返しを辞退すると、かえって失礼に感じられる可能性もあります。「少しでもご遺族のお役に立ててください」と書き添えるなど、辞退する理由や気持ちが伝わると、喪主や遺族も安心されるでしょう。
なお、会葬御礼品は、葬儀に参列していただいたことへのお礼の品です。香典返しとは別のものなので、いただいても問題ありません。

香典返しに適した商品は?カタログギフトでいいの?

香典返しに適した商品は?

香典返しには、「不祝儀を残さないように」という考え方から、後に残らない食品や消耗品をおくるのが一般的。日持ちがするお茶や海苔、お菓子などの食品や、タオルや石けんなどの消耗品を選ぶ人が多いようです。

肉や魚、またお酒などの嗜好品や、慶事に使われるかつお節や昆布も、香典返しには相応しくないとされています。

当日返しするなら、持ち帰るのに便利な軽いものや、かさばらないものが喜ばれます。昔は金額が分かってしまうという理由から避けられてきましたが、地域によっては商品券などの金券類も、香典返しとするところもあります。

香典返しにカタログギフトでいいの?

カタログギフトは、おくる側は商品を選ぶ手間が省けますし、おくられた側は好みの商品を選べることから人気を集め、香典返しにも選ばれるようになっています。持ち帰ることを考慮して、薄く小さめに作られているカタログが多いため、当日返しにも使えます。「カタログだけでは味気ない」という場合には、商品とカタログの両方をおくるケースもあります。

香典返しのマナー

生花や品物は香典返しに含める?

香典のほかに、生花や品物をいただいた相手が、故人や喪主の友人や会社の上司、同僚の場合には、香典返しの予算を増やすことで、生花や品物のお礼とするケースが多いようです。

弔電をいただいた場合は、特に香典返しで注意することはありませんが、弔電をいただいたことに対する感謝やお礼の言葉は、確実に伝えたほうが良いでしょう。

企業や組織への香典返し

・企業や組織へ香典返しは必要?

大企業や大きな組織の総務部などから、形式的に香典や生花などが届くことがありますが、この場合は、香典返しをしないケースが多いようです。
一方で、故人や喪主の会社の同僚などで、近しい間柄の場合は、お返しをするケースが少なくないようです。判断のポイントは、故人や喪主、喪家との関係性にあります。

・どんなものが相応しい?

香典の差出人が個人だった場合は、通常通りの香典返しをすれば良いでしょう。香典の差出人が部署やチーム一同だった場合は、その部署やチーム全員で分け合えるようなものが好まれます。
ただし、香典の差出人が部署やチーム一同だったとしても、いただいた香典の金額が通常個別にいただく金額と変わらないような場合は、その部署やチームのメンバーに、個別にお返ししたほうが無難です。

・タイミングが良いか?

お返しは、四十九日の法要後に手渡するのが一般的です。
四十九日前にお返ししたいという場合は、葬儀後なるべく早い時期にお返ししましょう。
本人不在の場合や、代表や受付に預ける場合を考慮して、お礼状(ご挨拶状)添えておきます。

香典返しののし

香典返しを送る際には、通常、のし(かけ紙)をつけます。のし(かけ紙)は、黒白の結びきりの水引が描かれているのが一般的ですが、西日本では黄白の水引を使う地域もあり、地域や慣習、宗派により水引が異なります。

表書きは、仏式であれば「志」と書き、家名で送ります。神式やキリスト教式の場合、香典返しの習慣はありませんが、香典返しに当たる品をおくる際は、「志」や「偲草」と表書きをすることもあります。

西日本の地域によっては、「満中陰志」という表書きをするところもあるようです。

香典返しのお礼状(ご挨拶状)

香典返しのお礼に関わらず、お礼は本来、直接するのがマナーです。しかし近年では、宅急便や郵送などで送るケースが増えています。香典返しを送る場合は、いただいた香典へのお礼や、無事に忌明け法要・納骨が済んだこと、戒名などの報告を書いたお礼状(ご挨拶状)を添えましょう。

なお、自宅を訪問して香典返しを手渡しする場合や、四十九日などの法要に参列していただける場合は、お礼状(ご挨拶状)は不要です。直接口頭で伝えましょう。

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