葬儀の流れ|臨終から通夜、葬式、四十九日法要までの段取りを解説

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  • 葬儀の大まかな流れは通夜→葬式→火葬→初七日法要→散会
  • 亡くなってから葬儀が終わるまでの平均日数は3日~5日ほど
  • 葬儀前から葬儀当日、葬儀直後、葬儀後と段階ごとに準備が必要

ひとくちに葬儀といっても、通夜や葬儀、出棺、火葬と段階はさまざま。葬儀前後の準備や手続きも多いため、短い時間のなかでスムーズな決断と行動が求められます。
ただ身近な人のご危篤やご逝去が、突然やってくる可能性はゼロではありません。万が一の事態に慌てないよう、葬儀の流れを事前に頭に入れておくと安心です。

この記事では、一般的な葬儀の流れと必要な準備について解説します。

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臨終から葬式後までの葬儀の流れ

こちらは、亡くなってから葬儀後までの流れを一覧にまとめた表です。
葬儀の流れは、葬儀前から葬儀中、葬儀直後、葬儀後と4つの段階にわけられます。葬儀前は、故人のご危篤・ご逝去から葬儀の準備まで。葬儀中から直後は、通夜や葬儀、火葬を行い、故人と最後のお別れをします。また葬儀後は、関係者へのお礼や手続きが必要です。

一般的には、故人が亡くなった翌日に通夜を行い、翌々日に葬儀・告別式を行います。ただ火葬場の空きや僧侶のスケジュールによって前後するため、実際にかかる平均日数は3日~5日ほど。(※参考記事)臨終後、早めに遺体の搬送を求める病院もあり、逝去後は速やかに葬儀社を選び、安置先を決めなければなりません。

ここからは、項目ごとに葬儀の流れについて解説していきます。

危篤・臨終・葬儀準備

逝去後から葬儀までの流れの中で死亡届を書く

危篤

危篤とは、回復の見込みがなく、いつ臨終してもおかしくない状態です。大切な人が危篤になるとどうしても気が動転してしまいますが、まずは落ち着いて家族や親族に連絡を入れましょう。一緒に過ごせる時間は限られていますし、最後の顔合わせになるかもしれません。心残りがないよう、故人が最後に会いたいであろう人には声をかけておいてください。

逝去(臨終)

家族・近親者へ連絡

医師に臨終を告げられたら、両親や兄弟などの家族に連絡をします。

すでに危篤を知らせているのであれば、容体を心配しているはずなので、すぐに教えてあげるのがベター。手段や内容は問われないため、連絡しやすい方法を選んで問題ありません。

末期の水

末期の水とは、臨終に立ち会った人が、亡くなった人の口に水を含ませること。医師から臨終を告げられたあと、故人に対して行われる最初の儀式です。

末期の水では、茶碗に入れた水を用意し、新品の割り箸の先に脱脂綿を巻きつけます。そして、血縁関係の近い人から順番に、水に浸した脱脂綿で故人の唇を湿らせていきます。

エンゼルケア

エンゼルケアとは、最期にふさわしい姿にするために遺体に施す身繕いや死化粧です。手術の傷跡をカバーしたり、化粧を施したりして生前の姿に近づけます。

エンゼルケアには、故人の尊厳を守るのはもちろん、残された家族の心をケアする意味も込められています。看護師や病院提携の葬儀社が行うのが一般的です。

死亡届の提出

家族が逝去すると、医師による死亡確認と死亡診断書の作成が行われます。自宅で逝去を迎えた場合はかかりつけ医に連絡をし、指示を仰ぎましょう。もしかかりつけの医師に連絡がつかないのであれば、病院の救急外来に連絡します。

その後は、医師の死亡診断書をもとに、死亡届を作成して提出してください。死亡届は逝去から7日以内に提出しなければなりませんが、葬儀社にお願いすると代行してくれます。

故人の死因が特定できない場合は行政解剖、事件性を疑われる場合は警察の検視を受け、司法解剖が行われるケースがあります。検視を受けた際は「死亡診断書」の代わりに「死体検案書」が発行されます。

葬儀社手配

葬儀社は、故人のご逝去・ご臨終後、速やかに手配するのが一般的です。
死亡確認を行ったあと、故人の遺体は、病室から病院の霊安室に運ばれます。ただ霊安室には数時間ほどしかいられないため、葬儀社に依頼して遺体を安置場所に搬送しなければなりません。

葬儀社を紹介してくれる病院もありますが、葬儀の規模や費用、要望などご自身の希望を叶えてくれる葬儀社を探してみるのがオススメ。病院から紹介された葬儀社をお断りしても、失礼にはなりません。

気持ちの整理をつける間がなく、慌ただしく感じますが、故人と納得いくお別れをするためにも複数の葬儀社を比較・検討してみましょう。

ご遺体搬送・安置

葬儀までの間、故人のご遺体は斎場もしくは自宅で安置します。搬送先を決め、葬儀社に希望を伝えれば、寝台車で安置所まで搬送してくれます。

ちなみに、葬儀社に遺体の搬送だけ依頼することもできますが、一般的には搬送してくれた葬儀社にそのまま葬儀を頼むケースが多いようです。

葬儀の打ち合わせ

家族の打ち合わせ

遺体の安置が終わったら、葬儀の打ち合わせに入ります。可能であれば、葬儀社より先に家族だけでどんなお葬式にしたいか話し合っておくとスムーズです。

宗派の確認や喪主の決定、遺影写真の選別、予算のすり合わせなど、故人の遺言をふまえて方向性を決めておきましょう。

葬儀社の打ち合わせ

葬儀社との打ち合わせでは、まず仮で葬儀の日程を決め、お葬式をする斎場や火葬場もあわせて検討します。そのほか、

  • 葬儀の形式や規模
  • 予算に沿った葬儀プラン
  • 棺や祭壇、供花などの葬祭用品
  • 通夜ぶるまいや精進落としなどの接待料理
  • 当日返しや香典返しなどの返礼品

など、葬儀を執り行うために必要な項目を1つ1つ決めていきます。悔いのない葬儀にできるよう、担当者としっかりすり合わせを行うのが大切です。

宗教者(お坊さん)の手配

逝去から葬儀までの流れの中でのお坊さんへの相談

仏式の葬儀では、読経や戒名付与をしてもらうために、お坊さんの手配が必要です。普段からお世話になっている菩提寺がある場合は、連絡して僧侶を手配しましょう。菩提寺のお坊さんの予定が空いていれば、葬儀の日程を確定できます。

もし菩提寺がない場合は、僧侶手配サービスを利用するのがオススメ。葬儀の日程に合わせて、全国各地のお坊さんを紹介してくれます。

訃報連絡

葬儀の日程が決まったところで、まだご逝去をお知らせしていない親族や、故人と親しかった友人・知人、職場などに連絡をします。連絡の優先順位は、親族、友人、知人、職場・学校の順番。親族は3親等(故人から見て甥・姪、ひ孫など)までを目安にしてください。

訃報連絡の手段は電話が多いようですが、状況によってはメールでもかまいません。故人の訃報を伝えるとともに、葬儀の案内を行いましょう。故人と親しかった友人、知人には生前家族がお世話になった感謝の気持ちも伝えます。

また家族だけで葬儀を行う場合は、お葬式に参列者を招かず、家族だけで見送る旨を丁重に案内しましょう。

通夜・葬儀(告別式)

逝去から葬儀までの流れにおける葬儀本番の内容・運び

湯灌(ゆかん)・納棺

お葬式で最期のお別れをするために、故人をお風呂に入れてキレイにすることを湯灌(ゆかん)副葬品とともに棺に納めることを納棺といいます。

湯灌では、故人の遺体を湯水で清めたあと、爪を切ってひげをそり、髪型を整えます。また生前の元気だった故人に近づくよう、安らかな表情になるように、死化粧を施すことも。最後は死装束に着替えさせ、棺に納めます。

故人を納棺する棺には、旅支度の品以外に、生前の愛用品や好きな食べ物など、さまざまな副葬品を収められます。ただし棺に入れられるものには決まりがあるので、事前に副葬品の範囲を確認しておきましょう。

通夜

葬儀の流れにおける通夜

一般的な葬儀は2日間あり、1日目にお通夜を行います
お通夜では、家族や親戚、故人に縁のあった人たちが集まって、故人と一緒に最後の夜を過ごします。開始時間は18時ごろで、仏式であれば僧侶の入場、読経、焼香と続き、最後に喪主が挨拶をして閉式。参列者の人数にもよりますが、21時ごろに閉式して解散するケースが多いようです。

ちなみに葬儀を1日で行う一日葬では、通夜を省いて葬儀・告別式のみ行います

通夜振る舞い

通夜の閉式後、参列した弔問客や手伝ってくださった方々に食事や酒をふるまいます。これは通夜ぶるまいと呼ばれ、弔問客へ感謝を伝えること、思い出を語り合って故人を偲ぶことが目的です。また、「故人と最後の食事を共にしてもらう」といった意味合いもあります。

通夜ぶるまいに誰を呼ぶかは、遺族の意向や地域によってさまざまです。わからない場合は年配の親族か葬儀社の担当者に尋ねるとよいでしょう。

葬儀・告別式

通夜の翌日に、葬儀・告別式が行われます。火葬の時間によって開始時刻は変わりますが、開式の約1時間前から参列者を受け付けるのが一般的です。

参列者が着席すると、僧侶が入場して読経します。宗派によって異なりますが、読経時間は30分〜60分ほど。読経とともに故人に戒名が授けられ「引導渡し」が行われます。その後に行われるのが、会葬者による弔辞弔電。弔辞は、故人と親交の深かった方が故人を弔う言葉なので、心当たりのある人がいたらぜひお願いしましょう。弔辞・弔電が終わると再び読経がはじまり、遺族、親族、参列者の順に焼香をします。焼香のやり方や回数は宗派によって異なるため、事前に作法を頭に入れておくと安心です。

読経が終わると僧侶が退場。司会者が閉会の辞を述べ、葬儀・告別式は閉式します。

出棺・火葬・収骨

葬儀の流れの解説。臨終から通夜・葬儀・火葬までの一連の流れ

出棺

葬儀・告別式の閉式後は、「お別れの儀」と呼ばれる出棺の準備に入ります。喪主や遺族、参列者で棺に花を入れ、故人と最後のお別れをしましょう。

お別れの花入れが終わったら、棺にふたをして、火葬場に向けて出棺。出棺する前に、喪主が弔問客へ挨拶を行います。火葬場に向かう人以外は、出棺のタイミングで解散します。

火葬

出棺が終わったら、そのまま火葬場へ移動。火葬場にはご遺族や近親者、ごく親しい間柄のご友人のみが同行します。故人と喪主、葬儀社の担当者を乗せた霊柩車を先頭にして、遺族はマイクロバスや自家用車に乗って火葬場へ向かうことが多いです。

火葬場に到着したら、火葬炉の前で「納めの儀」を行います。お坊さんが読経したあと、最初に喪主、続いて遺族、親族、友人の順に焼香と合掌をします。

納めの儀が終わったら、そのまま棺は火葬炉へ。火葬が終わるまで1時間~2時間ほどかかるため、火葬場の待合室で、静かに火葬が終わるのを待ちましょう。

収骨( お骨上げ)

火葬が終わると火葬炉の前に戻り、骨壺に遺骨を入れる「収骨( お骨上げ)」を行います。

故人の遺骨を拾い上げるときは、まず歯を納め、次に足から頭へと順番に拾い上げていきます。最後は、故人と繋がりのある人が喉仏を納め、収骨は完了です。

ご遺骨お迎え・散会

逝去から葬儀、火葬までの流れ。火葬のイメージ

初七日法要

初七日法要は、残された遺族が故人を追悼し、故人を供養するために行われる法事です。
本来は故人が亡くなった日から7日目に行いますが、最近は葬儀と同じ日に「繰り上げ初七日」として初七日法要を行うケースが増えています。また、葬儀・告別式の最中に「式中初七日(繰り込み初七日)」として組み込む形式もあります。

火葬の前後、どちらで行うかによって変わりますが、初七日法要の所要時間は15分~30分ほど。僧侶の読経後、親族や家族による焼香があり、最後に喪主が挨拶をして終わります。

精進落とし

初七日法要が終わったあとは、精進落としと呼ばれる会食の席を設けます。精進落としは、葬儀の参列者や宗教者に料理をふるまい、感謝を伝える儀式。食事の前に喪主が献杯の挨拶をし、食事の最中は遺族や喪主がお酌をして回ります。

とくに決まりはありませんが、精進落としは1~2時間で行うのが一般的です。食事のメニューは、お祝い事に使われる食材を避け、和食を中心に予算や規模にあわせて選べば問題ありません。

散会・ご帰宅

初七日法要、精進落としが終了したら、葬儀は散会です。
最後に喪主は散会の挨拶をし、参列者へのお礼を伝えましょう。

葬儀後・散会後

墓じまい

関係者への御礼

葬儀が終わり、落ち着いてきたら、関係者へ改めてご挨拶に伺います。親族だけでなく、ご近所や会社など、お世話になった方々へお礼を伝えてください。

事前にアポイントをとったり、手土産を持って行ったりすると丁寧でしょう。

諸手続き

手続き詳細
葬儀費用の支払い葬儀社から請求書を受け取り、葬儀費用を支払う
喪中の通知亡くなった年の11月中旬~12月上旬に喪中はがきを送付する
遺品整理故人の遺品を整理し、家族や友人などに分配する
遺産相続故人の残した遺産を分割し、相続手続きを行う
役所・銀行・保険年金の受給停止や預貯金の名義変更、生命保険の請求など

葬儀後は、葬儀費用の支払いだけでなく、行政・相続手続きを行わなければなりません
期限の決まっている手続きもあるため、葬儀後は速やかに対応するのがベター。喪主が行うのが一般的ですが、家族や親族、専門家の手を借りるのもひとつの選択肢です。

四十九日法要(忌明け法要)

四十九日法要は、故人が亡くなってから49日目に行われる儀式です。49日までを「忌中(きちゅう)」、49日以降を「忌明け(きあけ)」ということから、「忌明け法要」とも呼ばれています。

四十九日法要では、会式の挨拶のあと、僧侶の読経と焼香を行い、お斎(御斎・おとき)と呼ばれる会食をするのが一般的。また法要後に納骨式がある場合は、仏壇やお墓、本位牌を用意しておかなければなりません。

納骨式

納骨式とは、故人の遺骨をお墓に埋葬したり、納骨堂に納めたりする儀式。時期に明確な決まりはありませんが、四十九日法要とあわせて行うケースが多いです。

ちなみに最近は、お墓だけでなく、納骨場所が多様化しています。樹木を墓碑として遺骨を埋葬する樹木葬や、焼骨を海に散布する海洋葬(散骨)、遺骨の一部を自宅で保管する手元供養など、故人や家族の意向に沿った供養の方法を選べます。

香典返し

香典返しとは、通夜や葬儀・告別式、法要の参列者からいただいた香典に対して、お礼の品物をお返しすること。香典返しには、「無事に四十九日法要が終わりました」と関係者へ報告する意味が含まれています。四十九日法要の翌日から、遅くとも1か月以内に香典返しをするようにしましょう。

香典返しの相場は、受け取った金額の半分程度を返す「半返し(半分返し)」。地域によっては3分の1が通例だったり、高額な香典をいただいた方は4分の1にしたりと、臨機応変に対応して問題ありません。

また最近は、通夜や葬儀など、香典をいただいた当日に香典返しをお渡しするケースも多いようです。

葬儀・葬式を行う意味

葬儀の流れを確認したところで、最後に葬儀・葬式を行う意味について触れておきましょう

日々の暮らしの中で、常に葬儀について考えている人はあまりいません。身内の方、または親しい方が亡くなってはじめて葬儀の準備をするのが一般的です。葬儀は故人を葬り供養するための儀式ですが、お葬式を行う意味はほかにもあります。

遺族の心の整理

身近な人が亡くなるのは非常に辛いため、事実を受け入れられない人も少なくありません。葬儀を行うことで、少しずつ現実を受け入れる方がほとんどでしょう。

故人の死を完全に受け入れるには時間がかかります。葬儀だけでなく、初七日や四十九日をはじめとした法要は、遺族が故人の死を受け入れ、心の整理をするための大切な仕組みです。

家族や親族のつながり

葬儀は、親せき同士で集まる数少ない機会のひとつです。近くに住んでいれば頻繁に会うかもしれませんが、遠方に住んでいる親せきと会う機会はほとんどないでしょう。

長期間会う機会がないと、関係が希薄になってしまいがちですが、葬儀や法要があることで結びつきを深められます

宗教的な観点

葬儀には、死者を供養し、あの世へ送り出すという宗教的な意味があります。最近では、地域性や遺族の考え方によって、宗教的な意味合いがやや薄れているようです。

実は、明治時代にも葬儀から宗教的な意味を除こうとする傾向が強まっていました。その際に生まれたのが「告別式」。葬儀における宗教的な意味合いは、歴史のなかで濃くなったり薄くなったりを繰り返しています。

社会的な周知

葬儀は訃報を受けた人たちが集まり、故人が亡くなったことを認識するための儀式です。死亡届や遺産相続など、行政機関での手続きも行います。また、かつて地域のコミュニティーでは、葬儀を行うことで世代交代を知らしめる役割もありました。

万が一に備えて事前に葬儀の流れを確認

記事のまとめ
  • 葬儀は短い時間でさまざまな準備をしなければならない
  • 葬儀の終了後は、行政・相続に関する手続きを忘れずに
  • できるだけ早い段階で葬儀の流れを確認しておいた方が安心

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