田舎の葬儀はどのように行われる?都会との違いは?日程の注意点は?

小林憲行【記事監修】
小林憲行

記事監修小林憲行

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田舎の葬儀とは、地域性の強い葬儀のことで都市部の葬儀と異なる点が多々あります。

例えば、葬儀の方針は家族だけでなく、親せきや近隣の人も交えて相談をすることがあります。このように親類縁者と相談しながら、故人の気持ちを反映した葬儀を執り行うためにはどのようにしたらよいのでしょうか。また、田舎では近隣の葬儀の手伝いを依頼されることもあります。そこで、ここでは田舎の葬儀の特徴と注意点についてご紹介します。

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都市部と田舎の葬儀の違い

葬儀のやり方は宗派や地域によってさまざまです。

田舎ではそうした違いに加えて、その地方特有の風習や、一族のしきたりが大切に受け継がれていることも多々あります。近年では全国的に家族葬が浸透し、田舎でも葬祭場で通夜・葬儀を行うところが増えてきましたが、「通夜は必ず自宅で行う」など、しきたりを守っている場合もあります。

地縁性の深さによるしきたり

都市部の葬儀との一番の違いは、親せきや近隣の関係者も交えて葬儀の方針を決めるという点です。

都市部で葬儀を執り行う場合、家族や故人の意向を中心に葬儀社と葬儀の方針について決定します。しかし、田舎の場合は、その葬儀方針の打ち合わせに親せきや近隣の関係者が加わることがあります。中には、親せきのうち年長者や近隣のまとめ役の人が「葬儀委員長」として、葬儀を取り仕切ることもあります。

こうしたしきたりには地縁性の深さも関係しています。

例えば、ある家の世帯主にあたる方が亡くなると、喪主となる方は葬儀の経験がないため戸惑ってしまうことがあります。親せきはどこまで知らせたらよいのか、葬儀はどのような段取りで行うのか、お寺など宗教・宗派への連絡調整はどうすればよいのか、という疑問が出てくるでしょう。

そこで、その地域での葬儀を何度か経験した親せきや近所の人が集まって話し合い、助言や手伝いをしてくれるのです。残された遺族を助けるという意味合いを持つ地域や、葬儀を参列者に失礼なく執り行わなければ個人の恥になると考える地域など、考え方はそれそれです。

困ったときの「助け合い」の精神

はじめは家族以外の人が話に参加してくることで、驚くかもしれません。しかし、あなたを地域の「仲間」だと考え、「助けよう」と思っているからこそ、葬儀を手伝おうとしてくれるのです。もちろん家族や故人の意向を聴き、それを尊重して進め方を決めていきます。

田舎の葬儀社の人も地域のしきたりは了解していますので、話し合いの調整役として加わってくれる場合がほとんどです。田舎で自分が喪主となる場合、故人の意向や家族の方針をしっかりと持ち、「こういう風にしたいのだがどうか」と提案をするとスムーズに事が運ぶでしょう。

手伝いを頼まれ、「大変だった」と思うことも

田舎の葬儀で「驚いた」「大変だった」と話題にあがるのが葬儀の手伝いです。都市部では多くの場合、セレモニーホールに故人を安置し、通夜・葬儀を行います。しかし、田舎では通夜や葬儀を自宅やお寺で執り行う風習が残っているところもあります。親せきや近隣のまとめ役の方から連絡があり、以下のような手伝いを依頼されます。

・片付け、掃除
・会場準備(座布団敷きなど)
・湯茶接待
・食事の準備と配膳
・家族不在時の留守番
・子守り

お手伝いの場には近所のおばさんや親せきの女性など、お手伝いを依頼されたさまざまな人が集まります。田舎から離れていたり、関わりが少なかったりすると気を使うので、体力的にも精神的にも大変でしょう。
お手伝いでは代表者やまとめ役の人が「これをお願い」「あれを頼みます」と指示を出してくれます。指示通り行い、完了したら「終わりました」と報告をすれば、大きな問題は起こらないでしょう。手伝いをしていて不安なことや疑問があれば、代表者に「これはどのようにしましょうか」と遠慮なく相談しましょう。
突然の依頼に驚くかもしれませんが、怖がることはありません。田舎の葬儀のお手伝いは仕事と同じチームプレイと考えるとうまくいくでしょう。

しきたりによって、故人の送り方にも地域差がある

田舎では、故人の送り方にも独自の風習が残っていることがあります。もし故人の顔を一目見たいと思うのであれば、葬儀の日程に注意しましょう。
都市部では、一般的に葬儀が終わるまでは故人はそのままの姿で棺に納められています。そして、葬儀の後に出棺し、火葬へと進み、そこで骨壺に収められます。しかし、田舎では通夜の前に火葬する、通夜の後に火葬してから葬儀を執り行う場合があります。これは都市部と田舎の違いというよりは、地域ごとの細かな違いです。また、家族や宗教、葬儀社の都合によっても変わってきます。
都会の感覚で葬儀に参列してしまうと、最後のお別れができない場合もあります。一目会ってお別れしたい場合は、連絡が入ったときに「火葬はいつになりますか」とあらかじめ聞いておくとよいでしょう。

まとめ

田舎での葬儀は助け合いの精神と、しきたりによって葬儀を進めていきます。故人をしっかりと送りたいという想いは同じですので、郷に入っては郷に従う精神で進めていくのがよいでしょう。
田舎で葬儀をあげることになり、どうしたらいいかわからないという場合はお気軽にお問い合わせください。地域のしきたりを踏まえて進め方やお見積りのご案内、葬儀社のご紹介などをさせていただきます。

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