吉川美津子のお葬式あらかると

Vol.25 喪のシーンで派手なネイルはどうする?

黒い手袋突然の訃報で、葬儀に参列しなければいけない場合、もしあなたのネイルがストーンてんこもり、ラメたっぷりだとしたら……。実は私、ネイリストの資格保持者。今でこそ爪のお手入れに無頓着ですが、葬儀や法事などの場面では自然と人の指先に目がいってしまいます。ヌーディーカラーで、清潔感のあるネイルなら良いのですが、パッと目を引くデザインだとやはり違和感がありますね。

さて、インターネット上の掲示板を見ると、意見はさまざま。ベーシックな白のフレンチネイルでさえ「絶対はずすべき!」という意見もあれば、「シンプルならOK」など、論議が飛び交っています。
誰だって、お別れの場なので失礼のないようにしたいとわかってはいるはず。そうは言っても、流行のジェルで作りこんだネイルは、自己流で簡単にオフできるわけではないし、サロンに行く時間もないからどうしよう……というのが女性達の悩みどころなのです。

もしジェルのベースがクリアで、ジェルの上からマニキュアを塗ることができる状態であれば、市販のベージュ系マニキュア塗布でなんとか対処できます。
それも難しい場合、私は黒手袋の着用をおすすめします。黒手袋着用についても、賛否両論ありますが、そもそも黒手袋は、女性の洋装としてはベールのついたトーク帽と共に喪のシーンでは正装として利用されるもの。肌の露出を抑えるのに便利なアイテムでもありますから、ネイルを施していない人でも持っていて損はないと思います。


大切なことは、弔意を身だしなみで表現すること。普段よりメイクはナチュラルにして、黒いスカーフや黒い小物を身に付けるだけでも、弔意の気持ちは伝わるはずです。よって、葬儀の場面でのネイルを全否定はしません。個人的には「シンプルならOK」派です。


ただしこれはあくまで弔問客として葬儀に参列する場合のアドバイス。親族として葬儀に参列する場合は、黒手袋にたよったり取り急ぎのネイルでごまかすより、きちんとネイルサロンでオフして行ったほうが良いですよ。

私は決して優秀な現場スタッフとはいえない存在でしたが、現場に対する思い入れは結構強いほう。だから現場第一主義を貫いている葬儀社はとってもハートフルに見えます。どんなに美しいパンフレットを整えても、スタッフ全員がスマートな所作を身につけても、葬儀に対する思い入れが伝わらないと幻滅してしまうのです。
PRや営業に力を入れた結果、集客が安定してくると、すべてのコミュニケーションがそれで事足り、あらゆる問題も解決できると錯覚してしまいがちです。しかし、葬儀社の仕事はモノを売る仕事ではありません。死を扱う仕事です。

葬儀社選びのポイントは、地域の事情をよく把握していること。そして相談者の思いを引き出そうと努力する姿勢が見えること(個人情報を引き出そうと探りを入れる人の事ではありません)。最初から最後まで担当者が変わらないことも外せないポイントのひとつ。ひどい場合は、病院へお迎えに行ったスタッフ、打ち合わせをしたスタッフ、式を担当したスタッフ、集金スタッフ……すべて違うスタッフが対応するケースもあります。業務の分業化は葬儀社の経営上の都合であって、遺族にとってはストレス以外の何ものでもありません。大切なことは、葬儀社の特徴や個性を把握し、担当者の人柄に触れ「この葬儀社にまかせていいか。この担当者に大切な人のお別れをまかせていいか。」を見極めることでしょう。


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