特集コラム

今は亡きあの人へ伝えたい言葉

おいしいよ 母亡きわが家 父の味

今は亡き母へ 「私が先に死んだら、ご飯ひとつ炊いたことのないお父さん。二人のこどもを残して、お母さんは心配で心配でたまらないよ」 お母さんの口ぐせだったよね。 正直お母さんが亡くなって、しばらくコンビニ通いが続きました。 あれから二年、もう...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

あなたの遺志を受け継いで

今は亡き父へ 生体解剖、人体実験をなした、七三一部隊にあなたは所属していました。しかし、五十年間そのことを隠し通していました。 それは、引き揚げ時に、絶対口外してはならぬ、との絶対命令を受けたからでした。 あなたが語ったのは、戦後五十年経っ...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

大切な娘へ

今は亡き子どもたちへ あなたは、幼い頃から聡明で我慢強い手の掛からない子供でした。 何事にも真剣に順調な自分の人生を歩んでいたあなたを見守って幸せだった私は、突然あなたから「乳癌だって」と告げられ、その場に立ちすくんでいました。 あなたは九...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

「大丈夫」が今も聞こえる

今は亡き父へ お父さん。 私は、六年前にお父さんが突然の交通事故で他界した翌月の司法書士試験に合格して、今は司法書士として仕事をしています。 悠士が二歳になった時から勉強を始め、子育てと勉強との両立に自信を失いそうになる私に「夏子なら大丈夫...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

渡せなかったプレゼント

今は亡き母へ 先日実家へ行き、学生の頃に読んでいた本や漫画を片付けました。あまりの量の多さに「古本屋へ売りにいこうかな」と思い、押し入れを開けて適当な大きさの段ボール箱を探していた私は……、「それ」に気がついたのです。「それ」は大きな段ボー...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

今だから伝えられる友人の旅立ち 今は亡き貴方へ

今は亡き夫へ 貴方変わりないですか。そちらの冬はどうでしたか。寒くなかったですか。 こちらの冬は今までにない厳しい寒さで、雪も沢山降りましたよ。 貴方の旅立ちの日も十二月の寒い日でしたね。 今はお彼岸も過ぎて、春らしい日差しが見られます。 ...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

遺された心

今は亡き父へ 祖母ちゃんが父さんのことを話す時、よく「バカ息子」「クソ真面目」などと、あまり嬉しくない言葉をくっ付けてましたが、私達もなるほどと納得していました。 戦時中、五歳前後の私の思い出といえば、米粒の殆ど無い、木の葉が入った青臭い粥...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

あの日から

今は亡き祖父へ 「負けるな? 頑張れば必ず良い事がある」 これは、あなたの口ぐせでしたね。私がテストでどんな点を取っても必ず言っていました。 この言葉を聞けなくなって二年。 早いですね。私も、もう中学二年生になりました。 私と交わした、あな...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

墓石に刻まれた言葉

今は亡き父へ 「ともに過ごせて幸せでした」 お父さん、見えますか? 墓石にこの言葉を刻みました。   いい人すぎると辛すぎる。 お父さんが旅立ってから、つくづくそう思います。 あんなに病院嫌いだったのに、お父さんが胃がんの手術を決意したのは...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

ねぇ、知ってた? 父さん

今は亡き父へ ねぇ、知ってた? 父さん。 父さんの《我が青春の思い出》という文が、平和祈念展示資料館の『平和の礎 海外引揚者が語り継ぐ労苦(満州引揚者編)』に載って展示されていることを……。 父さんが生きていたら丁度、百歳最後の日のこと。 ...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

お母さん ありがとう

今は亡き母へ 私が四歳の時、自転車で郵便配達していたお父さんが亡くなり、姉、妹、私の三人をお母さんは育ててくれました。あの頃の田舎での暮らしは大変だったのですね。 農家の子は白い米のオニギリ、でも私達はオイモとお米のオニギリ。何時もいじめら...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

寄り添って、つれ添って

今は亡き夫へ あなたと別れて、七八八日、もうそんなに会ってないのですね。 今でも間仕切りのカーテンを、一枚そっと開けて、「まだ早いなー、もうちょっと寝るわ」と言って、寝室へ消えた姿が思い出されます。 「徹さん御飯ですよ」 と呼ぶと、必ず 「...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

天国のあなたへ

今は亡き夫へ あなたが天国に旅立ってから七年になります。 入退院を繰り返しながらも、愚痴一つ言わず、最後まで、夫として、父親として、頑張ってくれましたね。 二人の子供が生まれた時、「お前達にひもじい思いはさせない」と断言したあなたは、一生約...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

おじいちゃんのお好み焼き

今は亡き祖父へ 僕にはとても尊敬するおじいちゃんがいます。 僕はおじいちゃんが大好きでした。 その大好きなおじいちゃんは、二〇一三年十月秋のもみじがきれいな頃、天国に旅立ちました。 僕たちの手をにぎりながら眠りました。 おじいちゃんは、いつ...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

Yさん元気ですよ

今は亡き友へ Yさん、私は、元気ですよ。 K組のY所長を信頼して、長年にわたり三百億もの仕事を任せた地元F社のS会長もお亡くなりになって、既に四年が過ぎました。 F社も人手に渡り、当時の社員と会うことも少なくなりました。 S会長発注の仕事の...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

志田先生へ

今は亡き友へ 先生、奥さん、天国での暮らしは楽しいですか? 先生と奥さんの事だからそちらでも忙しく人助けなさっているのでしょうね。 「人間にとっての一番の幸せは誰かの役に立てる事だよ」 と、昔おっしゃっていましたね。 「年をとる事がなぜ淋し...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

三代つづく帯たたき

今は亡き祖父へ お祖父さん、梅雨季を迎え、私と息子は毎年恒例の浴衣姿で夕方から夜を過ごしています。 今日も亦、息子と共に着替えました。下腹の処で結んだ帯をくるりと腰に回し下腹の帯を軽くポンポンと叩く息子の姿を目にする度に、お祖父さん、あなた...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

天国のお母さんへ

今は亡き母へ お母さん、一緒に暮らした時が少なかった分、お母さんへの思いは強くなったのだよ。 六歳の時、父が死に、叔父に預けられ、ぼくは笑う事も喋る事も出来なくなったけど、寝る時は「お母ちゃん」と呟いていたよ。 五年後、引き取られ、毎日、「...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

大丈夫だよ、お母さん

今は亡き母へ いつも一緒にいたね。二十四年しか一緒にいられなかったけど、あなたは充分すぎるほど私を愛してくれました。 本当はもっと一緒にいたかった。もっと生きて欲しかった。もっと幸せになって欲しかった。 自分のこと、何も構わずに逝っちゃった...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

祖母へ

今は亡き祖母へ おばあちゃんが、黄泉の国に旅立たれて何年になるのでしょうか? 里紗が二歳の頃だから、もう十八年になるのですね。 彼女は、今度の冬に成人式を迎えます。い ・ ・・・まどきの女子大生になりました。 十八年というと、随分永い月日の...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

「ママ」と言わせてあげたかった……

今は亡き子どもたちへ ポット君元気ですか? 二〇〇七年の秋にママのお腹にきた子供がポット君です。 なぜポット君? まだ男の子か女の子か解らないのに、パパったら勝手に「絶対男の子だな」と決めつけて。 そして、名前の話になると「愛称で呼ぼう!」...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

実りのとき

今は亡き夫へ あっという間でしたね、ヒロさん。  出会い、結婚、別れと。共に過ごした二年間は、一気に駆け抜けてきた感じです。 神様がふたりのためにデザインしてくれた人生だと思いますが、一瞬の出来事のような気がして、ヒロさんと巡り会ったことす...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

野生の花が読書に目覚めた日

今は亡き父へ 二十七年も昔の出来事となってしまったお父さんとの永久の別れ……。それは途轍もない悲しみではありました。しかし、日を追うごとにお父さんの期待に応えよう、という思いが悲しみを凌駕していきました。 そして、今日、柔和な表情のお父さん...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

尊敬するお父さんへ

今は亡き父へ お父さんは私が十歳の時、ガンでなくなりました。まだ四十六歳でした。 私の上にお兄ちゃんが二人います。お兄ちゃんは高校一年と中学二年でした。 初めてがん病院でわかってから三ヵ月しかなかったです。 私も、小さかったのでガンがどうい...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

父さん、皮肉なものですね。二人きりで過ごした時に話すことは無かったのに、亡くなってからはいつも貴方に語りかけています。

七十四歳の体に鞭打って、細々と商売を続けていた父の唯一の楽しみは晩酌でした。乗り古した車で、朝から晩まで配達に駆けずり回っていた父。その疲れを癒すように静かに呑んで床に入るのが常。二十四歳の私は、せめて食卓に酒の肴を並べようと決めました。台所に立ったことは殆ど無く、出来合いを嫌う父が好むものを少し作るだけで精一杯。支度の途中で食欲を無くし、食べずに隣に居るだけ。無口な二人の食卓は静かな時間でした。
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

お母さんは素敵な奥さん

今は亡き母へ お母さん、貴女が手を合わせていた山居神社に、お父さんと行ってきましたよ。 「お母さんがね、偶然見かけた神社でお参りした時、一所懸命手を合わせているから、『なにをお祈りしているの?』と聞くと、『こんな病気になって、お父さんに申し...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

待ち合わせ

今は亡き祖母へ “岩菊ばあちゃん。やっぱり仏壇って、要ると思うわ” お供えしながら、私は心の中で話しかける。 岩菊ばあちゃんの生涯は、波乱万丈だ。 病気がちな夫に代わり、男と同じだけの農作業をこなした。 それでも、貧しかった。 そのうち、会...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

三年の約束

今は亡き妻へ 来世で妻と再会したのなら、 「あれからずーっと独り身で暮らしていたの」 必ず疑いの目を持って尋ねるでしょう。 妻は「家族の平穏無事を考えて、三年間は妻帯せず穏忍自重した生活を送るのよ」と後に残す私を心配して言った。 ご近所でも...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

じいちゃん

今は亡き祖父へ 私の家は共働きだったため、よくじいちゃん家に預けられる事が多かった。 じいちゃんは、とっても怖くて、いつも怒ってて、台所で料理する時は必ず一升瓶片手に一杯飲んでから料理を始める姿があった。ご飯を残そうものなら、舌打ちされて残...
今は亡きあの人へ伝えたい言葉

おじいちゃんありがとう

今は亡き祖父へ おじいちゃんへ 大好きだったおじいちゃんが突然亡くなった知らせをうけたのは、五月の連休の初日でしたね。 元気な八十二歳のおじいちゃんは私の自慢でした。 群馬と新潟で離れていたから、年に数回しか会えなかったけれど、小さい頃ひざ...

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