今は亡き父へ
お父さんは私が十歳の時、ガンでなくなりました。まだ四十六歳でした。
私の上にお兄ちゃんが二人います。お兄ちゃんは高校一年と中学二年でした。
初めてがん病院でわかってから三ヵ月しかなかったです。
私も、小さかったのでガンがどういう病気か知らず、初めて入院したときもすぐに帰ってきて、またいつも通り生活が出来ると思ってました。
だから、入院中お見舞いに行って、お父さんに「お父さんはすぐにげんきになるよね!?」って聞いた時、お父さんが「当たり前やん! お父さんの病気はすぐ治るよ!」って笑顔で言ってくれたのを、はっきり覚えています。
本当はもうあちこちにガンが増えていて、お父さんも危ないって自分で気づいてたはずなのに。
入院中も弱音一つはかず、本当に強い人だと思います!
最後の最後、もう座ることすらままならないのに、お兄ちゃん二人、私、お母さんが揃ったら、必死に座って、お父さんの威厳をみせてくれました!
本当に最後の最後までありがとう!
なくなったあとも、家族がお金に困らないようにしてくれてたり、本当に頭が上がりません。
私自身、今結婚して三歳の息子と0歳の娘が出来ました。
おじいちゃんに会わせてあげれなかったけど、実家に行くと、息子は、お仏壇にいつも喋りかけてくれています。
私もお父さんみたいに「厳しく、優しく、自分に強く!」していきたいです!
今年でお父さんがなくなって十二年。六月に十三回忌です!
今まで家族を見守ってくれてありがとう!
これからもよろしくね!
「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」より
「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」は、父母、祖父母、先生、友人、近所の人など。“あの人”とかつて一緒にいた時に言えなかったこと、想い出や、“あの人”が亡くなった後に伝えたくなったこと、感謝の気持ちなどを綴ったお手紙です。