「ママ」と言わせてあげたかった……

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今は亡き子どもたちへ

ポット君元気ですか? 二〇〇七年の秋にママのお腹にきた子供がポット君です。

なぜポット君? まだ男の子か女の子か解らないのに、パパったら勝手に「絶対男の子だな」と決めつけて。

そして、名前の話になると「愛称で呼ぼう!」と決め、付けた名前が「ポンッと生まれてくるように……」ということで、気がついたら「ポット君」に変更。

でもお腹の中にいると思ったらすごく元気がでて、嫌な事があった日も「私にはポット君がいる!だから頑張れ!」といつも思っていた。

だけど運命は悲しい。

検診で医師から「お腹の子は少し心拍数が低い。ふつうはドクドクドクなのに、ドク・ドク・ドクだし、だけどこういう事はある。一週間後にきた時に普通な時もある」と……。

だけど医師の中では「もう駄目だなぁ」と言う事はきっとわかっていたんだよね。

その事を病院から帰ってきてパパに伝えたら、「ママになるんでしょ? 俺たちが諦めてどうする?」と励まされました。不安を抱えて一週間後に病院に行ったら、医師から告げられた言葉は「あぁ、やっぱり、くたばったかぁ……」でした。

つわりも無かったし、もしかしたら駄目かなぁ……と思っていたけど、実際に言われると涙が出てきた。

医師は言いました。「悲しいけど、早くきれいに手術して、また新しい赤ちゃんがくるように祈りましょう!」と。

確かにそうだけど、絶対に次に出来る保障はない。複雑な思いで、数日後、手術をしました。

それから次に生理がきたのは約二ヵ月後で、その間も精神的に参ってしまい、何度もくじけそうになったけど、空をみながらポット君に毎日声をかけました。

そして次の生理が近づき、いつもなら頭痛・過食・眠気が前ぶれでくるのに何もなく「遅れてるだけ?」と様子をみてたら、遅れて十日後に、妊娠検査薬で陽性反応があり「やったぁ? でも……」

病院に行ったら、医師は「妊娠してますよ! 今度はドクドクドクと言ってるし、多分大丈夫」。その通り全て順調にいき、二〇〇八年の秋にポット君の妹を出産?

やったよ! ポット君お兄ちゃん?

そんな娘も来春には小学校。娘には「ママのお腹で死んでしまったお兄ちゃんがいるよ」と言ってます。

出来れば二人とも抱いてあげたかった。ポット君ごめんね。

「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」より

「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」は、父母、祖父母、先生、友人、近所の人など。“あの人”とかつて一緒にいた時に言えなかったこと、想い出や、“あの人”が亡くなった後に伝えたくなったこと、感謝の気持ちなどを綴ったお手紙です。

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