【檀家ゼロからのスタート!】お寺でペット供養をはじめた意外な理由

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東京・世田谷の住宅街、東急田園都市線の駒沢大学駅から歩いて8分ほど、東急世田谷線若林駅からは徒歩約15分のところに感応寺というお寺があります。

お墓もありますし檀家さんもいますが、檀家さんからの寄付などは募っていません。法要などで寺院経営を成り立たせています。

でも、今から約10年前は檀家の数もゼロ軒でした。

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ホームページを作ってわかった、「お寺に求められている」こと

感応寺の住職、成田淳教さんは27歳の時にこのお寺の住職になりました。

その当時は檀家さんはゼロ。成田さんはほかのお寺のお手伝いをして生活する日々だったと言います。

この状況をどうにかできないものかと考えていたましたが、そんな頃、ある転機が訪れます。「お寺のホームページを作ってみないか?」と誘われたのです。

これは突破口になるかもしれないと、さっそくホームページの制作を依頼しました。

ホームページを作ったことで、法要などの依頼が少しずつですが入るようになりました。

でも、話を聞いているうちに成田住職はあることに気が付きます。

それは「お寺と縁のない、若い人たちが感応寺に訪れるようになった」ということです。

プライベートな内容で、先祖代々のお墓があるいわゆる菩提寺には相談しづらいこと。そんな悩みを持つ人たちが、お寺に訪れるようになったと言います。

そんな悩みに応える中で、ある事件がきっかけになってペットの供養も行うようになりました。

ペット供養をはじめた、2つの事件

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成田住職がペット供養をはじめるに当たって、そのきっかけとなる2つの事件があったと言います。

1つは10年以上前のある日、死んだ猫が布にくるまれてお寺の門の前に置いてあったということです。

この時、成田住職は猫を置いていった人が、お寺の前に置いていったということに、何か想いがあったのではないかと感じました。

そして、もう1つがこれもある日、成田住職が境内を歩いていると地面を掘っている人がいました。

何をしているのかを尋ねたところ「死んでしまったカメをお寺に埋めに来た」という答えが返ってきました。

そこで、成田住職はその人とカメのためにお経をあげました。

この2つの事件の後、成田住職はペットのお葬式や法要も執り行うことにしました。

時にはペットの“社葬”を行うことも

ペットのお葬式にははっきりと決まった形式がないため、飼い主が自分なりのやり方で行うことも多いようです。

そんなペットの供養を、人が亡くなった時 にお葬式や供養をきちんと執り行うのと同じように、お寺できちんとした儀礼に則って執り行うことで、そこに安心感が生まれると言います。

ペットのお葬式をしたことで「少し楽になった」と言われることもよくあるそうで、飼い主の心のケアにもなっているようです。

また、時には会社で飼っていたペットが亡くなったために、社員総出でお葬式を行う「ペットの社葬の依頼もあるそうです。

ニーズに応えるのがお寺の勤め

お寺の存在意義について、成田住職は「ご供養や法要儀式を行うことによって、いらっしゃる方が心に抱えている痛みがやわらいだり、亡くなった方に対する思いをかたちにできる場でありたい」と言います。

そのため、例えば忙しい人のために、夜の8時からの法要も受け付けるなど、さまざまなアイデアを実行に移しながら、人々のニーズに対応しています。

「法要は昼にやるもの」という固定観念に縛られずに、今の人たちが参列しやすいよう「工夫して人々のニーズにできる限り応える」

それが感応寺の流儀です。

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