2024年/令和6年のお盆はいつ?盆飾り・お供え・新盆・盆提灯・香典【お盆の迎え方】

小林憲行【記事監修】
小林憲行

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  • 2024年/令和6年のお盆は、8月13日(火)~8月16日(金)の4日間
  • お盆期間は、8月15日を中心に、8月13日~16日にあたるのが基本
  • 四十九日の忌明け後、はじめてむかえるお盆を新盆という

夏の風物詩と言えばお盆ですね。実家に帰省したり、お墓参りをするという方も多いでしょう。また、お盆はご先祖様の魂を迎えて供養する行事でもあります。

お盆は日本人にとって大切な行事のひとつです。地域によってお盆の時期も異なります。実は何をするのかよくわからないという人も、この機会に改めて調べてみても良いですね。

今回は、地域ごとのお盆の時期や、盆提灯、精霊馬などの風習について紹介します。

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お盆とは?

お盆の正式名称は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」。仏教の「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」というお経に由来しているとされています。

帰ってくる祖霊を迎える行事は、例えばメキシコの死者の日など世界の各地に見受けられます。日本のお盆の風習も、中東からシルクロードを渡って伝わってきたと言われています。

お盆の意味

お盆とは、故人やご先祖様の魂が、あの世と呼ばれる世界(浄土)からこの世(現世)に戻ってくる期間のこと。故人が生前を過ごした場所、主に自宅でお迎えして、冥福を祈るとともに霊魂を供養する時期とされています。

また、故人の四十九日の忌明け後、初めてのお盆を「新盆」「初盆」と言います。新盆は、普段のお盆よりも盛大に供養をおこなうため、親族や故人と親しかった友人を招いて新盆法要を執り行う場合もあります。

お盆の由来

前述した、仏教の盂蘭盆経の「盂蘭盆(うらぼん)」は、サンスクリット語の「ウラバンナ(逆さ吊り)」が起源。お釈迦様の弟子の一人、目連(もくれん)にまつわる言い伝えを表しているのです。

目連はある時神通力によって、亡き母が餓鬼道に落ち逆さ吊りにされて苦しんでいると知りました。 そこで、どうしたら母親を救えるのかお釈迦様に相談したところ、 お釈迦様はこのように言いました。

「夏の修行が終わった7月15日に僧侶を招き、多くの供物をささげて供養すれば母を救うことができるであろう。」

目連尊者がお釈迦様の教えのままにしたところ、その功徳によって母親は極楽往生がとげられたとのことです。

それ以来、旧暦の7月15日は、父母や先祖に報恩感謝をささげ、供養を行う重要な日となりました。日本では、推古天皇14(606)年に、初めてお盆の行事が行われたと伝えられています。

その後、明治時代に暦の国際基準化を目的に行われた改暦に伴い、日本の行事は全体的に30日遅れとなりました。現代のお盆は8月15日を中心に8月13日~16日の期間に行われています。

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【2024年/令和6年】お盆期間はいつ?お盆休みはいつまで?

お盆の時期を示す8月のカレンダー

日本でのお盆期間は、前述の通り8月15日を中心に8月13日~8月16日が基本とされています。しかし、地域によっては7月15日に行われる場所もあります。このお盆を新盆(7月盆)、8月15日を旧盆(8月盆)とも呼ばれています。

また、沖縄県と鹿児島県奄美地方では今も旧暦に則ってお盆が行われています。

2024年(令和6年)のお盆は8月13日~16日

2024年(令和6年)のお盆は、8月13日(火)から16日(金)までの4日間。

祝日である「山の日」が8月11日(日)と重なり、翌12日(月)がお休みになるため、8月10日(土)~8月18日(日)まで9連休にすることも可能です。

お盆の時期は家族で帰省やお墓参りをして、のんびり過ごしてはいかがでしょうか。

新盆と旧盆、お盆の時期がいくつもある理由

お盆には主に7月の「新盆」と8月の「旧盆」があります。

明治維新の後、日本の近代化を押し進めていた明治政府は明治6年、暦をそれまで用いていた太陽太陰暦(たいようたいいんれき)から、欧米と同じように太陽暦(たいようれき)に変更しました。

一説には、当時財政難に苦しんでいた明治政府が、1年が13ヵ月ある旧暦から12ヵ月の新暦とすることで、1ヵ月分の公務員の給与が削減できるという事情もあったといわれています。しかし、明治5年の12月3日が突然、明治6年の1月1日になってしまったので、混乱もあったようです。

この時、お盆の時期も今の7月になりました。

でも、旧暦では農閑期にあったお盆も、1ヵ月も早まると農作業も忙しい時期と重なってしまいます。そこで地域によっては「月遅れ盆(旧盆)」、8月15日をお盆としましょうということになって現在に至っています。

さらに旧暦のお盆の時期に合わせる、地域の産業に合わせるなど、各地によって、さまざまなお盆の時期があるようです。

沖縄県と鹿児島県奄美地方のお盆

沖縄と鹿児島県奄美地方では、今も旧暦にのっとってお盆が行われるため、年によって日付が前後します。他の地域より1日短く、旧暦7月13日~15日の3日間が一般的です。

沖縄の伝統芸能「エイサー」はいわゆる盆踊りで、3日目には「ウークイ」と呼ばれる演舞が披露されます。

お盆のお墓参りの時期

お盆の時期に行う墓参り

お盆の墓参りは、13日に行くのが一般的と言われています。しかし、必ず13日に行かなければいけないという訳ではありません。

8月13日は迎え盆と呼ばれる、ご先祖様をお迎えに行く日です。そのため13日にお墓参りをし、ご先祖様の霊を迎えるための「送り火」を焚きます。

基本的なお墓参りの手順は、以下の通りです。お墓をきれいにし、気持ちよくご先祖様を迎えましょう。

  1. お墓の前で合掌
  2. お墓の掃除
  3. 打ち水で墓石を清める
  4. お供えをする
  5. お線香をあげ合掌
  6. 後片付け

もし、お墓のある実家が遠い場所にある場合や仕事の都合で行くことができない場合、お盆期間の他の日にお墓参りをしましょう。もし、お盆期間にお墓参りできない時は自宅でご先祖様に感謝のお参りをすると良いでしょう。

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新盆の迎え方と盆提灯

四十九日の忌明け後、初めてのお盆を新盆(初盆)と言います。普通のお盆では模様の入った盆提灯を飾るのに対し、新盆では絵柄の無い白提灯を飾り、僧侶や近親者を招いて初盆法要を営みます。

四十九日の忌明け後、初めてのお盆を新盆といいます。仏様になった故人が、「亡くなってから初めて里帰りをする」大切な行事です。四十九日より前にお盆が来る場合は、初盆は翌年となるのが一般的です。

「新盆」と書いて「はつぼん」「にいぼん」または「あらぼん」などと読みます。それ以外にも、新盆には「あらそんじょ」「にいじょうろ」「ねじょうれい」など、さまざまな呼び方があります。

新盆の場合、故人を通常のお盆よりも手厚く供養するのが一般的です。例えば、普通のお盆では模様の入った盆提灯を飾るのに対し、新盆では絵柄の無い白提灯を飾り、僧侶や近親者を招いて初盆法要を営みます。この白提灯はお盆が終わると、送り火で燃やしたりお寺に納めたりするようです。

また、上の写真のような下に置くタイプの提灯を大内行灯、壺の形をした吊り提灯を御所提灯、円筒形の細長い吊り提灯を住吉提灯と言います。

なお、親せきや縁者から盆提灯やお香典、供物などを贈られることもありますが、お返しは必要ありません。また、盆提灯を贈る立場の場合は、最近は住宅事情などもありますので、事前に確認しておくと良いでしょう。

お盆法要のお香典の目安

お盆法要に伺う際は、お香典を持って行きましょう。お香典の表書きは「御仏前」もしくは「御供物料」です。

金額の相場は5,000円から1万円くらい。お葬儀のお香典と同額程度が目安と言われています。

お盆とお彼岸の違い一覧表

日常の生活に密着している仏教の行事には、お盆のほか、お彼岸もあります。お彼岸には春(春彼岸)と秋(秋彼岸)があります。

日常の生活に密着していて、しかも大切な仏教の行事には、お盆のほかにお彼岸もあります。

ときどきごっちゃになってしまうので、簡単な対照表にまとめてみました。

お盆 お彼岸
意味 ご先祖様が帰ってくる期間 仏教徒として正しく過ごしながら、ご先祖様に想いを馳せる期間
回数 年に1回(夏) 年に2回(春・秋)
時期 7月13日~16日(地域によっては8月) 春彼岸 : 春分の日の前後3日間
秋彼岸 : 秋分の日の前後3日間
やること 精霊棚を飾る
迎え火・送り火を焚く
施餓鬼会・盂蘭盆会
お墓参り
お仏壇、仏具の掃除
彼岸会
お墓参り

スクロールできます

お盆の風習

お盆では地域によって行われる、さまざまな風習や行事があります。これらはどれもご先祖の霊を供養することが目的であることに違いありません。それぞれの意味を知ることで、また違う気持ちでお盆を迎えられるのではないでしょうか。

迎え火

お盆の初日に霊を迎えるために焚く火を「迎え火」と言い、見送る時に焚く火を「送り火」と言います。

迎え火は家の門口や玄関前、もしくはお墓で行われます。焙烙(ほうろく)と呼ばれる素焼きの平らなお皿の上にオガラ(皮を剥いだ麻の茎)を置いて火を灯して焚きます。

お墓参りをしてそのまま迎え火をする場合、オガラの火を盆提灯に移し自宅に持ち帰ります。自宅に到着したら、準備してある別の盆提灯に火を灯し、火を移した後の盆提灯の灯りは玄関先で黙祷をしてから消します。

故人を自宅にお迎えしたらもう迷子になることがないため、迎え火は消しても良いということになります。しかし、お墓で迎え火をした後その場で一度灯りを消し、自宅に戻ってから再度、盆提灯に灯りを灯す場合もあります。

送り火

迎え火と同じく、お盆の最後には送り火を焚きます。地域によっては灯篭流しなど行うこともあるようです。

送り火の焚き方も、迎え火と同じ。家の中で火を灯してお墓もしくは玄関先や門口まで故人を案内します。そしてお送りする場所に着いたら、黙祷をして火を消します。

地域によっては灯籠流しなど川に流す慣習がある所もあります。

盆提灯

お盆の時期に玄関先に吊るされる提灯を「盆提灯」と言います。

盆提灯は、故人やご先祖様が家に戻られるときに迷子にならないようにと、目印の意味を込めて飾ります。

また、亡くなって四十九日後の初盆の時には、初めての里帰りで故人の霊が迷わないよう、目立つように白提灯を飾ります。盆提灯は誰が買ってもかまいませんが、白提灯は家族が用意し、迎え火の後、玄関や部屋の窓際や仏壇の前などに吊るします。

そして、白提灯は新盆が終わったら速やかに処分します。送り火で燃やしてしまうか、燃やせない場合は菩提寺にお焚き上げを頼んでも構いません。

精霊馬

お盆に飾る精霊馬

お盆の時期に飾る、きゅうりで作る馬を「精霊馬」、なすで作る牛を「精霊牛」と言います。割り箸などを刺して足に見立て、精霊馬は精霊棚に飾られます。

このきゅうりとなすは、お盆に故人やご先祖様の霊が家に戻ってくる際に行き来する乗り物として作られたとされています。

霊が戻ってくる時は足の早い馬を、帰りは牛に乗って景色を見ながらできるだけゆっくり帰ってほしい、という意味が込められています。ちなみに、なぜきゅうりとなすなのかというと、夏野菜としてお盆の時期に多く収穫され、入手しやすかったからと考えられています。

お盆のお供え

お盆はご先祖様や故人の霊が戻ってくる期間のため、故人が生前好きだったものを用意しておもてなしをします。

お供え物の基本として「五供(ごく)」という決まりがあります。五供とは、お香やお花、ろうそく、お水、食べ物を指します。これに従い、線香やお花、ろうそく、お菓子などを供えます。

また、お盆法要で参列者からお供えに食べ物をいただいた場合、紙包みのままお供えするのではなく、必ず「すぐに食べられる状態」にしてお供えするのがマナーです。お菓子なら小袋で、果物は皮をむいてお供えしましょう。

お盆由来の夏の風物詩がたくさん

日ごろよく耳にすることで、お盆に由来するものは、実はたくさんあります。

盆踊りのように「盆」と付くものもあれば、なかなか簡単には結び付かないものもあります。

お中元

日本で初めて公にお盆の行事が営まれたのは、推古天皇の時代と言われています。その後、聖武天皇の時代に、宮中行事として執り行われるようになりました。

江戸時代になると庶民の行事としても盛んになります。

このころ、「盆礼」といって親族や知人の家を訪ね、贈り物をするようになりました。

これが、今の「お中元」につながっていると言われています。

盆踊り

盆踊りのはじまりは平安時代、空也上人の踊念仏がお盆の行事と結びついたと言われています。

このほか、古くからそれぞれの地域で伝わってきた信仰の儀式が盂蘭盆と結びついたというようにいろいろな説があります。

新盆を迎える家の前で、頬かむりで顔を隠した人が亡くなった人に扮して踊ったりと、死者を供養するための踊りという意味があるようです。また、盆踊りのやぐらの上に盆棚を飾るという地域もあると言われています。

「大文字焼き」と「精霊流し」

観光客もにぎわう京都の「大文字焼き」や北九州各地の「精霊流し」もお盆の行事。送り火の一種です。

夏の風物詩、打ち上げ花火も、精霊送りの行事から生まれたそうです。

盆義理

静岡県浜松市など遠州地方では、新盆を迎える喪家のところに喪服を着て、お香典を持ってお悔みに行く、「盆義理」という風習があります。

喪家ではお盆の時期になると祭壇を飾り、盆義理に訪れる弔問客にお渡しする返礼品も用意します。また、この時期、車で盆義理に向かう人々が多く、渋滞が起こることもあるそうで、「盆義理渋滞」と呼ばれています。

葬儀社ではお盆の前には新盆を迎える喪家の方のため、提灯だけでなくお盆の祭壇や返礼品の展示なども行います。ある意味、お葬式をもう一度行うようです。

ただ、お盆の場合、各家庭に祭壇を設置する時期が重なるため、人員の確保やスケジュールの調整など担当者の苦労も大変なもののようです。

お盆は日本人にとって大切な行事

日本のお盆の風習について、やるべきことや地域ごとの習わしについてご説明しました。

また、お盆の時期は親族同士で相続の話ができる機会でもあります。

実家の名義変更など、故人のままにして相続登記をせずにいると権利関係が複雑になり、トラブルにつながる可能性もあります。早めに手続きをおこなっておくことをお勧めします。詳しくは姉妹サイト「いい相続」の「相続登記の手続きと必要書類、早めに相続登記した方が良い理由【司法書士監修】」をご覧ください。

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