故人の位牌を安置して祀っている仏壇は、基本的には移動させるものではありません。
もし、引越しなどで移動が必要な場合には、故人の魂が宿っているものを、他の家具と同じように運び出すわけにはいきません。
魂抜きという儀式をお寺の住職にお願いし、仏壇を魂の宿らないただの箱に戻す必要があります。
魂抜きはどれぐらい前から準備をし、いつ行えばいいのでしょうか。
また、魂抜きをお願いした住職にはどのぐらいのお布施を渡すと良いのかを紹介します。
仏壇を移動する時の決まり事
仏壇は、基本的には動かさずに同じ場所にずっと置いておくものですが、引越しなどでどうしても移動させなければならない場合は、決まりごとがあります。
仏壇は故人を仏様として祀っているものなので、他の家具と同じようにただ動かせば良いというものではありません。
お墓を移動する時に、お墓に眠っている故人の魂を鎮めて抜き取る「魂抜き」という儀式を行いますが(閉眼供養)、同様のことを仏壇の移動の際にも行う必要があります。
魂抜きをすることで、仏壇から仏様の魂が一旦離れ、仏壇は魂の宿らない箱になります。
その状態にしてから移動をし、新しい場所に置いてから「再び魂を入れる「魂入れ」(開眼供養)を行います。
移動前の魂抜きと異動後の魂入れ
仏壇移動の魂抜きは、お寺の住職にお願いしなければなりません。
49日や年回忌などの法要でお世話になっているお寺に連絡をして予約をします。
引っ越しの一カ月程度前に連絡しておくと確実です。
魂抜きをする日は引越し当日でもかまいませんが、何かと忙しい引越し当日に魂抜きをすることは現実的には難しいでしょう。
「一週間前から前日ぐらいの間に済ませておくとスムーズです。
魂抜きの当日は儀式に必要なものを用意して住職を迎えます。
数珠、生花、ろうそく、線香、住職に渡すお布施を用意するのが一般的ですが、事前にお寺に確認をしておくとより安心です。
引越しが済んだら魂入れをしていただきますが、移動先が遠方で同じ住職にお願いするのが難しければ、同じ宗派のお寺を紹介してもらいましょう。
仏壇移動の際のお布施の相場と住職へのお心遣い
魂抜きの儀式の際に、住職にお渡しするお布施は、一般的には1~3万円が相場だと言われています。
4という数字は好まれないので、4万円は避けた方が無難です。
お布施の金額に悩むようならお寺に直接聞いてもかまいません。
お寺によっては法要の金額をはっきりと提示していることも最近増えているので、教えてもらえるところもあります。
「お気持ちで判断してください」と伝えられるケースもありますが、その場合は自分自身の経済状況なども鑑みて見合った金額をお渡しします。
お寺から自宅まで来ていただくので、別途お車代5千円程度も渡します。
お布施とお車代は別々の封筒に包みましょう。
仏壇移動時の法要をお願いする僧侶(お坊さん)がいなくて困っている場合は「いい葬儀」でも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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