「儀」って何?葬儀の看板の役割と設置場所

小林憲行【記事監修】
小林憲行

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  • お葬式で看板を設置する理由は、参列者を誘導するため
  • 葬儀の看板には、故人の名前・式の開始時間・会場名を記載する
  • 葬儀看板で故人の名前の後に書く「儀」は「~に関わる」という意味
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お葬式の看板には何の意味があるの?

お葬式の看板には、最寄りの駅などからお通夜や葬儀が行われる会場まで、道なりに立てる看板と、葬儀式場の前に立てる大きな看板があります。

葬儀会場までの道順を示す看板

葬儀会場まで、看板を設置する最も大きな理由は「参列者を誘導するため」です。お葬式は、現在では葬儀会館や火葬場に併設された斎場など専用の施設で行われるのが大半ですが、かつては故人の自宅で行われるのが一般的でした。

いずれの場合も、参列する方にとっては初めて足を運ぶ場所であることも多く、また式場によっては分かりにくい場所に位置していることもあるので、道に迷ってしまう恐れもあります。大切な方とのお別れの際に道が分からなくなり、お通夜やお葬式に間に合わなかったということのないように、道順を示す看板が立てられました。

なお、この道路に葬儀の案内看板を設置するには許可を受ける必要があります。詳しくはお葬式を施行する葬儀社に確認しましょう。

葬儀式場の入り口に立てる看板

葬儀場の入り口には誰の葬儀か分かるように大き目の看板を設置します。こちらの看板は敷地内に出すのであれば、特別な許可は必要ありません。

葬儀の看板に書く内容は?「義」の意味は?

葬儀会場の前に設置する看板に書くこととしては、故人の名前があります。
誰の葬儀を行うかを明確にするためですが、葬儀場によっては会場が複数あり、単に看板が立っているだけでは目的の会場を判別することが難しいケースもあります。

通常は故人の名前、お通夜と葬儀・告別式の開始時間、会場名を記載します。また看板にはその葬儀の施行を担当する葬儀社名が記されているのが一般的です。

故人の名前の下にある「儀」の意味は?

葬儀の看板では故人の名前の後に「儀」と書くのが通例です。この「儀」とは、「~に関わる」という意味があります。つまり、「〇〇儀」とあれば、「〇〇についての葬儀です」と参列者に伝えているのです。「儀」の文字がなくても、気にする人はそれほどいないかもしれませんが、礼儀という観点からはいささか配慮に欠けます。

葬儀の看板を出す際の注意点

設置場所について

葬儀に限らず、道路には許可なく看板を設置することはできません。それぞれの地域の条例などによって、看板を設置する際のルールも定められていますので、自治体や管轄の警察署に確認を取る必要があります。

ただし、こうしたやりとりを遺族自ら行うのは至難の業です。そもそも葬儀の準備中はやるべきことが多く、看板だけに時間をかけていられません。そこで、通常は依頼している葬儀社が手配します。専門家であれば葬儀場ごとに、看板を出してよいポイントや、参列者の目に留まりやすい設置場所も熟知しています。

看板に記す書体は?

看板の書体については、厳粛な雰囲気のある毛筆で書かれたようなフォントを用いるケースが多いようです。特別な理由がない限りは、業者が薦めてくるフォントに従っておくとよいでしょう。

看板を出さない葬儀もある?

葬儀の案内看板は、参列者にとってはあった方が便利なものですが、近年ではあえて看板を出さずに葬儀を行うケースも増えているようです。例えば、「家族葬」など、少人数での式を遺族が望んでいる場合、看板を出して大々的に誘導する行為は遺族の気持ちにそっていません。葬式のことをあえて知らせずに、身内だけで執り行うために看板は設置しないというケースです。

また、「地域の決まり」によって看板を出せない場合もあります。近隣に葬儀場があることを快く思っていない方もいます。このような場合、葬儀場と住民の間で特別な取り決めがなされているのであれば、遺族が望んでも看板を出すことはできません。

このほか、最寄りの駅に出口が複数ある場合は、葬儀式場に最も近い出口から式場までの道のりに看板を出す場合もあります。この時、同じ駅でも式場と離れた出口には葬儀の案内看板はありません。

葬儀の看板があると参列者も安心

葬儀を行うなら、大切な人たちに迷わず来てほしいところです。最近ではスマートフォンなどで場所を調べながら会場を訪れる方も多いですが、やはり最寄りの駅からの道順に案内看板があると、安心です。葬儀の式の運営だけでなく、準備の段階からさまざまな事情に合わせて、適切なアドバイスをしてくれる葬儀社を選ぶことが、葬儀を失敗しないコツです。

葬儀社選びに迷ったら、「いい葬儀」までお気軽にご相談ください。

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