十七回忌法要とは、故人が亡くなってから満16年目に行う年忌法要。年忌法要は回を重ねるごとに規模が小さくなるため、家族や親族だけで十七回忌法要を行うご家庭も多いです。
最近は、年忌法要を最後までやらないご家庭が増えていますが、法事に呼ばれたり自分が実施したりするときに備えて、十七回忌法要のマナーを知っておくと安心です。
この記事では、十七回忌法要の意味や服装、香典・お布施の相場などを紹介します。
目次
十七回忌・十七回忌法要とは?
十七回忌とは、故人が亡くなって満16年目に行う年忌法要です。亡くなった年を含めて数えると、17年後の祥月命日に営まれます。
仏教(仏式)には、命日から四十九日に行う追善法要、初盆や百箇日に行う追悼法要、節目の年に行う年忌法要があります。年忌法要は、死後満1年目に一周忌(一回忌)、満2年目に三周忌(三回忌)、満6年目に七回忌、さらに十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌と続くのが一般的です。
十七回忌法要では、僧侶に読経をあげてもらったり、遺族で会食したりしながら故人を偲びます。
家族だけで十七回忌法要をしてもいい?
年忌法要は、年数を重ねるごとに規模が小さくなっていくのが一般的。一周忌から三周忌は、友人・知人を含めた故人の関係者を広く招き、七回忌以降は、家族・親族だけで法要を行うご家庭が多いです。そのため、十七回忌法要を家族だけで行っても問題はありません。
ただし、家族だけで十七回忌法要を営むときは、過去の法要に参列していた関係者に必ず連絡してください。相手が十七回忌法要の準備をはじめないよう、早めに連絡を入れるのが大切です。
十七回忌法要の服装は?男女とも略礼服が一般的

三回忌を過ぎると、遺族から「平服を着用してください」と案内されることがあります。ただし「平服=普段着」ではないので注意が必要。Tシャツやジーンズといったカジュアルな服装で参列するのは、失礼にあたります。
十七回忌法要では、男性・女性ともに「平服」を着用するのが通例です。法事・法要で着用する喪服には、正喪服・準喪・略喪服の3種類あり、平服とは「略喪服」を指しています。ごく親しい身内の集まりでない限り、「平服=略喪服」だと覚えておきましょう。
男性の略喪服は、黒や濃紺、濃いグレーなどのダークスーツに白無地のワイシャツをあわせるのが基本。ネクタイや靴下、靴は黒色で統一し、派手な装飾・色柄は避けてください。女性の略喪服は、黒や濃紺、濃いグレーなどのワンピース・アンサンブル・スーツなど。足元は薄手の黒ストッキングに、黒色のプレーンパンプスをあわせます。
また、学生・子どもは、学校の制服を着せておくのが無難です。制服がない場合は、白無地のシャツやブラウスに、地味な色のボトムスをあわせます。
家族だけの十七回忌法要の服装は?
家族だけで十七回忌法要を行うときは、家族内の取り決めに応じて服装が変わります。互いに了解を得ていれば、男女ともに略喪服にこだわる必要はなく、地味な服装で構いません。
とはいえ、派手な色柄・装飾の洋服やアクセサリー、メイクなどは避けましょう。
十七回忌法要の香典はいくら?相場は1~3万円

十七回忌の香典 | |
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金額相場 | 家族・親族:1万円~3万円 友人・知人:1万円~ |
香典袋 | 白黒結び切りの不祝儀袋 |
表書き | 「御仏前」「御香典」「御香料」 |
お札 | 使用感のある古札 |
十七回忌に限らず、法要に参列するときは香典を持参します。香典の相場は、故人との関係が近いほど高く、遠いほど低くなるのが一般的です。十七回忌法要の香典は、故人が父母や祖父母なら1万円〜3万円、友人・知人なら1万円~といわれています。
十七回忌法要で使う香典袋は、白黒結び切り。表書きは「御仏前」「御香典」「御香料」と書き、外袋に氏名を、中袋に氏名・住所・金額を記載します。
中に入れるお札は、「不幸に備えて用意していた」と思われないように古札がよいとされます。汚れやシワがひどいお札は避け、ほどよい使用感のある古札を選びましょう。手元に新札しかない場合は、新しいお札を真ん中で2つ折りにして包んでください。また、香典袋を持参するときはそのままではなく、袱紗に包むのがマナーです。
十七回忌法要にお供えは必要?地域・慣習で違う
十七回忌の供物料 | |
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お供えのみ | 5千円~1万円 |
お供え+香典 | 3千円~ |
お供えの品物 | お花・お線香・果物・日持ちするお菓子 など |
地域や慣習によっては、香典の代わりに御供物料を用意したり、香典と供物料が両方必要だったりします。お供えのみなら5千円〜1万円、香典と一緒なら3千円〜が金額の目安です。
品物を渡すときは、後に残らず、すぐにお供えできるものがよいでしょう。お花やお線香、果物、日持ちするお菓子などがよく選ばれています。お供え物には、「御供」ののしをかけてください。
十七回忌法要のお布施は?僧侶を呼ぶなら必須
十七回忌のお布施 | |
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お布施 | 1万円~5万円 |
御車代 | 5千円~1万円 |
御膳料 | 5千円~2万円 |
十七回忌法要に僧侶を呼ぶなら、謝礼としてお布施を渡すのがマナーです。一般的なお布施の相場は1万円〜5万円とされますが、地域や宗派によって金額が異なるので事前に確認してください。
僧侶を自宅に招いて十七回忌法要をする場合は、交通費として御車代を別途包む必要があります。僧侶自身の運転で来られたときの、御車代の相場は5千円〜1万円。送迎タクシーを手配したなら、タクシー会社に実費を支払う方法もあります。
また、僧侶が法要後の会食を辞退した場合、御膳料を用意します。住んでいる地域や会場にもよりますが、御善料は5千円〜2万円が相場です。お布施・御車代・御膳料は一緒に手渡すのではなく、別々の封筒に入れ、お盆に載せてお渡しします。
正しい服装・マナーで十七回忌をむかえよう
十七回忌法要は家族・親族で集まることが多く、通夜・葬儀や一周忌法要より、マナーが厳しくない印象かもしれません。周囲に対して失礼にならないよう、服装や香典、お供えなど、最低限のマナーは守るのが重要。おおまかな法要の時期がわかるからこそ、事前にしっかり準備しておきましょう。
略喪服に適したスーツやワンピースをお持ちでない方は、法要にあわせて購入しておくと安心です。喪服を専門で取り扱っている紳士服・スーツの販売店なら、長く着用できる良質な略喪服が手に入ります。インターネットを利用したり、店舗に足を運んだりして、喪服を探してみてはいかがでしょうか。
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