厚生労働省の資料によると、2018年の死亡数を死因は、第1位が悪性新生物(腫瘍)、第2位が心疾患(高血圧性を除く)、そして第3位が老衰となりました。
主な死因別に見た死亡人数の年次推移
主な死因の年次推移を見ると、悪性新生物は一貫して増加。心疾患も過去20年で増加傾向にあります。
一方、脳血管疾患は緩やかな減少傾向、また増加傾向にあった肺炎も近年は減少しています。
老衰は横ばい状態が続いていましたが、近年急増傾向にあります。2018年には、これまで3位だった脳血管疾患を抜いて3位になりました。

男女別に見た死因の順位
死因の順位を男女別に見ると、その順位は異なります。
総数では3位だった「老衰」は、女性では3位のままですが、男性では5位にまで下がります。では男性の死因の3位は何かというと、脳血管疾患でした。
死 因 | 総 数 | 男 | 女 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
死因順位 | 死亡数(人) | 死因順位 | 死亡数(人) | 死因順位 | 死亡数(人) | |
悪性新生物(腫瘍) | 1位 | 373,547 | 1位 | 218,605 | 1位 | 154,942 |
心疾患(高血圧性を除く) | 2位 | 208,210 | 2位 | 98,027 | 2位 | 110,183 |
老 衰 | 3位 | 109,606 | 5位 | 28,201 | 3位 | 81,405 |
脳血管疾患 | 4位 | 108,165 | 3位 | 52,385 | 4位 | 55,780 |
肺 炎 | 5位 | 94,654 | 4位 | 52,149 | 5位 | 42,505 |
不慮の事故 | 6位 | 41,213 | 6位 | 23,653 | 6位 | 17,560 |
誤嚥性肺炎 | 7位 | 38,462 | 7位 | 21,654 | 7位 | 16,808 |
腎 不 全 | 8位 | 26,080 | 10位 | 13,230 | 9位 | 12,850 |
血管性及び詳細不明の認知症 | 9位 | 20,526 | 15位 | 7,378 | 8位 | 13,148 |
自 殺 | 10位 | 20,032 | 9位 | 13,854 | 15位 | 6,178 |
死亡者総数 | 1,362,482 | 699,144 | 663,338 |
まとめ
「老衰」が日本人の死因の3位に浮上した背景には、さまざまな要因が考えられますが、一つには寿命が延びたことが考えられます。今後、延命治療に対する本人の希望をどのように尊重するかといった議論が進んだり、また在宅での看取りなど亡くなる環境も変化していく中で、私たちのライフエンディングもますます変わっていきそうです。