お焚き上げ法要!今は亡きあの人へ伝えたい言葉

いい葬儀【記事監修】
いい葬儀

記事監修いい葬儀

スマホCTA(電話をかける)
アイキャッチ下テキストリンク

もう二度と会うことの叶わないあの人へ。

「ありがとう」の気持ち、「ごめんなさい」の気持ちなど、今だから言える気持ちを綴ったお手紙を送る、「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」。この春も、第7回目となる募集を行っています。

さて、去る3月21日に、神奈川県鎌倉市の圓久寺にて、松脇行眞ご住職のご厚意で、お手紙のお焚き上げ法要を営んでいただきました。

今回はその、お焚き上げ法要の模様をお伝えします。

Adsense(SYASOH_PJ-195)

圓久寺ってどんなお寺?

02

圓久寺はJR鎌倉駅の西口から、歩いて20分ほどのところにあります。

正式には、常葉山 感光院 圓久寺(じょうようざん かんこういん えんきゅうじ)と言います。1400年代から続く、歴史ある日蓮宗のお寺です。

一年を通じて、四季折々の花が楽しめる境内、特に秋には「鎌倉のコスモス寺」とも呼ばれるほど、きれいなコスモスの花が咲き乱れます。また、緑に囲まれた本堂の裏側一帯は、昭和53年に「北条氏常盤邸跡」として、国の史跡に指定されています。

駅から市役所の前の一本道をまっすぐ、まっすぐ進んでいくと、右手に「NA MU MYO HO REN GE KYO」とアルファベットが並ぶ表札があります。読んでみると「南無妙法蓮華経」。ここが圓久寺です。近年、鎌倉を訪れる外国人観光客も増えているようですが、これなら英語圏から日本に訪れた人も迷いません。

松脇住職は、もともとは一般の家庭(「在家」と言います)で生まれましたが、高校2年生の時に、テレビでお坊さんが「幸せ」について語っているのを見たことから、「幸せって何だろう?」と考え続けて、そのままお坊さんになってしまったという経歴の持ち主です。

火打ち石で切り火を切って、法要が始まります

03

当日は、14時から本堂で法要を営んでいただきました。

この本堂は、1923年の関東大震災で壊れましたが、すぐに再建されて現在に至っています。

ご本尊の日蓮聖人像には、面白いエピソードも残されています。

昔々、住職の留守中、誰もいない本堂から読経が聞こえてきました。不思議に思ってよくよく調べてみると、日蓮聖人像が住職に代わって、朝夕のお勤めをしていたというのです。この伝承から、圓久寺のご本尊は「読経の祖師」と呼ばれているそうです。

さて、本堂に案内していただくと、「今は亡きあの人」にあてた手紙やファックス、メールをプリントアウトしたものなど、ダンボール箱5箱分がすでにご本尊の前に積まれています。

お坊さんがろうそくに火を灯したり、お焼香の香炉を用意したり、準備されています。

私もご本尊に手を合わせて、「宜しくお願いします」とご挨拶しました。

準備が整ったところに、ご住職が本堂に入場して、「ではこれから、始めますね」と、まず、火打ち石を取り出して、カチッ、カチッと切り火を切ります。

そして、法要が始まりました。

06

お経の声と太鼓の音で、本堂中がびりびりと震えています。

お手紙に書かれた「あの人」の供養とともに、お手紙をくださった方、そしてこの「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」と縁のある方々の幸せを祈願していただきました。

境内でお清め

05

次に、お手紙を境内に運び、「いよいよお焚き上げ!」の前に、お浄めをします。

作務衣に着替えたご住職が、それぞれの箱の中のお手紙と、境内に用意した炉に、お塩、お米、お酒を撒いて清めてくれます。

DSC_0051

DSC_0043-2

さらにもう一度、お経を唱えてくれます。

その後、一枚目のお手紙に読経しながら火をつけて、炉の中へ。続けて一枚一枚、炎の中にくべて、お焚き上げをしてくださいました。

法要の意味をすごく簡単に言うと?

さて、今回、せっかくの機会なので、ご住職に法要の意味について伺いました。

ものすごく簡単に説明すると、「仏様にお経をお供えして、その功徳によって、仏様にいろいろお願いを聞いていただく」ということなのだそうです。

今回は、法華経を読んでいただいて、その功徳で、「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」に縁のある方、皆の幸せをお願いしていただきました。

また、法要の初めに火打ち石で切り火を切るというのは、火の力で清めるのと同時に「これから法要をはじめますよ」ということを仏様に伝える合図でもあるそうです。

お手紙をくださった方々の想いが、お手紙を送られた「あの人」にきちんと届きますように。そして、松脇ご住職はじめ、圓久寺の皆様、本当にありがとうございました。

「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」プロジェクトとは?

「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」は、“無縁社会”と言われるようになった今日の日本で、「人々の温かな思いを多くの人に伝えたい」との志から始まりました。

2010年から毎年1回お手紙を募集して、今年で7回目になります。

「ありがとう」の気持ち、「ごめんなさい」の気持ちなど、今だから言える気持ちを綴ったお手紙を広く公募し、お寄せいただいたお手紙の中から116編を選んで書籍として出版。またWEBサイトなどに掲載しています。

2016年3月1日から5月31日まで。

第7回「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」で、お手紙を募集しています。

「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」公式サイトはこちら

葬儀・お葬式を地域から探す