仏式(仏教)と神式(神道)の違いとは?葬儀の作法や場所、費用を比較

小林憲行【記事監修】
小林憲行

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  • 仏教と神道の一番の違いは「普遍宗教」か「民族宗教」か
  • 仏式の葬儀では、お坊さんがお経を唱え、故人の冥福を祈る
  • 神式の葬儀では、神職が祝詞を唱え、故人とともに子孫繁栄を祈る
  • 一般的に仏式よりも神式の葬儀の方が、かかる費用は安い

神道とは、古来から日本にある代表的な宗教です。長い歴史の中では神仏習合というように神道の神々と仏教の仏は同じとする考え方もありましたが、明治時代以降、神道と仏教は切り離されました。お葬式については、日本で行われる葬儀の大半は仏式の葬儀ですが、近年では神式の葬儀、神葬祭を希望する方も増えているようです。ここでは仏教と神道の違いと、仏式葬儀と神式葬儀の特徴を場所や費用とともに解説します。

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仏教と神道の違い

仏教を信仰されている方は「仏式」、神道の方は「神式」という形式で葬儀が執り行われます。これらの形式の違いは、仏教と神道の違いから来ています。この二つの宗教の一番の違いは、「普遍宗教」か「民族宗教」かという点にあります。

仏教はキリスト教やイスラム教と同じく「経典」、つまり「教え」が存在します。はっきりとわかりやすい信じる対象、核となる考え方があるので、国境や人種を越えてさまざまな人が信仰することができます。これを「普遍宗教」呼びます。

一方で、神道には伝説や言い伝えといったものはありますが、明確な「教え」や物理的な「経典」が存在しません。古くから日本の各地で伝わってきたさまざまな信仰を、大きく神道としてひとつにまとめたと考えればわかりやすいかもしれません。

日本には「八百万の神」という考え方があり、人間がコントロールできない自然や天候などを神格化して崇める文化があります。そのため、絶対的なひとつの存在を信じるという考え方がなく、日本以外の国の方には理解することが難しいとされています。そのため日本独自の考え方、すなわち「民族宗教」と言えます。

仏式と神式の葬儀はどう違う?比較して解説

仏式と神式の葬儀を執り行う場合、どのような違いや特徴があるのでしょうか?

最も大きな違いでは、神道では死は穢れ(けがれ)と考えます。死によって汚れた生活を清め儀式によって清めることで日常に戻します。

また、もう一つ大切なことが、先祖崇拝です。故人はきちんと祀ることによって子孫を守る神となります。先祖を敬うという点では仏教とも似ていますが、仏教では死を穢れととらえることはありません。

仏教の読経と、神道の祝詞の違い

仏式ではお坊さんがお経を唱え、故人の冥福を祈ります。一方、神式ではお経ではなく祝詞を唱え、故人とともに子孫繁栄を祈るという目的があります。また、仏教の教えでは、魂は冥土で転生するという「輪廻転生」の考え方を信仰しているのに対して、神道では故人の魂は家の守護神になると考えられています。

葬儀の目的もこれに準じており、仏式と神式の形式の違いを作り出しています。

焼香と玉串奉奠の違い

仏式の葬儀では、一人ずつ棺の前でご焼香を行います。その際には線香がつきものですが、神式の葬儀にはどちらもありません。そもそも線香の役割については諸説ありますが、例えば仏式の葬儀では、故人の魂が冥土までの道を間違うことがないようにと、線香の煙がいわば道標の役割として使われているといわれています。しかし、神道では故人は守護神になるため、線香の煙を必要としないのです。そして、焼香・線香の代わりに玉串という木を神前に捧げる「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」を行います。

戒名の有無

人が亡くなると仏教では生前の名前ではなく、仏門に入った証として戒名という名前をもらいます。しかし、神道では個人の名前は親と神からもらった大切なものであると考えられており、そのまま魂の名前として引き継がれます。

名前の後ろに故人の生前の行いや実績の評価などが書き足されます。この名前を「諡(おくりな)」と呼び、戒名と同じように死後の名前としてつけられます。

葬儀を行う場所

仏式の葬儀は斎場だけでなく、お寺で執り行われる場合があります。しかし、神式の葬儀が神社で執り行われることはありません。これは神道では死を「穢れ」であるとみなし、神が祀られている場所に持ち込まないようにしているためです。「不幸があったときには鳥居をくぐってはいけない」とされているのも神道の考え方から来ています。

葬儀後の法要の有無

仏式の葬儀では通常、初七日や四十九日といった法要があります。しかし、神式の葬儀にはありません。四十九日と似た五十日祭というものが存在するだけで、法要のように複数回儀式を行うことはありません。

仏壇と御霊舎(みたまや)

仏教は仏様やご先祖様を仏壇に祀りますが、神道では家の守護神として五十日祭を終えた故人の魂や、ご先祖様の魂そのものを御霊舎に祀ります。

葬儀にかかる費用

一般的に仏式よりも神式の葬儀の方が、かかる費用は安いと言われています。

その理由のひとつに「お布施」の影響があります。お布施の中には読経のお礼や戒名のお礼などが含まれ、地域差もありますが20万円〜30万円が相場とされています。

一方、神式の葬儀では「玉串料」という名前で謝礼を納めます。この「玉串料」の相場について一概には言えないものの、お布施の半額程度の場合が多いようです。

仏式と神式の葬儀の違いを理解して参列しよう

神式の葬儀と仏式の葬儀の違いについて解説しました。仏式と神式には「普遍宗教」と「民族宗教」という大きな違いがあります。そして、これらの根源にある考え方の違いは特に故人の弔い方に現れています。

神式は執り行われることが少ないので、執り行う場合や参列する場合は葬儀社のスタッフに相談してみてはいかがでしょうか。

神式の葬儀を執り行いたいという方や、神式の見積もりが欲しい方も、お気軽にお問い合わせください。

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