水木しげるさんや永六輔さんなど、著名人のお別れの会を数多く手がける株式会社日比谷花壇が2017年3月4日、東京・新宿区の早稲田奉仕園スコットホール ギャラリーで、お葬式体験会を開催しました。
キリスト教の礼拝堂・講堂であるスコットホールは1921年に造られたレンガ造りの建物で、東京都の都選定歴史的建造物歴史的建造物にも選定されています。
自然光と赤レンガが生み出す落ち着いた雰囲気
今回、内覧会の会場となったギャラリーは、スコットホールの1階にあります。
約60㎡の半地下のスペースは、窓から差し込む太陽光と赤レンガ造りの壁が、落ち着いた雰囲気をかもし出しています。
形式ばったお別れより、故人のことをよく知る人同士が集って想い出を語りあう、そんな時間を大切にしたいという方に、おすすめの会場です。
自由な演出が楽しめる空間
この会場はギャラリーなど、さまざまなアート活動の場としても人気の高いスペースなので、ピクチャーレールなど展示用の設備も整っています。
そのため、ご遺族の希望に合わせて、会場全体を自由に使った展示が実現可能に。
想い出コーナーをはじめ、歴史ある建物の雰囲気を生かしながら、故人らしいオリジナルのお別れ会を執り行えます。
過去には、「小学校の行事の写真のようにたくさんの写真を並べたい」というご遺族のために、壁一面に故人の写真を飾ったこともあったそうです。
故人への想いを手紙に綴って投函
今回の展示会では、透明な棺の横に、故人へ伝えたい想いを手紙に記して投函するポストも設置されていました。
このほか故人の腕にとめる花のリボンなど、著名人をはじめ、数多くのお葬式・お別れ会を行ってきた経験から生まれた、同社オリジナルの演出が光っています。
季節の花をモチーフにしたスイーツ
スコットホールでのお葬式では、一般的なお葬式のように「お焼香を終えたら、お清めの席へ」といった流れではなく、その場でおいしい季節のスイーツなどを楽しみながら、想い出話に花を咲かせるといったケースが多いそうです。
今回の展示会では、春らしく桜をモチーフにしたスイーツが並びました。
せっかくなのでいただいてみましたが、どれもおいしい!
実はこのスイーツ、水木しげるさんのお別れの会で妖怪をモチーフにした料理を作って話題になった料理屋さんが、特別に作ったものだそうです。
いかがでしたか?
スコットホールで行えるのは、キリスト教式、または無宗教式のお葬式に限られていますが、今回ご紹介したギャラリーのみの使用であれば、仏式にも対応できるとか?
ただ、この歴史的建造物で家族葬ができるのは、現在、日比谷花壇1社だけです。
同社では、こうした催しも3ヵ月に1回くらいのペースで定期的に開催しているそうですので、「その人らしいお葬式」を希望している方は一度、足を運んでみてはいかがでしょうか?
(小林憲行)