香典返しの品物はどう選ぶ?定番人気の品からタブーの品まで解説

小林憲行【記事監修】
小林憲行

記事監修小林憲行

香典返しの品物はどう選ぶ?定番人気の品からタブーの品まで解説
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  • 香典返しで定番の品物は、お菓子・お茶・海苔・タオル・石鹸など
  • 香典返しでタブーな品物は、生肉・生魚・ハサミ・ハンカチ・割れ物など
  • 香典返しの費用は、いただいた香典の半分~3分の1返しを目安に選ぶ

香典返しは、香典をいただいた相手に感謝を伝える重要なお返しです。香典返しには、定番の品物や喜ばれる選択肢がある一方で、避けるべきタブーもあります。

この記事では、香典返しの基本的なマナーや選び方のコツ、喜ばれる品物などを紹介します。

香典返しの基礎知識とマナーを確認する

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香典返しの定番人気の品物は?選び方と喜ばれるコツ

香典返しで定番の品物は、お茶や海苔、お菓子などの「消えもの」です。食品だけでなく、タオルや石鹸などの日用品もよく選ばれています。また、 最近では相手が自由に品物を選べるカタログギフトも人気です。 

まずは、香典返しで喜ばれる品物やコツを紹介します。

香典返しの定番の品物

香典返しの定番の品物は、食品や日用品などの「消えもの」です。食品ではお茶や海苔がよく選ばれ、供養の意味を込めた贈り物として人気。コーヒーやお菓子の詰め合わせも、日常に楽しめる贈り物として喜ばれます。

一方、日用品では、タオルや石鹸が実用的で人気の高い品物です。 洗剤セットは家庭で便利な実用品として、多くの方に選ばれています。

近年人気なのはカタログギフト

香典返しとして近年人気を集めているのが、カタログギフト。カタログギフトは、相手が好きな商品を自由に選べるのが魅力です。贈る側が品物選びで迷ったり、失敗したりすることがありません。

また、食品や日用品から高級なアイテムまで幅広い選択肢があるため、年齢・性別にかかわらず喜ばれやすいです。 感謝の気持ちを丁寧に伝えられますし、相手に配慮した香典返しとしておすすめです。

安価な品物でも工夫次第で喜ばれる

香典返しは、高価な品物である必要はありません。 お茶やタオルなどの手頃な品物でも、丁寧な梱包や心のこもった挨拶状を添えることで、感謝の気持ちをしっかりと伝えられます。

また、相手の負担にならない実用的な品を選ぶことも配慮の一つです。 シンプルな石鹸やお菓子の詰め合わせでも、選び方や贈り方に工夫を凝らすことで、相手にとって特別な香典返しになるでしょう。

予算別!香典返しにおすすめの品物

予算別おすすめ香典返しの品物

香典返しの品物は、いただいた香典の金額や相手との関係性に応じて選ぶのがマナーです。

香典返しの金額は「いただいた香典の半額から3分の1程度」を目安とするのが一般的。ただし、地域によって香典返しの慣習や相場は違うので、確認して用意してください。

ここでは、予算に応じて、価格帯ごとにおすすめの品物を紹介していきます。

1,000円~2,000円

1,000円〜2,000円の価格帯では、少額の香典に対する気軽なお返しとして、プチギフトが選ばれます。相手に負担を感じさせず、感謝の気持ちを伝えられるものを選びましょう。

例えば、個包装された焼き菓子が詰め合わせられているクッキー缶は、幅広い年代の方に喜ばれる定番品です。また、相手がコーヒー好きな方なら、手軽に楽しめるコーヒードリップセットが適しています。その他、箱つき煎茶や紅茶などのお茶セットは、上品で実用性が高く、贈りやすい品物です。

1,000円〜2,000円の香典返しでは、パッケージデザインやブランドを工夫することで上質な印象になります。また、食品や飲料などの「消え物」は、受け取る側が気軽に使えるため、とくに喜ばれます。

3,000円~

3,000円以上の価格帯では、親しい友人やお世話になった上司への香典返しに適した品物を選びましょう。実用性が高く、センスを感じさせる物を選ぶことで、感謝の気持ちを丁寧に伝えられます。

例えばブランドタオルは、普段使いできるアイテムながら、質の良さが見えるため人気です。オリーブオイルや高級ソースの詰め合わせなど、おしゃれな調味料ギフトは料理好きな方に喜ばれます。高級菓子の詰め合わせも、見た目の華やかさと味の良さで幅広い層に喜ばれる定番の贈り物です。

3,000円以上の香典返しでは、品質だけでなく見た目にも配慮するのが重要。上品なパッケージデザインの品物を選ぶことで、受け取った相手に好印象を与えられます。

5,000円~1万円

5,000円〜1万円の価格帯は、とくにお世話になった方への香典返しとして適しています。品質の高さや特別感を重視した品を選ぶことで、感謝の気持ちを伝えましょう。

カタログギフトは、相手が自分の好みに合わせて品物を選べるため、人気の選択肢です。上質なお茶セットやグルメギフト券も特別感があり、幅広い世代に好評。また、相手の日常生活に役立つ実用的な品物を選ぶと、さらに感謝の気持ちが伝わりやすくなります。相手の好みや立場を考慮して、品物を選んでください。

香典返しでタブーな品物は?避けるべき理由と注意点

香典返しでは、タブーとされる品物があります。 また、地域や宗教によって慣習が違うため注意が必要。一般的なタブーを避けつつ、相手の価値観や地域の慣習に配慮して品物を選びましょう。

ここでは、香典返しでタブーとされる品物や注意点を解説します。

香典返しでタブーとされる品物

香典返しでタブーとされる品物
  • 刃物やハサミ:縁を切ることを連想させるため
  • ハンカチ:「手巾(てぎれ)」という読み方が「別れ」を暗示するため
  • 陶器やガラス製品:「縁が割れる」ことにつながるため
  • 生肉や生魚:「四つ足生臭もの」と呼ばれ、殺生を連想させるため
  • 酒、鰹節、昆布など:慶事をイメージさせるため
  • 商品券:金額がわかり、現金に近い印象のため

香典返しでタブーとされる、代表的な品物はこちら

刃物やハサミ、割れ物、ハンカチは、「縁が切れる(割れる)」「別れる」などの言葉を連想するため、香典返しでは避けるべきとされています。また、生肉や生魚は「四つ足生臭もの」と呼ばれ、殺生を連想させるためNG。

酒、鰹節、昆布など、慶事をイメージさせる品物は、弔辞にふさわしくありません。その他、商品券は金額がわかり、現金に近い印象なので失礼に当たります。

過度に高額な品物は避ける

香典返しで、過度に高額な品物を贈ることは避けてください

一般的に、香典返しの金額は、いただいた香典の半額から3分の1が目安とされています。あまりに高額な品は「見返りを求めているのでは」と勘違いされたり、相手に負担を感じさせたりするので注意が必要です。適切な価格帯の品物を選ぶことで、失礼のない香典返しとなり、相手も安心して受け取れます

宗教・地域の慣習を確認しておく

香典返しを準備する際は、相手の宗教や地域特有の慣習を確認することが大切です。仏教では香典返しが一般的ですが、キリスト教では香典返しの習慣がない場合もあります。また、地域によっても違いがあります。

例えば、北海道では即日返しが一般的だったり、東北や関東では忌明け返しを行う地域があったりします。中国・四国や九州では「満中陰志」などの表書きを使う地域が多いなど、地域ごとの特徴を事前に確認しておきましょう。

会社・職場への香典返しの品物

会社・職場からの香典は、個人ではなく、部署やグループから連名でいただくことが多いです。そのため、香典返しも複数人で分けられる品物を選ぶのがおすすめです。

また、挨拶状を添えることで、感謝の気持ちを丁寧に伝えましょう。相手の立場や職場の雰囲気に配慮した品物を選ぶと、より心のこもったお返しになります。

会社からいただいた香典に香典返しは必要?

会社名義でいただいた香典は、慶弔費として経費処理されるため、基本的に香典返しは不要です。個人として香典をいただいた場合は、相手の立場や職場の慣習をふまえて、香典返しの品物を選びましょう。

香典返しを贈るタイミングは、職場の関係者には忌引き後、初出社の際に手渡しします。 郵送する場合は、相手に事前に連絡を入れておくと丁寧です。

会社への香典返しの相場とおすすめの品物

会社から香典を連名でいただいた場合は、1人当たりの金額を計算し、その半額に見合うお返しを準備します。1人当たり1,000円〜3,000円程度の価格帯で用意すればよいでしょう。

会社への香典返しの品物は、職場で分けやすい個包装のお茶や焼き菓子が定番です。また、品物を自由に選べるカタログギフトも適しています。

会社に香典返しを贈るときの注意点

会社に香典返しを贈るときは、社内の慣習や上司の意向を事前に確認してください。 職場ごとに文化やルールが違うため、会社の方針に沿った対応をするのが望ましいです。

また、全員に一律のお返しを用意することが重要です。品物に差をつけると不快に感じる方がいるかもしれないので、全員に同じ品物をお返ししましょう。

香典返しの品物に迷ったときの対処法

香典返しの品物選びで迷ったら、基本のマナーや相手の立場をふまえた対応を心がけること。例えば、地域・宗教ごとの慣習やいただいた香典の金額に応じた予算を確認することで、失礼のない選択ができます。

また、親族や経験者に相談したり、専門サービスを利用したりすれば、より安心して準備を進められるでしょう。

親族や葬儀経験者に相談

香典返しの準備で迷ったときは、地域特有のマナーについて親族・葬儀の経験者に相談してみましょう。地域によっては、香典返しに適切な品物やタイミング、金額相場が異なるかもしれません。一般的なマナーや目安はありますが、葬儀経験者にアドバイスをもらうことで迷いを解消できます。

また、親族と相談することで香典返しの金額や品物を統一でき、失礼のない対応につながります。とくに初めて香典返しを準備する場合、身近な経験者の知恵を借りることは大きな助けになるはずです。

香典返し専門のサービスを活用

香典返しは、専門のオンラインショップやカタログサービスを利用することで、相場やマナーに合った品物を効率的に選べます。とくにカタログサービスは、受け取る側が好きな品物を選べるため、幅広い層に喜ばれる選択肢です。

また、オンラインショップでは、地域特有の慣習に配慮した品物が特集されているサービスもあります。香典返し専門のサービスを活用することで、時間や手間を削減し、失礼のない香典返しができます。

香典返しの定番の品物を選ぶ

香典返しの品物に悩んだら、定番品を選んでおくと失敗が少なく安心です。とくに日常的に使える「お茶」「お菓子」「タオル」などは、幅広い層から喜ばれる品物です。

例えば、お茶は「香りが故人を供養する」とされていて、香典返しの品物に適しています。お菓子は分けやすく、職場や親族など複数人への返礼にピッタリ。タオルは実用性が高く、上質な商品を選ぶことで感謝の気持ちを伝えられます。

そもそも香典返しとは?

香典返しとは、香典をいただいた参列者に感謝を伝え、忌明けを報告するために贈る品物です。

香典返しの目的は主に2つあり、1つ目は故人に弔意を示してくださった参列者に感謝を伝えること。2つ目は、忌明け(四十九日)が無事に済んだことの報告です。忌明けの報告は、遺族が一区切り迎え、故人が安らかに旅立ったことを伝える役割を果たします。

香典返しは単なる返礼品ではなく、弔事における大切な節目を象徴しています。贈る際は故人や遺族の気持ちを伝える品物を選び、マナーを守った対応を心掛けることが大切です。

香典返しの金額相場

香典返しの相場は、いただいた香典の3分の1から半分の金額です。例えば、5,000円の香典をいただいた場合、1,500円〜2,500円の品物を用意します。ただし、地域や宗派の慣習によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。

香典返しの一般的な流れ

香典返しの一般的な流れ
  1. リスト作成:香典をいただいた方の名前と金額を記録
  2. 品物選び:香典の3分の1~半分の金額を目安に品物を選択
  3. 挨拶状の準備:香典返しに添える挨拶状を作成
  4. お返しの手配:忌明け(四十九日)を目安に手配

香典返しをするときは、まず、香典をいただいた方のリストを作成します。名前と金額をリストにすることで、必要な品物の数やおおまかな予算を把握しましょう。

それから香典金額の3分の1〜半分を目安に品物を選び、香典返しに添える挨拶状を作成します。香典返しは忌明けを目安に届けるため、葬儀が落ち着いたらすぐに準備をはじめるとスムーズです。

相手に喜ばれる香典返しの品物を選ぼう

香典返しは、香典をいただいた参列者に感謝を伝えるための大切な儀礼です。相場はいただいた香典の3分の1から半返しが一般的で、品物はお茶やお菓子、タオルといった日常的に使える定番品が喜ばれます。また、カタログギフトは受け取った方が自分の好みに合った商品を選べるため、幅広い層に対応できる便利な選択肢です。

香典返しを選ぶ際には、贈る相手の立場や年齢も考慮しましょう。年配の方には上質なお茶や和菓子、若い方やご家族が多い場合には焼き菓子の詰め合わせがおすすめです。相手の状況に合わせた品物を選ぶことで、より心のこもった香典返しができます。地域や宗派の慣習を確認し、マナーを守った丁寧な対応を心掛けましょう。

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