葬儀に参列したことがない方の中には、喪服を持っていない方もいるのではないでしょうか。ある程度歳を重ねると、喪服を必要とする場面が増えてくるのが一般的です。
この記事では、急な葬儀で喪服がないときの対処法と喪服のマナーを解説します。
目次
急な葬儀で喪服がないときのマナー
急な葬儀で喪服がないときは、お通夜に限り平服(略喪服)で参列してもマナー違反となりません。
お通夜は、「訃報を聞いて駆けつける」意味合いが強いため、平服で参列してもよいとされています。反対に、急な通夜に喪服で参列すると「あらかじめ故人が亡くなる準備をしていた」と、遺族から捉えられかねません。
ただし、お通夜に参列するまでに時間的な余裕がある場合は、喪服で参加するのが一般的。また、お通夜の後日にある葬儀・告別式は準備する時間があるため、喪服で参列するのがマナーです。
急な葬儀で喪服がない!3つの対処法
- お店で購入する
- 喪服のレンタルサービスを利用する
- 体型が近い知り合いから喪服を借りる
急な葬儀で喪服がない場合の対処法は、こちらの3つです。
対処法その1:お店で購入する
そもそも喪服を持っていないなら、お店で購入するのがおすすめ。スーツや紳士服の専門店は、さまざまな商品を取り扱っており、当日に持ち帰れます。また、生地や縫合がしっかりしていて品質が高いため、喪服を長持ちさせやすいです。
喪服をお店で購入するときは、自分に合ったサイズがあるかどうかが重要なポイント。急遽準備したからといって、サイズの合っていない喪服を着用するのは悪い印象を与えかねません。裾上げなど軽微な調整なら当日持ち帰りも可能ですが、ウエストや袖丈が合わない場合は、別日の受け渡しになる店舗もあるため注意が必要です。
対処法その2:喪服のレンタルサービスを利用する
喪服のレンタルサービスは、購入するよりも安く済ませられるのがメリット。店まで足を運べる距離であれば、試着したうえでレンタルできるので、喪服を持っていない方におすすめです。ネット注文可能なサービスも多いですが、喪服の到着が葬儀に間に合わない可能性があるため、注意してください。
また、喪服のレンタルサービスでは、参列する葬儀に合わせたグレードの喪服をレンタルできます。身の回りの小物もあわせて用意でき、急な葬儀でも手軽に一式揃えられて便利です。喪服をレンタルできる葬儀社もあるので、確認してみましょう。
対処法その3:体型が近い知り合いから喪服を借りる
体形の近い知り合いがいらっしゃるなら、喪服を借りるのもひとつの方法。ただ、喪服は本人に合わせて作られていることが多く、同じような体型でも着こなせないかもしれません。
知り合いから喪服を借りるのは、レンタルや購入が難しい場合の最終手段といえます。
そもそも喪服の種類とは?場面や立場に合わせて着用

喪服は、格式の高い順に「正喪服」「準喪服」「略喪服」の3種類があります。それぞれの特徴や費用相場を紹介するので、参列する場面に合わせて着用しましょう。
喪服その1:正喪服
男性 | 女性 | |
---|---|---|
洋装 | ・モーニングコート ・ネクタイ・ベスト・靴下は黒で統一 | ・黒のワンピース・アンサンブルなどのブラックフォーマル ・肌を過度に露出しない襟元・袖丈・スカート丈 |
和装 | ・紋付羽織 ・黒の羽二重・五つ紋 | ・染め抜き五つ紋 ・黒無地の着物 |
正喪服とは、最も格式の高い喪服です。一般的には喪主が着用し、参列者は着用しません。
葬儀や法要で正喪服を着用したら、三回忌以降から準喪服に変えるとよいでしょう。正喪服から準喪服へ変わるのは、葬儀から遠ざかるにつれて、喪服から普通の服へ近づけようとするためだといわれています。
喪服その2:準喪服
男性 | 女性 |
---|---|
・ブラックスーツ ・ネクタイ・ベスト・靴下は全て黒で統一 | ・黒のワンピース・アンサンブルなどのブラックフォーマル ・正喪服同様、肌を過度に露出しないデザイン |
最も着用される機会の多い喪服は準喪服。一般的に喪服というと、準喪服を指します。
男女ともに、黒以外は身に着けないのがマナー。光沢がなく漆黒の生地でできた喪服を選びましょう。
喪服その3:略喪服
男性 | 女性 |
---|---|
・黒・紺・グレーなどのスーツ | ・黒・紺・グレーなどのワンピース・アンサンブル・スーツ |
喪服でなくとも、葬儀へ参列するときにマナー違反とされない服装を略喪服といいます。葬儀の案内に「平服」の指定があったら、略喪服を着用すれば問題ありません。略喪服は葬儀や告別式では着用しないため注意してください。
略喪服の指定があったときは、黒、紺、グレー、茶などの地味な色で、男性はスーツ、女性はワンピースを着用するのが無難です。
男女別!平服(略喪服)のマナーと注意点

平服とは、礼装・礼服ではない服装のことを指し、お通夜に限って着用できます。喪服じゃなくてもよいとはいえ、マナーは守らなければなりません。平服を着用するときの注意点を男女別に紹介します。
注意点その1:男性の場合
- 黒やグレー、ダークグレーのスーツ
- 白いワイシャツの上にスーツやジャケットを羽織る
- 靴は黒の紐革靴で、光沢のない素材を選ぶ
- 靴下は黒の無地が無難
- ベルトは光沢のある素材・デザインは避ける
- カジュアルさが増すため、ネクタイはつける
男性が平服を着用するときの注意点はこちら。
男性の平服における喪服との違いは、地味な色味であれば黒で統一する必要がない点です。
注意点その2:女性の場合
- 黒・紺・ダークグレーなどのワンピースやスーツ
- 中に着るトップスは黒や紺などのダークカラー
- スカートは膝が隠れる丈でミニ丈は避ける
- バッグは黒無地の布製ハンドバッグが無難
- 靴は黒を基調にし、光沢のない素材が好ましい
- 30デニール以下で無地の黒ストッキングを必ず履く
- アクセサリーは真珠にし、指輪は結婚指輪のみ
女性が平服を着用するときの注意点はこちら。
喪服との違いは、男性と同様に、黒以外の色も着用できる点です。
喪服がないのは非常識?用意しておくのがエチケット
年齢を重ねるにつれて、葬儀へ参列する機会は増えていきます。若いうちはその場しのぎの平服でよくても、毎回平服だと周囲の印象が悪くなってしまうかもしれません。
喪服で葬儀に参列するのは、故人を偲び、喪に服すためです。また、喪服を着用することで、故人の冥福を祈るという意味もあります。
喪服を持っていなくても非常識とは言い切れませんが、喪服で参列する方が好ましいため、大人のマナーとして1着用意しておいた方がよいでしょう。
喪服が必要とされる場面
喪服の購入を検討しているなら、今後のために喪服が必要な場面を知っておきましょう。喪服が必要とされるのは、「お通夜」「法事・法要」「葬儀(葬式)・告別式」です。
喪服が必要とされる場面を把握しておくことで、喪服を選んだり保管したりするときに使用頻度を意識して用意できます。
場面その1:お通夜
お通夜は、亡くなった方の遺体のそばでお別れや供養をする儀式です。1~3時間ほどで行われることが多く、時間が短いお通夜を「半通夜」と呼んでいます。
基本的にお通夜は、亡くなった翌日に行われ、故人の親族や親しかった方が参列するのが一般的です。
お通夜に参列するときは、喪服が好ましいですが、急な訃報で喪服がない場合は平服での参列も可能です。平服で参列するときは、カジュアルにならないよう注意してください。
場面その2:法事・法要
- 法要:節目に故人のご冥福をお祈りして供養をすること。
- 法事:法要の後に故人を偲ぶ会食まで行う行事全体のこと
法事・法要には、初七日、四十九日、一周忌、三回忌などがあります。親族や親しい知人を中心に参列し、読経や焼香、法話やお斎を行います。法事・法要も基本的には喪服で参列し、年数を重ねたり、服装の指定があったりしたら略喪服に変えるのが一般的です。
場面その3:葬儀(葬式)・告別式
葬儀(葬式)・告別式は、亡くなった方のご冥福を祈るための儀式であり、喪服を着用するのが基本。昼の時間帯に1~3時間かけて行うのが主流です。最近では、告別式と葬儀を区別せず、まとめて葬式と呼ばれるようになっています。葬儀はお通夜の翌日の昼に行われ、最後に出棺し火葬するのが一般的です。
葬儀に必要な小物類
- 袱紗
- ハンカチ
- 数珠
葬儀に参列する際は、袱紗、数珠、ハンカチをそろえておきましょう。
袱紗は、香典を包むための布です。袱紗で香典を包んでおき、受付で渡す際に香典を取り出します。色は、紫、紺、深緑、グレーなどを選びましょう。
また葬儀で涙を流したり、暑くて汗をかいたりするかもしれません。タオルを持ち歩くのは好ましくないため、ハンカチをポケットに忍ばせておくとよいでしょう。白や黒の無地のものが一般的です。
最後に数珠は、宗派によって異なり、自分の宗派に合わせたものを持参しましょう。
急な葬儀に備えて喪服を準備しておこう
喪服が無くても参列できるのは、基本的にお通夜のみです。喪服以外で通夜に参列するときは、平服(略喪服)というフォーマルから少し格式を落とした喪服を着用します。
手元に喪服がないなら、お店で購入したり、レンタルサービスや知人に借りたりすることも可能。ですが喪服は、年齢を重ねるにつれて着用する機会が増えてきます。急な葬儀に備えて1着持っておくと安心です。
急な葬儀で喪服を購入するなら、紳士服・スーツの専門店がおすすめ。サイズやデザインが豊富ですし、上質で長持ちする喪服を取り扱っています。また、店舗数が多いため足を運びやすく、実際に試着してから購入できるのも魅力です。
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