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【終活映画】記憶障害が主人公の計画した人生再起動プロジェクト?『記憶にございません!』

記憶にございません

いきなりこんな言葉が出てきたら、さて認知障害か?とそんな言葉が先行してしまうのが、高齢化の現代かもしれません。三谷幸喜監督作品『記憶にございません!』絶妙のタイトルにひかれて出かけてきました。

物語

中井貴一演じる主人公「黒田啓介」は乱暴でワンマンで、支持率も低迷中のまさに国民から愛されない総理大臣。そんな彼が記憶を無くしてしまったら……。

こんなテーマでドラマは進んでゆくのですが、人は誰もがもとから乱暴で、粗野ということはなく、人生の中で何かが少しずつ影響してそのようになってゆくのでしょう。一見して時代のパロディのようでもありますが、こうしたテーマを頭の片隅に置きながら見てゆくと、これこそまさに人生喜劇と言える映画だと感じました。

私という存在、その人格や性質などは何時もたくさんの人との関係や環境によってつくられているということ。それ故にそこに縛られたまま、もしかしたら私たちは人生の配役を、余計な役作りをして演じているのかもしれません。

本来の自身の想いを実現させる

民衆の投石を額に受けて、入院先の病院で目覚めた現職の総理大臣。ですが、目覚めたその時から自分が誰なのかわかりません。頭に受けたショックで記憶喪失になってしまったようです。
何しろ記憶を失う前の彼ときたら、ありえないほどの乱暴な大臣だったものですから、目覚めた総理大臣はむしろまともな人なのでしょうが、その落差が激しいほどにドラマは面白おかしく展開をしていきます。

周囲に記憶喪失のことは告げないまま、総理大臣を演じることになるのですが、その責任の重さの中で逃げ出しそうになるところを、何度も記憶喪失を隠し演じる道を共に選んできた秘書に助けられます。その中で、好まざる行動が続く自らのこと、パワーバランスに縛られて本来の政治の目的を失っている政府のことを、自らが総理大臣として変えてゆくことを決意するのです。ここからは三谷幸喜作品の面白さを十分堪能できるでしょう。

いつの間にか、本来の自分自身の思いから変わっていないだろうか?

三谷幸喜作品の魅力の一つとして、舞台劇のようでもあるセリフのやり取りの面白さは絶妙でもあり、役者一人一人が活かされているように見えます。

私としては、この「役者一人一人が活かされている」ように、記憶を失う前の総理大臣は自らが考える役割の中で活かされていたのか?ということが、今回取り上げたこの映画をぜひ『終活目線』で見ていただきたい所以となります。

いつの間にか、本来の自分自身の思いから変わっていないだろうか?

それは自分にとって好ましい生き方だったのだろうか?今自分には何ができるだろうか?そんな風に考えることができればいいのですが、もし、今から切り替えようとすれば周囲になかなか馴染まず時間ばかりかかってしまいそうです。

さて、主人公はどうでしょうか?

記憶を失う前の彼は、どう考えてもあり得ない国家プロジェクトを推進して幼馴染の経営する会社に利益を誘導しようとしていました。さらには、乱暴な態度で国民に対する政治への信頼を損ない続けています。その他にも野党党首との密会、妻と秘書との不倫など、数え上げたらきりがありません。

そのエネルギーで、米国大統領との関係も強固にし、プロジェクトを白紙に戻すことで幼馴染との本来の人間関係を再構築します。

クライマックスは、妻と秘書との不倫報道が明らかになった時の対応です。その背景もすべて受け止めて、そこまで追いつめるに至ったいつからの日を反省します。国会の代表質問の場で、妻にセカンドプロポーズをします。その中で何度も何度も「何よりも、好きなタイプなんだ」と笑わせるのですが、ここで涙が出てしまいました。
なんとも素直に素敵な言葉が並ぶんだろうというところに響いてしまいました。

人生再起動プロジェクトの発動

もしかしたら記憶障害自体が、彼の計画した人生再起動プロジェクトだったのかもしれないと思えるようなシーンがありますが、その真偽は謎のままが良いのでしょうね。周囲にいても解らないからこそ、魅力的な人といえる人がいるものです。

まさにハッピーエンドの安心感を約束するような映画の中で。この中井貴一さんが、日本で一番「ありがとうと」「ごめんなさい」が上手な人だなあと思います。いくつもの作品でそんな素敵な人だなあと思い、さらにこの映画でまた温かい思いにさせていただきました。

ぜひご覧ください。

コメディとして笑い、ちょっと素直になれそうな気がします。
そんな映画との出会いにいつも感謝しております。

今回ご紹介した映画『記憶にございません!』

脚本と監督 三谷幸喜

出演 中井貴一、ディーン・フジオカ、石田ゆり子、草刈正雄、佐藤浩市、小池栄子、斉藤由貴、木村佳乃、吉田羊、山口崇、田中圭、梶原善、寺島進、藤本隆宏、迫田孝也、ROLLY、後藤淳平、宮澤エマ、濱田龍臣

©2019 フジテレビ 東宝

東宝系にて大ヒット公開中

この記事を書いた人

尾上正幸

(終活映画・ナビゲーター / 自分史活用推進協議会認定自分史アドバイザー / 株式会社東京葬祭取締役部長)

葬儀社に勤務する傍ら、終活ブーム以前よりエンディングノート活用や、後悔をしないための葬儀の知識などの講演を行う。終活の意義を、「自分自身の力になるためのライフデザイン」と再定義し、そのヒントは自分史にありと、終活関連、自分史関連の講演活動を積極的に展開。講演では終活映画・ナビゲーターとして、終活に関連する映画の紹介も必ず行っている。

著書:『実践エンディングノート』(共同通信社 2010年)、『本当に役立つ終活50問50答』(翔泳社 2015)

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