終活を行っている皆さんのお話をうかがうと、「親のお葬式で苦労したから」とおっしゃる方が多いように感じます。中でもアルバムの整理には、「本当に困った(もしくは今も困ってる)」という方は大勢いらっしゃいます。
そんな悩みを解決してくれそうな新しい終活サービスが、2016年11月にスタートしました。
大切な写真を額にまとめてインテリアにできる、Good Luck Picture(グッドラックピクチャ 住所:東京都新宿区、代表:生江賢一郎)です。
大切な写真を一枚の額に
高齢者の方が暮らすご自宅には、何冊ものアルバムがしまわれているのではないでしょうか。子供たちの成長の記録、家族が歩んできた思い出として、たくさんの写真が残されています。
しかし、このような写真を、例えば親が介護施設に入居したり、または亡くなったりするタイミングで、整理をしなくてはならない時が訪れます。
これらの写真を整理するには膨大な時間とエネルギーが必要になります。特に遺品として遺された写真はほかのものと違い、なかなか処分できないという話は、よく聞きます。
Good Luck Pictureは、こうした家庭に眠っている写真をきれいにして、1枚の額としてよみがえらせるサービスです。
1枚の額には20枚から30枚の画像をまとめられるので、アルバムの整理ができます。さらに生活の中で目に映る場所に飾れるので、大切な人の思い出を身近に感じることができます。
額は、国産の木にこだわり、和風・洋風、どちらの部屋にも合うようシンプルなデザインです。もちろん、「こんな額がいい」という希望があれば、好みに合わせて対応も可能です。
どうしてモノクロの写真をわざわざカラーに?
Good Luck Pictureの制作にあたっては、色の補正やサイズを調整しながらレイアウトを整えます。
また、モノクロの写真もすべてカラーにします。すべてカラーの写真にそろえることで、全体のバランスが整うだけでなく、家族の歴史を細部にわたって再現することが可能になります。
例えば100年前の写真に写っている女性の写真。
その櫛の細やかな模様までがきれいに浮かびあがると、その当時を生きていた方々の思いまで伝わってくるようです。思いもよらない発見もあるかもしれません。
お客さんの中には、自分と同じくらいの年齢のころの母親の姿を見て、「お母さんおしゃれだったね」など、親に対する理解も深まります。
どうしてこのサービスをはじめたの?
このサービスを生んだ生江代表は、ある日、自宅で保管していた大量の写真を眺めていた時に、「古くなった写真もきれいにしてレイアウトを整えれば、きっと面白い思い出になるのではないか」と思ったといいます。
その後、介護施設の部屋の様子を垣間見る機会があった際に、その殺風景な部屋の中に、その部屋で暮らす方のこれまでの人生を飾った思い出の写真が飾れば、部屋の雰囲気も明るくなるのではないか?というアイデアから、このサービスを創りました。
実際にサービスを利用した方の中には、すでに他界された父母の写真を思い出に遺したいという方だけでなく、何代にもわたって続く家族の写真を整理したいといった依頼もあるようです。
古い写真の整理には、デジタル化などの方法もありますが、膨大な量の写真をすべてスキャンするのもとても大変な作業です。専門家に頼むとなれば、それなりの費用も掛かります。
そんな時、いくつかの写真をまとめて飾れるようになったら、写真の保管方法もまた少し、変わってくるかもしれません。
今後、終活後のアイテムとして、お葬式の時にメモリアルコーナーに飾ったり、手元供養品とのコラボレーションや法事・法要の会食の際に部屋に飾るなど、アイデア次第でいろんな使い方もありそうですね。
(小林憲行)
白抜き