家族葬が広く行われるようになって、葬祭ホールのかたちも変化しています。
かつては、大型の建物の中にいくつものホールがあって、何件かのお葬式を同時に行うというのが主流でした。
最近はこうした大型の施設だけでなく、家族葬に特化した会館も登場しています。
さらに、遺族になるべく負担がかからないよう「自宅にいるような感じ」でゆっくりと故人とのお別れができる、建物をそのまま“貸し切り”で使えるところもあります。
今回は、そうした葬祭ホールの中でも、東京・練馬区にある葬祭ホール「セレハウス谷原」をご紹介します。
株式会社ニチリョクが運営するこのホール、3階建ての「家」です。落ち着いた空間で故人とのお別れができる一棟貸しのレンタルスペースです。
また、葬儀や法事などのほか、趣味のサークル活動、地域の集まりなどでも利用できます。
3階建ての家を丸ごと使える「セレハウス」を徹底解剖
「セレハウス谷原」は3階建ての家を一棟そのまま自由に利用できるので、自宅にいるような感覚でゆっくりと過ごすことができます。今回は全部の部屋を見せていただきました。
まずは1階のホールです。
10名~20名規模のお葬式を行えます。
祭壇をおくこともできますし、祭壇を飾らずに棺を安置してそれを囲むように椅子を半円形に並べるなど想いおもいのお別れができます。
2階の会食室です。
お食事はもちろん、遠方からお越しの親せきの方に休んでもらったり、使い方はいろいろです。
和室ですが椅子が用意されています。この椅子、一般的な椅子よりやや低めにつくってあるので空間が広く感じられます。腰かけてみたら、座り心地だけでなく、立ったり座ったりの動作も楽でした。
また調理用品がそろったキッチンも完備しているので、故人の好きだった料理も作れます。
3階にはゲストルームが2部屋あります。
プライベートな空間でソファーでくつろぎながら故人の想い出を語り合ったり、故人の想い出に浸ったりできます。
お風呂も2つありました
2階と3階にはお風呂があります。親せきの方がいらしても気兼ねしなくていい感じです。
アメニティーも一式そろっていますが、「日ごろ使い慣れている愛用のもの」を持って来る遺族もいるそうです。
冬場など、エアコンの効いた暖かい部屋から冷たいお風呂場へ、さらに熱い湯船にというように短時間での急激な温度変化は体にも大きな負担を及ぼします。
そんな“ヒートショック”を防ぐためにも、お風呂場の中まできちんとエアコン完備してます。
ちなみに個々の部屋にもエアコンが付いているので、利用者が自由に温度設定できます。
トイレは各階に男女別で合計6か所!
トイレは車いすでも利用できるようスペースを確保。1階、2階、3階の各階に男女別に全部で6か所あります。
こちらはホーム用のエレベーターです。
高齢者や、車椅子に乗った方でも、各階の移動も安心です。
地域のためのイベントを定期開催
セレハウス谷原では、地域の方などに向けてイベントも定期的に開催しています。
また、東日本大震災から5年目となった2016年3月11日には、チャリティーイベントも開催しました。
日常生活に必要なさまざまな商品や、花の苗などが販売され、その売り上げを全額、日本赤十字社に寄付し、被災地の復興を支援したいという取り組みです。