香典返しにお礼は必要?届いたときの対応とお礼の伝え方【例文付】

小林憲行【記事監修】
小林憲行

記事監修小林憲行

香典返しにお礼は必要?届いたときの対応とお礼の伝え方【例文付】
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  • 香典返しに対するお礼の品は不要だが、到着連絡をすると印象がよい
  • 香典返しの到着連絡は、相手や状況に合った手段を選ぶことが大切
  • お礼を伝えるタイミングは、香典返しの到着後1週間以内が理想

香典返しをいただいたとき、「お礼をするべきか」「どのように感謝を伝えるのが正解か」と悩む方は少なくありません。香典返しのお礼は基本的に不要ですが、品物を受け取った報告や感謝の言葉を伝えてあげると丁寧です。

この記事では、香典返しをいただいたときの対応やお礼の言葉の伝え方、すぐに使える文例などを紹介します。

香典返しの基礎知識とマナーを確認する

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香典返しにお礼は必要?品物は不要だが言葉は伝える

結論からお伝えすると、香典返しのお礼に「品物」をお返しする必要はありません

そもそも香典返しは、香典をいただいたお礼として、通夜・葬儀の参列者へ贈られる品物です。香典返しに対してさらに品物をお返しすると、お礼にお礼を重ねることになり、失礼にあたります

ただし、香典返しに対するお礼の言葉を伝えたり、受け取った報告をしたりするのは問題ありません。お礼の連絡を入れることで、感謝の気持ちが形となって伝わり、今後のお付き合いを円滑にするきっかけになります。香典返しにお礼の品物は不要ですが、受け取った報告や感謝の言葉は伝えてあげると丁寧です。

香典返しが届いたら?お礼の伝え方と例文

香典返しが届いたら?お礼の伝え方と例文

香典返しをいただいたら、到着の報告も兼ねて、相手にお礼の連絡を入れましょう

香典返しのお礼を伝える方法は、電話や手紙、対面、メール、LINEなど。相手の関係性や状況をふまえたうえで、適切な連絡方法を選んでください。

例えば、ふだんから連絡を取り合っている家族・親族には電話、年配の親族・会社の上司には手紙で連絡するのが一般的です。また、形式ばらない関係で仲の良い友人・知人なら、気軽に連絡できるメールやLINEを利用しても問題ないでしょう。香典返しの到着から、あまり間を空けずに会う機会があれば、直接お礼を伝えるのもおすすめです。

ここからは、香典返しのお礼の伝え方を例文を交えながら紹介します。

電話で香典返しのお礼を伝える

ふだんから電話でやりとりしている家族・親族などは、電話で香典返しのお礼を伝えましょう

電話をするときは、相手にとって都合のよい時間帯を選び、短い会話で済ませるのがマナー。相手に負担をかけないように配慮しながら、香典返しを受け取った報告と感謝の言葉を伝えます。柔らかなトーンや言葉遣いを意識することで、より丁寧な印象になります。

電話:香典返しのお礼を伝える例文

○○さん、お世話になっています。

このたびはご丁寧なお返しをいただき、本当にありがとうございました。

どうぞご無理のないようご自愛くださいませ。

手紙で香典返しのお礼を伝える

手紙は、香典返しのお礼をより丁寧に伝えられる手段です。とくに目上の方や年配の方は、電話・メールによる連絡を失礼だと感じるかもしれないので、手紙で伝えるのが適しています。

手紙を書くときは、最初に「拝啓」などの挨拶を入れます。 次に、香典返しへの感謝を述べ、最後に相手の健康や季節の変化を気遣う一言を添えると、温かい手紙になるでしょう。

手紙:香典返しのお礼を伝える例文

拝啓 ○○様

このたびはご丁寧な香典返しを賜り、誠にありがとうございました。

お心遣いに深く感謝申し上げます。

いただいたお品を拝見し、○○様のお心を思い、ありがたく受け取らせていただきました。

季節の変わり目でございますので、どうぞお体を大切になさってくださいませ。

末筆ながら、ご家族のご健康を心よりお祈り申し上げます。

敬具

対面で香典返しのお礼を伝える

香典返しを受け取ったあと、相手と直接会う機会があるなら、その場で感謝の気持ちを伝えても問題ありません。顔を合わせて話すことで、感謝の気持ちがより伝わりやすくなります。

対面でお礼を伝えるときは、言葉だけでなく表情や態度も重要です。柔らかい口調と笑顔を心がけ、落ち着いたトーンで伝えると相手に安心感を与えます。忙しい中で時間を割いてくれたことへの感謝も添えると、より丁寧です。

対面:香典返しのお礼を伝える例文

○○さん、このたびはご丁寧なお品をいただき、ありがとうございました。

お気遣いいただいて、本当に感謝しております。

メールで香典返しのお礼を伝える

メールは、香典返しのお礼を手軽に伝えられる方法。関係性が深く、メールで連絡しても失礼にならない相手なら問題ありませんが、目上・年配の方は避けるのが無難です。

メールで香典返しのお礼を伝えるときは、件名を分かりやすくし、本文では敬語を使います。短文でも十分に気持ちを伝えられるので、簡潔にまとめるのが大切です。メールに相手の名前や丁寧な言葉を加えることで、定型的になりすぎず、温かい印象になります。また、電話と同じように送信時間に配慮し、夜遅い時間や早朝は避けてください。

メール:香典返しのお礼を伝える例文

件名:ご丁寧なお返しをありがとうございました

本文:

○○様

このたびはご丁寧な香典返しを賜り、ありがとうございました。

お気遣いに深く感謝申し上げます。

LINEで香典返しのお礼を伝える

LINEは、手軽にタイムリーなコミュニケーションが取れる便利なツールです。ふだんからLINEでやりとりしているような、かなり親しい間柄なら問題ないでしょう。ただし、あくまで香典返しのお礼なので、スタンプや絵文字は控えて丁寧な言葉遣いを心がけてください。

また、LINEでお礼を伝えるときは、相手が返信しやすい内容や短めの文を意識します。気軽に送れるからこそ、文章のトーンや長さに注意し、カジュアルになりすぎないようにしましょう。さらに、相手から返信がない場合は追及せず、負担をかけないのがマナーです。

LINE:香典返しのお礼を伝える例文

○○さん、このたびは素敵なお返しをありがとうございました。

お気遣いに感謝申し上げます。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

香典返しのお礼を伝えるタイミング

香典返しのお礼を伝えるタイミング

香典返しのお礼を伝えるタイミングは、香典返しが到着してから1週間以内が目安

忙しくてタイミングが遅れた場合は、謝罪の言葉を添え、フォローするのが大切です。適切なタイミングでお礼を伝えるのが基本ですが、もし遅れても真心を込めてお礼を伝えれば、感謝の気持ちは十分に伝わります。

1週間以内にお礼を伝えるのが理想

香典返しのお礼は、1週間以内に伝えるのが理想です。

香典返しが届いてから早い段階で連絡すれば、感謝をスムーズに伝えられますし、丁寧な印象になります。とくに目上の方や年長者には、早めにお礼を伝えるのが礼儀として大切です。電話やメール、手紙など、自分にとって無理のない方法を選び、心を込めた言葉で感謝を伝えましょう。

遅れたときはフォローを忘れずに

香典返しのお礼を1週間以内に伝えられず、遅れてしまったときは、謝罪の言葉を添えて連絡します。「遅くなって申し訳ありません」と一言添えるだけで、相手に誠意が伝わるでしょう。さらに、遅れてしまった理由を簡潔に伝えると、相手も納得しやすいです。

大切なのは、お礼が遅れたことを気に病むのではなく、迅速に対応することです。

香典返しのお礼を伝えるときのマナー

相手に負担をかけない表現にする

香典返しのお礼を伝える際には、相手に負担を感じさせないよう配慮が必要です。「恐縮ですが」「恐れ入りますが」など、過度にへりくだった表現は避け、相手に配慮したシンプルで丁寧な言葉遣いを選びましょう。また、「お手数をおかけして」や「ご迷惑をおかけしました」などの表現も、負担を連想させるため控えるのが無難です。

代わりに、「このたびはお心遣いをいただき、誠にありがとうございました」といった感謝を誠実に伝える表現にしてください。具体的な品物には言及せず、気遣いへの感謝を中心とした言葉を選ぶのが適切です。

香典返しの金額には触れない

香典返しのお礼を伝えるときは、品物の金額や価値に触れないのがマナーです。具体的な金額に言及すると、相手が過度な負担や気まずさを感じつかもしれません。「高価なものをいただいてしまい…」「恐縮ですが、立派なお品を…」といった言葉は、逆に相手に気を遣わせてしまう可能性があるため避けましょう。

「このたびはご丁寧なお返しをいただき、心より感謝申し上げます」といった表現で、相手の気遣いに対する謝辞を述べるのが適切です。こうした言葉を選ぶことで、品物の内容や価値ではなく、相手の心遣いそのものに感謝していることが伝わります。

会社宛てに届いたら代表として連絡する

香典返しが会社宛てに届いたら、代表者がお礼の連絡をするのが望ましいです。

代表者は、受け取った全員の気持ちを代弁する形で感謝の気持ちを伝えます。例えば、「○○の職場の△△と申します。このたびは香典返しをお送りいただき、皆でありがたく受け取らせていただきました。どうぞお気遣いなくお過ごしください。」といった表現が適切です。代表者がまとめてお礼を伝えることで、遺族が複数人の対応をする必要がなくなります。

香典返しのお礼はタイミングと気持ちが大切

香典返しを受け取ったら、到着の報告とお礼の言葉を伝えましょう。ただし、香典返しに対してさらに品物で返礼するのは、失礼にあたるので避けること。香典返しを受け取った旨と、感謝の言葉を簡潔に伝えるだけに留めてください。

また、香典返しのお礼の連絡を入れるタイミングは、受け取ってから1週間以内が基本です。遅れてしまったときは、謝罪の言葉を添えたうえで、相手に感謝を伝えてください。

香典返しのお礼は、品物の内容や価値より、相手が心を込めて準備してくれたことに感謝を示す姿勢が大切です。また、地域の習慣や相手の立場に配慮することで、よりよい印象を与えられます。香典返しのお礼を伝えて、故人を偲ぶ気持ちや感謝を相手と分かち合いましょう。

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