喪中はがきのマナー。投函する時期と送る範囲、受け取った時の対応

小林憲行【記事監修】
小林憲行

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喪中はがきとは、正式には年賀欠礼状といいます。近親者が亡くなり喪に服している間に年が明ける場合、新年の挨拶を遠慮するという旨を伝えるものです。故人との血縁関係などによって喪に服する期間は異なりますが、現在では、亡くなってから1年間という方が多いようです。また喪中はがきを受け取った側は、その差出人には年賀状を送らないなどの配慮をします。今回は、喪中はがきのマナーについて、送る側と受け取る側、双方のマナーをご説明します。

>>【喪中とは】喪中の年末年始の過ごし方。喪中はがきのマナー、お歳暮の贈答はOK?初詣は?喪中の意味~喪中はがきで訃報を知った時の対応まで総まとめ

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喪中はがきはいつ出すもの?

故人との関係と、喪中はがき

喪中はがきは、あくる年の新年の挨拶を控えることをお知らせするはがきです。一般的には1年の間に2親等以内の親族が亡くなり、喪に服している場合に送ります。2親等以内とは次の関係が該当します。

1親等:両親、配偶者、子

2親等:兄弟や姉妹、祖父母、孫

しかし、実際には故人との血縁関係と喪に服する期間については、明確な決まりがあるわけではありません。3親等であっても故人とのつきあいの距離に応じて、喪中はがきを出す方もいます。

喪中はがきの役割を、「(故人との血縁関係にはこだわらずに)親しい身内が亡くなったので喪に服していること、新年を祝わず挨拶も遠慮しているということを相手方に伝えるもの」と考えると、わかりやすいでしょう。

喪中はがきを出すタイミング

では、喪中のはがきはいつごろ送付するものなのでしょうか。その目的を考えると、受け手が年賀状の準備をする前に届いている必要があります。

従って、可能であれば10月の中旬から11月下旬ごろ、遅くとも12月初旬にはポストに投函することがマナーです。遅れてしまうのはもちろんですが、早く送り過ぎるのも考え物です。到着が遅くなると、喪中はがきが届いたときには、受け取る方はすでに年賀状を投函してしまっている可能性がありますが、反対に到着が早すぎても、受け取る方が、年末までにその事実を忘れてしまう可能性が生じるからです。

なお、喪中はがきは、喪に服しているため年賀の挨拶を行わないということを伝えるものですので、喪中であることを知っている親族に対しても、喪中はがきは送った方が丁寧です。

喪中はがきの書き方と文例

喪中はがきに書かなければならないことは、新年の挨拶を控えることとその理由です。

挨拶文は冒頭に「喪中につき新年のご挨拶を控えさせていただきます」という旨の文章を、目に付きやすい大きさの文字で記述しましょう。その次に故人の情報として、誰がいつ亡くなったのか記述します。詳しく書くというよりも、送付する人と故人がどのような続柄の人であるのかに加え、故人の名前や年齢、亡くなった月を書きます。

故人の名前はフルネームで書きますが苗字が同じ場合は名前だけでも構いません。また、通常年齢は数え年を使いますが、最近は満年齢を記すことも多く、どちらで書いても失礼になることはありません。

続いて、故人が生前にお世話になったという感謝のメッセージを添えることが大切です。例としては、「生前賜りましたご厚情に深く感謝いたします」などです。

最後に、はがきの送付先の方へ今後の発展を願うメッセージを書きます。「皆様が健やかなる新年をお迎えになりますよう心よりお祈り申し上げます」このような文章で締めくくります。

喪中はがきと印刷の値段

喪中はがきの印刷は大きくわけると、業者に頼む方法と自分で印刷する方法の2つがあります。少し前までは業者に喪中はがきの印刷を頼む方が多かったのですが、近年はパソコンを用いてご自分で印刷される方も多くいらっしゃいます。それぞれの方法を詳しくみていきましょう。

印刷業者に依頼をする方法

手間をかけずにすませたい場合におすすめの方法です。基本の印刷代とオプション代金がかかります。業者によってオプションの内容や料金が異なります。WEBから申し込める業者もあるので店舗に出向く手間を省くこともできるでしょう。

多くの業者は年末に向けて9月くらいから受付を開始しています。印刷など早めに申し込むと割引サービスを受けられるといった特典を用意しているところもあります。

自分で印刷する方法

手間はかかりますが、自分の好きなデザインや文言で作成できることとリーズナブルな価格で作成できるところが魅力的な方法です。また、申込日や仕上がり日に左右されず、自分の考えるスケジュールに合わせて作成することが可能です。イメージに合わない場合はやり直すこともできるので満足度が高くなります。

料金は、はがき代と印刷用のトナーカートリッジ代ですみます。

喪中はがきが届いたら

既に訃報を知っていて、お通夜や葬儀などでお悔やみの気持ちを伝えている場合は、何かする必要はありません。もし新年の挨拶をしないことが気にかかるようでしたら、松の内があけてから立春までの間に寒中見舞いなどで挨拶をするとよいでしょう。なお、寒中見舞いのはがきを送る場合は、お悔やみは述べずに挨拶のみにとどめます。挨拶状とお悔やみを同時に送ることはマナー違反です。

また、近年では家族葬など、生前、故人とごく親しかった近親者のみでお葬式を行うケースも増えています。このような場合、喪中はがきを受け取ってはじめて訃報を知るということもあります。このような場合、また故人や遺族との関係によっては、香典や、進物用のお線香などお悔やみの品を贈ることもあります。

葬儀や香典返しがすんで一段落しているころに、かえって手間や気を使わせてしまう可能性もあるため、遺族の心情を思いやりながら、一周忌などの節目の時期にお線香やお花などを贈るという方法もあります。

まとめ

喪中はがきに関連するマナーをまとめました。喪中はがきは新年の挨拶を控えさせてもらうというお知らせの役目があります。喪中はがきを出す方は故人がお世話になった感謝を込めつつ、なるべく12月の初旬には投函し終えることがポイントです。

葬儀のしきたりや風習、葬儀のマナーなどでお困りのことがあれば、お気軽にお問い合わせください。

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