木野島光美の「女性のためのお葬式のマナー」


著名人・芸能人から学ぶ【著名人の美マナー・シリーズ2】

著名人の美マナー・シリーズ。
これまでお手伝いさせて頂いた著名人の式典におけるエピソードと心に残った所作やマナーについてシリーズでご紹介しています。
日本文化の象徴・相撲。
昨年、両国国技館で行われた北の湖前理事長の日本相撲協会葬では、日本の正式礼装、黒紋付羽織袴(くろもんつきはおりはかま)姿の親方衆や現役力士に圧倒されました。まさに威風堂々という言葉がぴったりでした。
「五つ紋の黒紋付羽織袴」は明治時代に太政官令で日本の礼装を定めた際に採用されたといいます。
北の湖前理事長の遺影写真は、黒紋付羽織袴姿。白菊とのコントラストが鮮明で、お写真からも大きな存在感を放っていらっしゃいました。

祭壇には、ご遺骨とともに、スポーツ庁から授与された「旭日重光章(きょくじつじゅうこうしょう)」の勲章を奉呈。ちなみに「旭日重光章」は、国家又は公共に対し功労があり、顕著な功績を挙げた方に授与されます。北の湖前理事長は、史上最年少で横綱に昇進、歴代5位となる24回の優勝を果たし、引退後も協会の公益財団法人への移行に尽力されるなど、理事長として伝統文化の相撲界をけん引されてきました。

当日は、親方衆、幕内、十両の関取らが参列したほか、三段目以上の全力士が参列、その数、親方衆が約100人、力士が約400人、行司らも含めると約600人。この日は、髷(まげ)を結う際につける「びん付け油」の甘い香りが。

余談ですが、大相撲の十両(十枚目)以上の力士(関取)が結うことができる髪形を大銀杏(おおいちょう)といいますが、髷(まげ)の先端が大きなイチョウの葉に似ていることからその名がついたといいます。

ところで、式典で印象に残ったのは紅一点の日本相撲協会評議員議長の池坊保子さんの佇(たたず)まいでした。池坊さんは、政治家であり華道家。
評議員会は、理事の選任や解任などの重要事項を決める組織ですが、池坊さんは女性として初めて選任されたことでも有名です。
正式礼装のお着物をお召しになり、弔辞の際に登壇される姿など優雅な立ち居振る舞いは弊社女性スタッフも感銘を受けていました。

伝統と格式ある日本の文化・相撲。
正式礼装である黒紋付羽織袴姿は儀礼・儀式でも最近なかなか目にすることはありませんが、式典をお手伝いさせて頂く中で改めて日本人として日本の伝統文化に誇りを感じた次第です。


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