JECIA(ジェシア)とは?消費者の葬儀社選びをお手伝いする専門機関を紹介

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JECIA(ジェシア)とは?消費者の葬儀社選びをお手伝いする専門機関を紹介

一般社団法人日本儀礼文化調査協会(以下JECIA)は、葬儀サービスを客観的に評価し、業務品質を格付けする第三者機関です。JECIAは、消費者の方々が葬儀社を選ぶときの指標を提供すると同時に、業界全体の水準を引き上げることを目的に活動しています。

この記事では、JECIAが設立した背景や目的、格付の仕組み、認定を受けた葬儀社例などをご紹介します。葬儀社選びにあたって、信頼できる判断材料を得たい方や業界の品質基準について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

一般社団法人日本儀礼文化調査協会(JECIA)とは

JECIA(ジェシア)は、消費者に代わって全国の葬儀社の業務内容・サービス品質・料金体系などを審査し、格付けを行う機関として設立されました。特に、最も高い評価である5つ星を獲得した葬儀社は、「消費者が不安なく相談できる優良葬儀社」として広く紹介されています。

JECIA設立の背景と目指す理念

サービス産業の規制緩和が進んだ結果、消費者は多様なサービスを選べるようになりました。一方で、形のない商品である葬儀サービスは、実際に利用してみるまで品質がわかりにくく、トラブルや不満が増加している傾向があります。

消費者は、さまざまな情報をもとに自分でサービスを選択しなければならないため、企業の正確な情報や他社との違いといった客観的な格付情報へのニーズが高まっています。JECIAは、こうした社会的背景に応える第三者機関として、安心できるサービス会社選びの基準を提供しています。

協会の歴史と信頼性の根拠

JECIAは、1986年に前身となる会社を創業し、その後約40年間にわたって全国の葬儀社に対する調査と評価を実施してきました。

JECIAの格付機関としての信頼性は、国際規格ISO 9001:2015の認証を取得していることで裏付けられています。しかも、葬儀格付機関として世界で初めてこの国際認証を取得していて、国際的な品質基準に沿って審査・格付け業務が実行されていることを証明しています。

JECIAの認定がもたらす価値

JECIAの最高格付である5つ星認定は、厳格な審査基準を満たし、消費者が安心して相談できる優良葬儀社だと証明しています。消費者は、JECIAの格付情報を葬儀社選びの判断基準のひとつとして活用できるでしょう。

一方の葬儀社は、JECIAの5つ星認定を取得することで他の葬儀社と差別化を図り、ブランド力と営業力の強化につなげられます。JECIA認定取得を通じて、葬儀社が得られる主なメリットは3つです。

1. 品質の視覚化(見える化)

交付される認定証書・ロゴマーク・ステッカーを、Webサイトや会社、斎場などに提示することで消費者に安全性を伝え、ブランドイメージを向上させます。

2. コンプライアンス体制の支援

消費者契約法や個人情報保護法など関連法規に関する解説や、社員研修といったサポートを受けられます。

3. 情報交換と連携

全国の優良企業が参加する「5つ星研究会・懇親会」において、経営や業界に関する有益な情報交換の機会が得られます。

JECIAの認定は、葬儀社にとっても消費者にとっても「安心と信頼の証」といえます。葬儀社にとっては自社の品質を公的に示す手段となり、消費者にとっては安心して依頼できる葬儀社を選ぶ有効な基準となります。

JECIAの認定基準と調査の流れ

JECIAの評価格付認定は、中立性と公平性を確保するため、2段階のプロセスを経て決定されています。1段階目は業界知識を持つ専門調査員による現地訪問調査。2段階目は外部の専門家で構成された評価格付認定委員会による審査です。

格付の評価基準と最高評価の要件

分類配点
(1,310点満点)
評価の詳細
1. 契約の明瞭性500点サービス内容と料金の詳細な表示、契約から代金決済までの手順の適切性。
2. サービス提供体制410点社員教育、クレーム処理体制、顧客満足度調査の実施状況など。
3. 風評・評判200点実際に執り行われた葬儀に対する外部評価、経営者や従業員の資質。
4. 企業の規模・業績・施設100点営業年数、事務所、自社斎場、車両などの設備状況。
5. 個人情報保護対策100点経営者の認識度、事業者として義務付けられている対応状況。
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格付は、1つ星から最高の5つ星までの5段階に分類されています。

最高格付である5つ星を獲得するためには、評価項目の合計点数1,310点(満点)のうち、80%以上にあたる1,048点から1,310点の総合評価得点を取得しなければなりません。

評価項目は、消費者のニーズが高い要素を主体に計27項目設定されており、以下の5分類で構成されています。特に「契約の明瞭性」と「サービス提供体制」は、高配点です。

専門調査員による現地調査

葬儀業界に精通した専門調査員が、事業者を訪問して厳密な調査を実施します。調査プロセスは多岐にわたります。

  • 役員への聴取:経営理念や社員教育の状況について経営者や幹部社員から直接聞き取り
  • 文書・記録の検証:見積書や契約書、業務マニュアル、苦情処理記録などを目視確認
  • 施設・設備の確認:社屋、斎場、車両などの設備状況を目視調査
  • 風評調査と個人情報対策の確認:近隣住民の聞き取りで風評を確認するとともに、個人情報保護対策への対応状況を調査

認定委員会による最終審査と継続規定

現地調査の結果は「評価格付調査票」にまとめられ、最終的に評価格付認定委員会で審議し、格付認定が決定されます。

評価格付認定委員会は、元消防総監、税理士、消費生活専門相談員など、外部の幅広い分野から選任された委員で構成。委員会の公平性は、ISOの審査によって6ヶ月ごとに厳しくチェックされています。

認定の有効期間は2年間で、認定を継続するためには期間満了日から4ヶ月以内に再調査を受け、委員会の再審査を通過することが必須です。再審査で基準を満たさないと判断された場合、格付は降格または取り消しとなります。また、虚偽報告や改善要請に応じない場合も認定が取り消される規定があります。

JECIAの5つ星企業の例

JECIAの厳格な審査を通過し、最高格付である5つ星を保持している葬儀社は、全国で約100社に上ります。最新の審査結果に基づき、5つ星認定を取得した企業の一部を紹介します。

2025年 5月1日付 更新

審査回数企業名所在地(代表地)
10回目株式会社 アオバヤ山形県山形市
9回目メモリアルプラザ アク・サン山形県鶴岡市
12回目株式会社 たかはし葬儀社宮城県名取市
11回目株式会社 まるせん秋田県横手市
13回目株式会社 ごんきや宮城県塩釜市

2025年 4月1日付 新規

審査回数企業名所在地(代表地)
1回目株式会社 伴野商事東京都大田区
1回目東海典礼株式会社愛知県名古屋市名東区
1回目ハウスセレモニー株式会社岩手県釜石市
1回目アイライフマネージメント株式会社愛知県名古屋市中川区

JECIAの5つ星認定は葬儀社の「安心と信頼の証」

一般社団法人日本儀礼文化調査協会(JECIA-ジェシア)は、ISO 9001認証を取得し、約40年にわたり中立的な評価を続けている、葬儀サービスの品質を客観的に示す専門機関です。

JECIAは、品質が不透明になりがちな葬儀業界において、消費者側が安心して優良葬儀社を選択できるよう、明確な判断基準を提供しています。とくに最高格付である5つ星認定は、総合評価で80%以上(1,048点以上)という厳格な要件が必要で、信頼度を図るのに最適な指標です。

JECIAの評価制度は、葬儀社には品質とコンプライアンスの向上を促し、消費者には事業者選びの安心感を与えてくれます。結果的に、葬儀業界の発展と信頼性向上に貢献しているといえるでしょう。

なお、いい葬儀でも、JECIAの5つ星認定を取得している葬儀社にはロゴマークを表記しています。葬儀社を選ぶときは、ぜひあわせて参考にしてみてください。

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