今は亡き母へ
母は八十三歳まで健康で病気知らず。
農業ひとすじ。田んぼを作り、稲刈りも手刈りで、いつも「ニコニコ」笑顔の、誰からも好かれるかわいい母でした。
歌も好きで上手で、カラオケセットを買って唄っていました。
それが体調をくずして病院に行った時には、全身ガンが回って、手術もできず、四十日間で亡くなってしまいました。
あんなに早く亡くなるなら、せめてもう少し親孝行をしておけば良かったと後悔をしています。
でも、今では母の姿はありません。
四十日間の入院中に体調の良い日にはベッドの上で、“岸壁の母”を唄って同じ病室の人達を楽しませていました。
母は、最後に「ようしてくれた」と一言を残して、夫の待つ天国へ旅立ちました。
田んぼを作り、葉たばこを作り、本当に誰より働き者の母に、親孝行もできず、残念に想っています。
毎日、仏壇に食べてもらえないごはんをあげ、お花をそえてお参りすることが、亡き母への感謝の気持ちです。
ありがとう。
末長く、天国で見守っていてネ!!
「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」より
「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」は、父母、祖父母、先生、友人、近所の人など。“あの人”とかつて一緒にいた時に言えなかったこと、想い出や、“あの人”が亡くなった後に伝えたくなったこと、感謝の気持ちなどを綴ったお手紙です。