今回から臨終のお知らせを受けた時の配慮ある応対・マナーについて触れてみたいと思います。
近しい友人や知り合いが「もしもの時」。最近では、心配をかけまいとして入院していることや具合があまり良くないことなど、あえて知らせないというケースも多くなってきています。
それゆえ、突然の訃報の知らせに動揺をかくせないこともあります。
突然訃報を受けたらどうすればいい?
訃報の知らせは、電話・ファックスが主流でしたが、時代とともにメールというツールも利用されるようになりました。
訃報が早朝や深夜に入り、駆け付ける場合には、平服(紺色やグレー・茶系などの落ち着いた色合い・デザインのもの)で、女性ならアクセサリーはつけず、メイクは控えめにしましょう。
お悔やみの言葉は手短に
ご遺族にお会いしたら「お悔み申し上げます」など、お悔みの言葉は手短に述べるのがマナーです。言葉は短く、しかしながら心をこめて、時には、ご家族のお身体に少し触れながら「何かお手伝いできることがあったら何でも申し付けください」と言葉を添えましょう。
このほか、通夜前に駆け付けた場合のお悔みの言葉例として、
「このたびは思いがけないことで信じられない思いでいっぱいです」
「本当に残念でなりません。何かお手伝いできることはありませんか」
などが挙げられます。
死因を尋ねるのはタブー
なお、いくら親しい間柄でも死因などをあれこれ聞くのはタブーです。
そして、ご遺族から故人との対面をすすめられたら謹んで受けるようにします。
合掌または黙礼し、故人のお顔に白布がかけられているようでしたら、「失礼致します」と声をかけ対面しましょう。
故人と親しい間柄であれば、通夜と葬儀・告別式のどちらにも参列しお別れをします。通夜か告別式のどちらに参列するか迷う間柄なら都合のよいほうに参列すればよいでしょう。
葬儀と結婚式などの慶事が重なってしまったら?
このような時は、告別式と結婚式が重なるのなら通夜に参列するなど、都合をつけて両方出るようにできればいいですね。
ただし、親族の結婚式など身内の慶事と重なった場合は、故人との間柄によっては葬儀の参列を遠慮しても構いませんが、お悔みの言葉とともに事前に伝えておきましょう。
もしもの時の心構えとマナーについてもっと詳しく知りたいという方は、私の著書『臨終のマナー 最低限知っておきたい実例と言葉集』(文芸社)を参考になさってくださいね!