【お葬式Q&A】母が亡くなり、実家を手放すことになりました。仏壇を私の家に移動したいのですが、どのような手順を踏めば良いのでしょうか?

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皆さん、こんにちは。葬儀相談員の市川愛です。
“教えてお葬式”ということで、このコンテンツでは皆様からいただいたご質問にお答えしています。
今回いただいたご質問は“母が亡くなり、実家を手放すことになりました。仏壇を私の家に移動したいのですが、どのような手順を踏めばよいのでしょうか?”ということなんですね。

今回のご質問のように、実家を手放すことになったというケース以外にも、家を引っ越しするという場合にも、お仏壇の扱いで悩まれる方は多いと思います。
お仏壇は、毎日手を合わせる信仰の対象というだけではなく、細かな装飾が施されている美術品・貴重品という要素も持っています。
そのため、お仏壇の扱いには、細かな配慮が必要になりますので、他の家具のように縦にしたり横にしたりと、大雑把に扱うわけには行きません。
仏壇の移動の手順を、4つのステップでご紹介します。
1つめ。
まずは、移動先の家のお仏壇を置くスペースを確保しましょう。
運ばれたお仏壇をどこに安置するかは、毎日手を合わせやすい場所というだけではなく、お仏壇が傷まないような配慮をしましょう。
直射日光が当たらないか、エアコンの風が直接当たらないか、水回りに近すぎていないかなどを考慮してください。2つめ。
お寺と話し合って、魂抜きと魂入れの日取りを決めましょう。
これは、お仏壇を扱う際の、ご先祖様に対する考え方の一つなのですが、
お仏壇は、購入して初めて安置する際に、「魂入れ」をすることで初めて、ただの箱からご先祖様を供養するお仏壇となります。
本来であれば、静かに安置しておくべきお仏壇を動かす際には、「魂抜き」をして、一時的にもとの箱という状態に戻すことで、ご先祖様にご負担をかけること無く移動できるのです。そして、新しい場所に置かれた際に、あらためて魂入れをし、再度お仏壇とするわけです。
その日取りを、お寺と相談してください。
3つめは業者の選定です。
お仏壇の移動は、細心の注意が必要ですから、自分たちで無理に移動するのではなく、専門業者にお任せすると良いでしょう。
ただし、引越し業者の中には、お仏壇の移動を受け付けていないところもありますので、前もって複数社に問い合わせて見積もってもらってください。大きな業者であれば、だいたい対応しています。
ちなみに引越し費用としては、大きさにもよりますが、2~3万円から10万円くらいまでが多いようです。
4つめ。
いよいよ移動です。
お寺の僧侶を迎えて、魂抜きの読経をしていただき、業者に梱包をお願いして移動します。
このとき、お位牌や細かな仏具は、業者任せにせず、タオルやガーゼなどの柔らかい布などにくるんで、手で大切に運んでください。新しい家にお迎えしたら、再度魂入れの読経をしていただきましょう。
お布施は、3万円前後をお包みされる方が多いようです。
ということで、今回のご質問、
“母が亡くなり、実家を手放すことになりました。仏壇を私の家に移動したいのですが、どのような手順を踏めばよいのでしょうか?”
にお答えしました。

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