【お葬式Q&A】遺骨を海に散骨できますか?

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皆さん、こんにちは。葬儀相談員の市川愛です。
“教えてお葬式”ということで、このコンテンツでは皆様からいただいたご質問にお答えしています。

今回いただいたご質問は“遺骨を海に散骨できますか?”というご質問なんですね。

海洋散骨、最近認知度も高まってきていますよね。それに伴って、希望される方もどんどん増えています。
この方のご質問なのですけれども、もしかしたら法律的な問題があるのかなと不安に感じていらっしゃるのかもしれません。

結論から言いますと、海への散骨、海洋散骨は問題なくできます。
ただし、節度をもった範囲内でということで、業界内で決められています。その節度、業者によってさまざまですけれども、沖に出てみたりですとか、生活圏に密接していないところでの散骨が一般的です。
ですから、港からそのまま散骨というわけにはいかないので、業者を通しての散骨というのがいいでしょうね。
今は散骨の業者もたくさんありますので、たとえば散骨をされたい希望の場所があるような方は、その場所での散骨が可能かどうかも含めて問い合わせてみるといいでしょう。

また、散骨のスタイルにもさまざまなものがあります。そして、それによって費用も変わってくるんですね。
一番シンプルなものは、すべて散骨業者さんにお任せをして、代理で散骨をしてもらうスタイルです。この費用は、業者によってですけれども、だいたい3万円台~5万円台というのが価格帯ですね。
次に、複数の遺族が乗合で船に乗って、合同で散骨をする、合同散骨というスタイルがあります。費用に関しては10万円~15万円というのが一般的ですね。
そして、一番自由度が高いのは、一家族で船をチャーターする方法です。費用に関してはだいたい20万円~30万円くらいかかりますけれども、たとえば希望する海域があるような場合は、こちらになりますね。
また、乗合の場合は人数に制限があります。だいたい、3人~5人くらいのご遺族が一家族で定められていますけれども、チャーターの場合はご遺族すべてで見送ることができるというのも、メリットかもしれません。
希望によっていろいろな業者を比べてみてもいいかもしれませんし、最近は体験散骨といって、散骨の体験、そういったクルージングを行っている業者もありますので、そういったものに参加してみると、イメージがわきやすいかもしれませんね。

最後に、散骨をされる場合の注意点もお話ししておきたいと思います。
どういったことかというと、すべての遺骨を散骨してしまう、全散骨をしてしまうと、遺された家族の気持ちのよりどころがなくなってしまうというケースがあるんですね。
手を合わせたいのだけれど、どこに向かって手を合わせればいいのか分からない。そういったケースがありますので、遺骨を散骨するのではなく、一部の遺骨を散骨して、一部は手元に残すという方法を私はおすすめしています。
こうした場合は、寺院での供養も問題なくできますし、私は無宗教ですという方も、手元供養などと併用するといいと思います。

ということで、今回のご質問“遺骨を海に散骨できますか?”についてお答えしました。どうもありがとうございました。

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