木野島光美の「女性のためのお葬式のマナー」


お葬式で分からない言葉とマナー「享年と行年」

「終活」という言葉もすっかり定着し、私が講師としてうかがう終活セミナーではすでに「生前葬」をテーマにお話しさせて頂くこともあります。
生前葬は、元気なうちに親しい方々に「感謝の会」や「ご縁の会」というタイトルで会食などを催す新しいお別れのカタチ。
この生前葬については、実際にお手伝いさせて頂いたエピソードや留意点を含め、VOL.51~54でご紹介しています。ご興味のある方はご覧くださいね。参考になるかと思います。

さて、今回は、終活セミナーでも話題にあがる「お葬式で分からない言葉」として、「享年と行年」について取り上げます。
皆さんは、「享年(きょうねん)」「行年(ぎょうねん)」という言葉を聞かれたことはありますか?

私は葬儀司会を始めたころ、初めてこの言葉と意味を知りました。
享年は生まれた時を1年とした数え年。行年はこの世に生まれ0歳から何歳まで(仏教的な表現でいう)修行したかを意味する満年齢をさします。
言葉の意味が分からず、数え年か満年齢かで時々、誤解を招くことがあります。 例えば、「母の年齢は85なのに位牌には87と書いてある、年齢を間違えて書いたのではないか・・・。」
ご僧侶はこの時、このようにご説明をされていました。 「故人様が故人のお母さんの胎内に生を受けた瞬間から生まれるまでを1歳と数え、お正月がきて永眠されたので2歳とし数え年で書かせて頂きました。」 昔は数え年で年齢を示すこともありましたが、最近ではこの世に生まれてからの実年齢で書類などに記入することが一般的で、葬儀で使われる「享年」についてはピンとこない方が増えてきました。
そこで、最近では「享年」でも満年齢でご位牌や墓石に記載されることも多くなってきました。
時代とともに誰が見ても聞いても『分かりやすい表記』へと変化しつつあります。

ちなみに私たち葬儀式典の司会をさせて頂く際には、(上記のように)ご位牌に数え年で記入されている場合は、喪主様に確認を取ってから満年齢で故人様のご紹介をするようにしています。
女性は年を重ねても1歳でも若く紹介されたいものですよね。

言葉の意味を知り行動することはまさに相手への思いやり、マナーです。


木野島光美の「女性のためのお葬式のマナー」記事一覧に戻る