これまでお葬式に関連したマナーやエピソードをご紹介して参りましたが、喪主様やご遺族は葬儀が終わった後も一息つく間もなく、お香典の整理、本位牌の準備、役所等への申請手続きの他、お墓のこと、仏壇のこと、法要の準備など慌ただしい日が続きます。
その中で今回は「法要」の知識とマナーについて取り上げたいと思います。
仏教における初七日の考え方
仏教では人間は四十九日後に生まれ変わると考えられており、亡くなってから7日ごとにお勤めをする習慣になっています。
亡くなった日から7日目の法要が「初七日」です。
初七日法要は、故人が無事に三途の川を渡るために大切なご供養といわれています。
ちなみに14日目に行うのが「二七日」、21日目に行うのが「三七日」、28日目が「四七日」、35日目が「五七日」、42日目が「六七日」と表現されますが、7日ごとに法要を行うのは大変です。そこで、一般的には「初七日」と「四十九日」を行います。
初七日法要はしない?
この「初七日」については、最近では告別式とあわせ行うことが多くなり、都内では葬儀・告別式の僧侶のお経が30分、続けて初七日の読経が10分で計約40分のお勤めを式中に行うことも珍しくありません。式中に初七日法要の読経が行われる場合には、火葬後は身内を中心に慰労をかねた会食の席が設けられます。農業を営む方々の中には、秋の収穫時ともなると(前述の)葬儀・告別式+初七日、さらに四十九日の法要まで式中に行い、荼毘に付された後、すぐにお墓に納骨というケースもあります。
初七日法要の際の身だしなみについては、葬儀と合わせて行われることが多いため、喪主・ご遺族・ご親族はもちろん参列する側の服装も葬儀の服装と同じ喪服となります。ご遺族の中には、小さな赤ちゃん連れのお母さんを見かけますが、泣いたりぐずったりした場合は遠慮なく私たち式場スタッフに声をかけて頂ければ、お控室やロビーにご案内させて頂きます。ご焼香の際にはお声をかけますのでご安心ください。
初七日法要での喪主の挨拶
最後に喪主として初七日法要を済まし、慰労をかねた会食の席での挨拶実例を参考までに。
「本日はご多忙中にもかかわらず(天候によっては「足元の悪い中にもかかわらず」)、遠方からもご参列頂き、誠にありがとうございます。
皆さんに在りし日を追悼頂き、故人も喜んでいることと思います。
ささやかではございますが、お膳をご用意いたしましたので召し上がっていただければと存じます。ご参列頂き、本当にありがとうございました。」
次回は「四十九日法要」の際に必要なものなど知識とマナーについてご紹介致します。