木野島光美の「女性のためのお葬式のマナー」


著名・有名人の葬儀参列者から学ぶこと


もしもの時の心構えとマナーについてご紹介していますが、私が代表を務める女性だけの葬儀コーディネート会社(株)グランディメモリーではこれまで、多くの著名人や芸能人の方々の葬儀のお手伝いをさせていただきました。

上下関係を重んじる芸能界や華道、茶道界の場合、儀礼に関してもマナーを重んじる方々が多く、私たちも学ばせていただく機会がたくさんあります。
 

参列者の装いは?

例えば、参列する立場での装い。
特に華道、茶道界が主催となる式典の場合、喪服の略礼装(お着物)で参列される女性が目立ちます。それが、いわゆる「色喪服」といわれている着物です。
色喪服には、茶、灰、藍、紫、エンジなどの地味な色目の無地を用い、生地は光沢のない縮緬が一般的。

ちなみに喪服に合わせる帯は黒喪帯と色喪帯に分かれます。
女性から見ても色喪服は上品で清楚な印象を受けます。

 

品格が表れる小物

そして、身だしなみの一環として、儀礼の装いに配慮されている方は小物についてもその方の品格が表れています。

例えば、袱紗(ふくさ)ひとつとってもそうです。
袱紗は、お香典袋を包む小さな風呂敷ですが、絹や縮緬(ちりめん)などの素材でできており、一重あるいは二重に縫製。ちなみに袱紗はもともと四角い形ですが、現在では使いやすい金封タイプ(金封ふくさ)や、爪や台付きのもの(爪付き袱紗、台付袱紗)なども販売されていますのでインターネットで検索してみてくださいね。

受付でバッグから袱紗に包んだまま取り出し、目の前でお香典袋を出して先様から見て正面 になるように言葉を添えて丁重に差し出します。

 

香典袋の表書き

また、儀礼マナーを重んじる方は香典袋の表書きを見ても分かります。
表書きが印刷されている香典袋を使うのではなく、デパートなどであえて無地のものを購入し、表書きには薄墨を使い自筆で。

薄墨で書く理由はいくつかあります。「本来は墨をすって濃い文字で書くべきところ、あまりの悲しみで力が入らなかった」、「故人を想い、悲しみの涙が硯(すずり)に落ち墨が薄くなってしまった」などが挙げられ、紙や文字を通じて敬いや心遣いを伝える日本人ならではの感情表現が見て取れます。

余談ですが、香典として不祝儀袋に入れるお金は「新札は使わない」という習慣が古くからあります。
最近ではこだわらないという考え方もありますが、もし新しいお札しか持ち合わせがないときには軽く折り目をつけてから香典袋に入れるとよいでしょう。
 
もしもの時の心構えとマナー。
次回も「著名・有名人の葬儀参列者から学ぶこと」をエピソードまじえお伝えしたいと思います!


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