「時宗のお葬式」の基本知識とマナー

時宗
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今回は、時宗のお葬式についてご説明します。

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時宗とは

時宗は「じしゅう」と読みます。
浄土教の一宗派で、ご本尊は「阿弥陀如来(あみだにょらい)」。誰でも「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」と唱えることで救われるという教えです。

総本山は神奈川県藤沢市にある清浄光寺(しょうじょうこうじ)で、約700年前に一遍上人(いっぺんしょうにん)が開かれました。
 

盆踊りの起源にもなった念仏踊り

ところで、皆さんは、「盆踊り」の起源が時宗に関係することをご存知でしたか?

時宗はもともと念仏宗とも呼ばれ、鉢(はち)をたたきながら「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」ととなえ、念仏と踊りを主体とする「念仏踊り」へと変化。ゆえに盆踊りの起源とも言われています。

さらに、この念仏踊りは、先祖をご供養するお盆と結びつき、「盆踊り」となったと言われています。鎌倉時代中期に一遍上人が全国へと念仏を広めましたが、仏教的な意味合いよりも民族芸能として重点が置かれたとの記述があるほどです。
そういえば、テレビ時代劇や映画の劇中、念仏を唱え踊る人々がその時代の象徴として出てきますね。

こうして時宗は、VOL.31でご紹介した浄土宗からさらに進化し、一遍上人の教えは、「南無阿弥陀佛」という言葉そのものに絶対的な力があるととなえました。
ひたすら唱和すれば、阿弥陀仏と衆生(しゅじょう)が一体となり救いの世界があるとし、踊り念仏によって広めようと全国を遊行(ゆぎょう)しました。時宗が「遊行宗」と呼ばれるゆえんです。

ちなみに「衆生」とは 、この世に生を受けたもの全てを意味する仏教用語です。
 

時宗のお葬式のマナー

これまでに儀式・式典の司会者として数多くのお手伝いをさせて頂いていますが、「時宗」における、ご葬儀は非常に珍しいといえます。

時宗でのご葬儀では、ご焼香の回数は1~3回。
左手にお数珠をかけ、お香は軽く額にいただくようにして香炉にくべます。
焼香回数に迷ったら、ご僧侶に確認しましょう。
 

さて、【仏教】における代表的な各宗派の基本知識とマナーについて、7回にわたりご紹介してきました。
次回は。いよいよ「神式」の基本知識とマナー。
玉ぐし奉奠(ほうてん)はじめ、言葉の意味やマナーについてご紹介致します。

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