【プロが語る!】平成28年度介護福祉士の試験について


今回は、介護福祉士の試験について話をしたいと思います。

介護の仕事をしている人が、取得したい資格の1つに「介護福祉士(国家資格)」があります。この資格を取得すると、現場では、「この人は介護の仕事を続けていくんだなぁ~」と思われます。

現在、この介護福祉士さんが職場に何人居るか?介護職員全体の中で、何名の介護福祉士がいるのか?によって、サービス体制強化加算という加算が算定できます(40%以上、50%以上という枠があります)。

 

介護福祉士試験、平成28年度から変更

国家資格を持ったスタッフが、たくさん働いている職場は、安心できますよね。

この試験も、介護支援専門員のように、実務経験が必要になります(3年の経験が無いと受験できません)。従業期間 1,095日以上 従事日数 540日以上(3年だと週4日勤務くらい)になります。

また28年度から、介護福祉士の試験に変更がありました。

  1. 国家試験の実技試験が無くなった
  2. その代わりに、介護職員実務者研修(以下、実務者研修)を受講することになった
  3. 試験問題数が120→125問になった
  4. 医療的ケアの問題が5問新設された
  5. 実務経験が、試験前日までから、年度末までの3年間に緩和された

大きな変更点は、介護福祉士の特徴だった実技試験が無くなったことです。

その代わり、受験生全員に受講が義務づけられた「介護職員実務者研修」で実技試験を受けることになりました。国家試験の実技試験よりも、若干プレッシャーは下がりましたが、緊張する試験であることには変わりません。

27年度までは、試験前日までに実務経験3年と2月に実技試験を受ける流れでしたが、この実技試験を、実務者研修が担当することになったため、国家試験での実技試験が廃止されました

また、受験生は、この新たな実務者研修を受講しなければならなくなり、介護職員としての基礎教育が行なわれます(特に24年度の法改正の1つに、介護福祉士が痰の吸引が行えるようになりましたが、そのために「医療的ケア」の研修が行われます)。

 

保有資格と研修時間の免除について

この実務者研修は、受講生が、今までに保有している資格により、研修時間の免除があります。

無資格者450時間ですが、

介護職員基礎研修の修了者  50時間
ホームヘルパー1級の修了者 95時間
ホームヘルパー2級、介護職員初任者研修の修了者 320時間

となります。

ちなみに450時間というは、1日8時間の勉強時間でも57日必要ですから、通学の場合は、3~5ヶ月必要になります。受講料も、それなりに必要になります。現在は、ハローワーク経由の職業訓練(求職者支援訓練)で受講されている方が多いかと思います。

初任者研修、ヘルパー2級などを持っている方は、320時間に時間数が減ります。

通信制度を利用すると、2ヶ月ほど自宅学習を経てレポート提出になります。

スクーリングは6~8日ほどでしょうか?研修料金は10万円前後ですが、最近都内では、7~8万円前後になってきています。

ちょっとわかりにくいのですが、介護の世界に入るのは、介護職員初任者研修(以下、初任者研修)という130時間の入門資格があります。

以前はヘルパー2級と呼ばれていた研修を、リニューアルしたものです。

当初は、初任者研修を受講して、介護の世界に入り、実務経験を経て、介護福祉士を受験する年に、実務者研修を受講するという流れを想定していました。

ところが実際は、初任者研修を避けて、そのまま実務者研修を受講する人が増えたため(求職者支援訓練の影響も大きいと思います)、特に今年度から、実務者研修が必須になったこともあり、全国の初任者研修に人が集まらず、研修が中止になっているようです。

 

今週末に、28年度の筆記試験が実施

初任者研修は、実務者研修の1/3の時間で資格取得ができるので、今までは、また働き始めたいという主婦層が受講して、その後働いていましたが、この短時間の研修が無くなりつつあるため、ほかの分野に人材が流れているという指摘があります。

ほかには、国家試験の問題数が5問増え、試験時間が延びました。午前・午後各110分の試験時間です。

新しい問題の難易度が、どうなるか楽しみです。

さらに大きな変更点は、実務経験の扱いです。

今までは、筆記試験の1月最後の日曜日の前日までに、実務経験が3年間必要でした。

しかし、これでは、大卒/高卒の卒業後すぐに働き出す職員さんが、試験を受けたいと思っても、2ヶ月たりないため(試験を受ける時は、2年10ヶ月)受験できず、翌年3年10ヶ月で受験することになっていました。

これを今回は、年度末までに3年間あれば良いと要件を緩和したため、試験時点で2年10ヶ月あれば、受講できることになります。これは、現場からすると、喜ばしい改正だと思います。

3月末に、合格発表がありますが、そのときに受験生数なども発表されると思います。

その時に、実務者研修を受講させるという改正が、吉と出るか、凶と出るかわかると思います。

 

いよいよ今週末に、28年度の筆記試験が実施されます。

全国の受験生のみなさん、試験頑張ってください。応援しています!!

 

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橋谷創(スクナクリエイト代表/社会保険労務士・介護福祉士)

橋谷創(スクナクリエイト代表/社会保険労務士・介護福祉士)

医療法人で人事・総務・行政対応等、総務人事全般を経験。実地指導や監査対応も場数をこなし、対応策などについては独自の視点も交えながら的確なアドバイスに定評あり。また、ディマティーニ・メソッドの導入により、介護現場のモチベーションアップを後方支援。マネジメント研究に日々取り組んでいる。