【聞いてみました】プリンスのお墓は手元供養!オリジナル骨壺ペイズリーパーク製作秘話


2016年4月21日に亡くなった世界的ミュージシャン、プリンス(Prince Rogers Nelson)さんの終の棲家が完成しました。

10月6日、プリンスさんが数々の名曲を生み出した自宅兼スタジオ、ペイズリーパーク(Paisley Park)が博物館として開館したと同時に、この終の棲家も公開されました。終の棲家といってもお墓ではありません。こちらもペイズリーパークをかたどった手元供養品です。

今回は、この手元供養のペイズリーパークを作成した方々に聞いてみました。

 

アメリカでの手元供養の事情について

プリンス (ミュージシャン)
プリンス(Prince, 本名:Prince Rogers Nelson、1958年6月7日 – 2016年4月21日)は、アメリカのミュージシャン、マルチ・インストゥルメンタリスト、シンガーソングライター、作曲家、音楽プロデューサー、俳優。身長158cm(157cm)。これまでに12作品のプラチナアルバムと30曲のトップ40シングルを生み出し、アルバム・シングルの総売り上げは1億2000万枚以上になる。数多くのミュージシャンに多大な影響を与えたカリスマ的な存在として知られる。 (Wikipediaより)

今回、プリンスさんの骨壺(遺灰入れ)を作成したのが、アメリカ合衆国のミネソタ州にある、カスタムメイド骨壺を作成するフォーエバレンス社(http://foreverence.com/)です。

アメリカでは伝統的に土葬が主流でしたが、近年、火葬の件数が伸び続け、最近では火葬率も50%を超えるまでになったといわれています。

ただ、火葬といっても、日本のように骨の形を残すというよりは、さらさらのパウダーになるそうです。

フォーエバレンス社では、そんなパウダー状の遺灰を入れる骨壺を、家族や友人など親しい人が故人の形見のオブジェとして大切に保管できるような、そんなオリジナルの骨壺を作成しています。

 

プリンスさんの骨壺がペイズリーパークになったわけ

フォーエバレンス社が、プリンスさんの相続人である妹のタイカ(Tyca)さんと、その息子のプレジデント(President)さん(本名です!)から相談を受けた際に、3つの提案をしました。その中の1つが、プリンスさんの自宅であり、スタジオでもあったペイズリーパークをかたどったものだそうです。

ペイズリーパークは1985年、プリンスさん本人が造った施設です。レコーディングのスタジオやコンサートホールなどもあり、またプリンスさんの自宅としての居住空間もありました。

今回、プリンスさんのカスタムメイド骨壺のデザインとして、ペイズリーパーク以外にも、例えばプリンスさんの歌にもあるLittle Red Corvette(リトル・レッド・カーヴェッツ)なども候補としてあがったそうですが、「プリンスさん御本人の“スタジオ兼自宅を、エルビス・プレスリーのように記念館にしたい”という遺族の遺志を、一番よく表現できる形だった」ため、ペイズリーパークのデザインに決まりました。

博物館として生まれ変わったペイズリーパークは、今年の10月6日から見学ツアーも始まっています。

 

プリンスさんの遺灰はどこに?

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デザインは決まっても製作は一筋縄ではいきません。

フォーエバレンス社の骨壺の特徴は、故人の人生を形にするという点です。

有名な人でなくても、どんな人の人生にも必ずその人だけのストーリー、物語があります。

そのストーリーを3Dプリント技術も駆使しながら形にするそうです。

ただ、従来の骨壺は、内部はすべて遺灰が入る空洞ですが、プリンスさんの骨壺はボックスの内部まで精密にデザインが施されているため、デザインの複雑さは想像以上。「3Dプリントを駆使しても、最後の仕上げレベルが非常に大変でした」といいます。

大きさは幅約46cm、高さ36cm。

プリンスさんの遺灰は、中央部の塔(プリンスさんのPをデザインしたシンボルマークの立てかけてあるところ)の内部に納められているそうです。

 

 

こんな精巧な骨壺、どうやって作るの?

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フォーエバレンス社の骨壺には、乗り物、食べ物、動物などありとあらゆるものがあります。

まさに、「形にできない想いはない」という具合です。

これら骨壺の製作は、遺族などへのインタビューから始まります。

ただアメリカらしい!というか、ご自分の骨壺を希望する人も多く、「ご本人へのインタビュー」も少なからずあるそうです。

このインタビューが最も時間のかかるところで、納得のいくまで行います。時には1か月以上、かかることもあるそうです。

インタビューに続いて、3Dデザイナーがストーリーや写真、ビデオ、デザインなど(あるもの全て)をもとにデザインを起こします。

さらに、デザインのCGによる青写真(レンダーといいます)を製作し、依頼主に確認。OKをもらったらいよいよ製作開始です。

3Dプリントは、デザインの複雑さや大きさにもよりますが、だいたい数時間から1日くらい。

最後に仕上げです。

色を塗ったり細かい部分を作りこんでいきます。仕上げにかかる時間は数時間から、時には数日かかることも。でも、この仕上げの色合いや細部のこだわりが、普通の3Dプリントを人生の思い出に変えてくれます。

完成したら依頼主に発送します。

ちなみに、日本で依頼した場合、主要都市へは(通関で止まらない限り)FEDEXにて2日で到着します。

こんな骨壺もできるの?というびっくりのラインナップの一部をご紹介します。

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フォーエバレンス社の社長からのメッセージ

今年4月に亡くなったプリンスさんの自宅兼レコーディングスタジオがスターの永眠する場所として生まれ変わり、ペイズリーパーク博物館として10月6日木曜日開館しました。

フォーエバレンス社がプリンスさんの妹タイカさんとその息子であるプレジデントさんからのご依頼を受け製作した自宅兼レコーディングスタジオのレプリカは博物館建物中に飾られており来館したファンの話題となっております。

タイカさんご自身で選ばれた美しい宝石類がちりばめられていることやプリンスさんが愛用していたヤマハピアノなどの詳細までが再現されていることもさることながらアメリカで最近急増している火葬、それに伴う手元供養に対する驚きや感動などが混じった(ファンとしてはプリンスさんと「再会できた」との声も)反応のようです。

 

いかがでしたか?

フォーエバレンス社は2016年8月に東京ビッグサイトで開催されたエンディング産業展でも出店していました。そのフォルムや鮮やかな色合いは、説明を受けるまでは骨壺と気づかないほどでした。

世界的なミュージシャンの終の棲家として選ばれた手元供養品。

また一つ新しいお別れの形が生まれたようです。

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