仏壇の引越し・移動方法と魂抜きにかかるお布施の費用

小林憲行【記事監修】
小林憲行

記事監修小林憲行

記事を先読み
  • 仏壇の移動前は僧侶による魂抜き、移動後は魂入れが必要
  • 魂抜きの儀式をお願いした僧侶へのお布施は1~3万円が相場
  • 仏壇を処分する前に「開眼法要が行われているかどうか」確認

故人の位牌を安置して祀っている仏壇は、基本的には移動させるものではありません。

もし、引越しなどで移動が必要な場合には、故人の魂が宿っているものを、他の家具と同じように運び出すわけにはいきません。

魂抜きという儀式をお寺の住職にお願いし、仏壇を魂の宿らないただの箱に戻す必要があります。

魂抜きはどれぐらい前から準備をし、いつ行えばいいのでしょうか。また、魂抜きをお願いした住職にはどのぐらいのお布施を渡すと良いのかを紹介します。

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仏壇を引越し・移動する方法

仏壇は、基本的には動かさずに同じ場所にずっと置いておくものですが、引越しなどでどうしても移動させなければならない場合は、決まりごとがあります。

仏壇は故人を仏様として祀っているものなので、他の家具と同じようにただ動かせば良いというものではありません。

仏壇の移動の際には、魂抜き、魂入れをします

お墓を移動する時に、お墓に眠っている故人の魂を鎮めて抜き取る「魂抜き」という儀式を行いますが(閉眼供養)、同様のことを仏壇の移動の際にも行う必要があります。

魂抜きをすることで、仏壇から仏様の魂が一旦離れ、仏壇は魂の宿らない箱になります。

その状態にしてから移動をし、新しい場所に置いてから「再び魂を入れる「魂入れ」(開眼供養)を行います。

仏壇引越し前の魂抜きと引越し後の魂入れ

仏壇移動の魂抜きは、お寺の住職にお願いしなければなりません。

49日や年回忌などの法要でお世話になっているお寺に連絡をして予約をします。引っ越しの一カ月程度前に連絡しておくと確実です。

魂抜きをする日は引越し当日でもかまいませんが、何かと忙しい引越し当日に魂抜きをすることは現実的には難しいでしょう。

「一週間前から前日ぐらいの間に済ませておくとスムーズです。魂抜きの当日は儀式に必要なものを用意して住職を迎えます。

数珠、生花、ろうそく、線香、住職に渡すお布施を用意するのが一般的ですが、事前にお寺に確認をしておくとより安心です。

引越しが済んだら魂入れをしていただきますが、移動先が遠方で同じ住職にお願いするのが難しければ、同じ宗派のお寺を紹介してもらいましょう。

仏壇の引越しにかかるお布施の相場

仏壇の移動の際のお布施の相場と住職へのお心遣い

魂抜きの儀式の際に、住職にお渡しするお布施は、一般的には1~3万円が相場だと言われています。4という数字は好まれないので、4万円は避けた方が無難です。

お布施の金額に悩むようならお寺に直接聞いてもかまいません。お寺によっては法要の金額をはっきりと提示していることも最近増えているので、教えてもらえるところもあります。

「お気持ちで判断してください」と伝えられるケースもありますが、その場合は自分自身の経済状況なども鑑みて見合った金額をお渡しします。

お寺から自宅まで来ていただくので、別途お車代5千円程度も渡します。お布施とお車代は別々の封筒に包みましょう。

仏壇移動時の法要をお願いする僧侶(お坊さん)がいなくて困っている場合は「いい葬儀」でも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

仏壇を移動せずに処分する場合

仏壇を処分する理由な大きく2つあります。ひとつは仏壇を置くスペースがないこと、もうひとつは継承者がいないということです。

仏壇処分を検討される事情は、大きく2つに分けられます。

1つは住宅環境の問題です。物理的に仏壇を置くスペースがないのです。

昔ながらの仏間にあるような大きな仏壇をマンションに置くことが難しい、もしくはそこまで大きなものでなくても、和室がない住宅も増えており、簡単にいかないケースが多いようです。

もう1つは、承継者がいないという問題です。

子どもがいない、子どもはいるが嫁(婿)に行ってしまったなど、仏壇を承継してくれる人がいなければ、自分の代で処分しなければ先祖を困らせてしまいます。

親族の中には、事情は理解をしても仏壇の処分に拒否感を示される方もいるでしょう。そんな時は、正しい処分の方法をしっかりと説明をすることで納得してもらう努力をしましょう。

仏壇を処分する前の処分確認事項

まず仏壇を処分する前に確認すべきは、「開眼法要が行われているかどうか」です。

そこで、「開眼法要」を行った仏壇である場合は、処分を始める前に「閉眼法要」「魂抜き」を行うことが必要です。

これは故人の魂を鎮め、仏壇から離すための法要で、「閉眼法要」「魂抜き」を行うことで仏壇をただの木の入れ物へ戻すことになります。

故人の魂ごと処分してしまっては大変ですから、必ず事前に確認して法要を執り行うようにしてください。

仏壇の引き取り先

仏壇の引取先は主に3つあります。お寺、仏具店、自治体です。

「閉眼法要」後、ただの木の入れ物となった仏壇の引き取り先は3つあります。

1つめはお寺です。「閉眼法要」後、そのまま「菩提寺に引き取ってもらえる場合もありますので確認をしてみましょう。

2つめは仏具店です。仏具店は販売だけでなく、処分サービスを行っているところがほとんどです。「閉眼供養」から含めて請け負っているお店もあります。

3つめは自治体です。粗大ごみとして引き取ってもらうことになります。

お寺、お店、自治体、仏壇のサイズにより料金もさまざまですので、問い合わせをして検討されることをおすすめします。

仏壇の処分についてはいい葬儀の姉妹サイト「いい仏壇」でも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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