お通夜に喪服はNG?!お通夜と告別式の違いって?


本記事は、2016年3月2日の記事を再編集したものです。

お葬式というと、お通夜があってその翌日に葬儀・告別式があって、火葬場に行って……という流れをイメージしてしまいますが、地域によってこの流れは全然違います。

お通夜があって、翌朝火葬場に行って、その後葬儀・告別式という流れがあったり、また最近ではお通夜が無かったり、宗教儀礼が無かったり、お葬式のかたちもいろいろなバリエーションがあります。こうなるともう、「お通夜って何?」「告別式って何?」というところから、わからなくなってしまっているのは私だけでしょうか?

「お通夜」と「告別式」は、どちらもお葬式の一部ではありますが、この2つの違いを明確に説明される機会もあまり多くはありません。実際に、通夜や告別式の意味合いや内容、マナーには大きな違いがあるため、親戚や知人等のお葬式に参列する際にどうすれば良いのかと不安に思う方もいるでしょう。

そこで今回は復習の意味も込めて、改めて「お通夜と告別式」について調べてみます。

 

お通夜って何?

 

つや【通夜】

  1. 死者を葬る前に,親類・知人が集まり,死者とともに終夜過ごすこと。また,宵のうちに行う葬送の法要。お伽(とぎ)。夜伽。おつや。
  2. 寺社にこもって終夜祈願すること。「下の御やしろに-したる夜/宇治拾遺 4」

(大辞林 第三版の解説 コトバンクより)

 

通夜は、葬儀・告別式の前夜に、故人の家族や親族、親しい方々が故人の傍で別れを惜しみ、灯りを消さずに夜通しで行う儀式です。

もともとお通夜では、遺族や親しい人が集まって夜を徹して故人を見守っていました。お坊さんが来てお経を読んだり、集まった方にお酒と料理を振る舞ったり、生きている人々が故人と過ごす最後の時間です。

こういっては不謹慎かもしれませんが、娯楽のない時代にはその集落の一つのイベントという役割もあったのでは?という意見もあるそうです。

 

最近では、亡くなった日は仮通夜として家族や近親者で集い、お通夜は葬儀・告別式の前日に行われるのが一般的です。

住んでいる地域等の都合から、日中に行われる告別式に参列できない方々が通夜に参列するというケースや、夜通しでなく数時間で行うケースが増加しています。

場所も、自宅ではなく葬儀を行う施設で行うことが大半のようです。

そのため遺族が夜通し故人のそばにいられるかどうかは、宿泊や仮眠設備の有無などその施設にもよってきます。中には遺族のためのスペースを重視し、寝室やお風呂などホテル並みにきれいな施設もあれば、一軒家のような式場もあります。

 

お通夜そのものは通常、夕方6時~7時くらいで行われます。

僧侶(お坊さん)が来て読経し、参列者が焼香をします。仕事の関係などもあってか、首都圏では昼間に行われるお葬式より、夕方行われるお通夜にのみ出席する人の方が増えています。

なお、通夜は告別式とは異なり、遅刻しての参列も可能ですが、遅れてもしっかり参列することが大切です。

通夜終了後の通夜振る舞いは、誘われたら食事をし、お酒で酔ったために騒ぐことのないようにするのがマナーです。式場に到着する際や退場する際は、遺族や受付に挨拶をすることも忘れないようにしましょう。

 

また、お通夜へ参列する際の服装について、以前は「喪服は避けるべき」と言われていました(喪服をきちんと着ていると「まるで亡くなることを予想して準備していた」と感じられるからという理由があるようです)が、最近では喪服で参列する方もいるようです。

 

その昔、死者を一定期間、生きている人と同じように扱う時間があったそうです。生から死へ移行する期間。お通夜はその名残りとも言われています。

 

 

告別式って何?

こくべつしき【告別式】

  1. 死者の霊に対して,別れをつげる儀式。
  2. 送別の式。離任式。

(大辞林 第三版の解説 コトバンクより)

 

告別式は、故人の身内や親戚だけでなく、故人との関わりがあって参列した弔問客全員が焼香や献花を行い、故人に最後のお別れをする儀式です。

ちなみに、正確には告別式は葬儀ではありません。

葬儀・告別式と言われることが一般的ですが、葬儀式と告別式という本来は異なる2つの儀式を合わせてお葬式が成り立っています。

葬儀式は故人をあの世に送る宗教的な儀礼であるのに対し、告別式は生きている人が故人にお別れを告げる場になります。

なお、告別式は出棺前の最後の儀式ということもあり、遅刻や途中で抜けることは基本的に厳禁です。早めに式場に到着し、着席しておく必要があります。

止むを得ない場合は、できるだけ遺族にその旨を伝えお詫びした上で、儀式が一段落したら静かに入退場を行います。

 

告別式のはじまりは1901年の中江兆民(1847~1901年。日本の思想家、ジャーナリスト、政治家)のお葬式と言われています。

中江兆民は無神論者(神様の存在を認めないという人)でもあったので、宗教的な儀礼は不要と考えたようですが、当時、それまでの葬列を組んで行っていた葬儀を見直そうという動きもあって、葬列に代わるものとしての告別式が少しずつに認知されるようになりました。

 

高度成長期には、葬儀式と告別式を合わせて行うというスタイルのお葬式が広がっていきました。

参列者も忙しくゆっくりとお別れをしている時間がないといったことのほか、霊柩車の普及や火葬の時刻が決まっているなどの理由から、限られた時間の中で、宗教的な儀礼と故人とのお別れが同時に行われるようになったようです。

 

中江兆民の日本で最初の告別式については、「『葬式無用』が告別式のルーツ!?日本で最初に告別式を行った人物『中江兆民』」で、より詳しくご紹介していますが、「家族葬」などの広がりを見ていると、現在のお葬式では、この告別式の部分がより重視されてきているように感じます。

故人との最後のお別れを大切にしたいという想いが、今求められているお葬式の根底にあるようです。

 

 

通夜と告別式で気を付けたい参列マナー


通夜と告別式には共通した参列マナーがあります。遺族を不快な気持ちにさせないために、基本的な参列マナーは身に付けておく必要があります。

 

特に気を付けておきたいのは、忌み言葉です。

お悔やみの場においては、タブーとされる言葉が多いのですが、うっかり使ってしまう可能性があります。遺族が言葉をどう受け取るかにもよりますが、避けておいたほうが無難です。

「重ね重ね」「たびたび」など繰り返しを意味する言葉や「死ぬ」「生存中」などの直接的表現は避けるようにしましょう。

忌み言葉については、「【今さら聞けない】葬儀(通夜、告別式)の挨拶に禁句ってあるの?」で詳しく説明しています。

 

また、服装や身だしなみのマナーにも注意しましょう。派手なアクセサリーや時計、化粧を避け、全体的にシンプルにすることが大切です。

お葬式における身だしなみについては、「通夜・葬儀での服装」のほか、
TPOで使い分けよう!葬儀・葬式の服装【女性編】
葬儀・葬式にはどんな靴を履いていったらいいの!?【女性編】
ロングヘアは要注意!葬儀・お葬式に最適なヘアスタイルは?
【はずすと怖い、喪服の話】スカート丈は膝からこぶし1つ分
【ママのための参列マナー】キッズの喪服コーデ、何を着せればいいの?
プロに聞いた!お通夜・お葬式で好印象を狙えるメガネの選び方」などでも紹介していますので、参考にしてみてください。

【関連記事】


日本最大級の葬儀ポータルサイト「いい葬儀」では、さまざまな葬儀に対応したプランや費用から日本全国の信頼できる葬儀社を検索することができるほか、第三者機関という立場から「葬儀・お葬式」に関するご質問にもお答えしています。

お電話での問い合わせも24時間365日対応しており、お急ぎの場合の相談も無料でお受けしています。
また、運営元の株式会社鎌倉新書では、葬儀社紹介だけではなく、霊園・墓地や石材店、仏壇・仏具店、相続に関わる税理士・司法書士・弁護士・行政書士などの専門家を紹介するなど多岐に渡るフォロー体制を持っていますので、幅広い情報を提供しています。

 

4.93/5 (40)


The following two tabs change content below.
「いい葬儀マガジン」を運営する鎌倉新書は、供養関連の出版社として、葬儀・お墓・仏壇・寺院・相続など、人生のエンディングに関する情報提供を長年行ってきました。その経験をもとに、多様化する社会や価値観の中で今求められている情報を発信していきます。