平成30年度介護報酬改定に関する審議報告について


今回は、12月18日に公開された、平成30年度介護報酬改定に関する審議報告についてお話ししたいと思います。

 

資料はこちら

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000188370.html

 

ここ半年ほどの、個々の介護サービスに関する議論がまとめられ、来年度の改正の内容がわかりやすく、記載されています。

 

ページ数は、106ページありますが、最初の方は、今回予定される改正内容が詳しく載っています。40ページ以降は各介護サービスに、どのような改正内容が適用されるか?が書いてあります。確認する枚数は、それ程多くありません。是非ご確認下さい。

 

ページ55から、通所介護の内容が載っています。

今まで紹介した内容もありますので、今回は、新しく加わったものを中心にご紹介します。

 

まず改正されるポイントは、以下の10項目です。

 

□ 通所介護・地域密着型通所介護

① 生活機能向上連携加算の創設

② 心身機能の維持に係るアウトカム評価の創設

③ 機能訓練指導員の確保の促進

④ 栄養改善の取組の推進

⑤ 基本報酬のサービス提供時間区分の見直し

⑥ 規模ごとの基本報酬の見直し

⑦ 運営推進会議の開催方法の緩和(地域密着型通所介護のみ)

⑧ 設備に係る共用の明確化

⑨ 共生型通所介護

⑩ 介護職員処遇改善加算の見直し

 

特に、全国の事業者さんへの影響が大きいものとして、

⑤ 基本報酬のサービス提供時間区分の見直し

⑥ 規模ごとの基本報酬の見直し があります。

 

⑤基本報酬のサービス提供時間区分の見直し

現在のサービス提供時間の枠である、3-5、5-7、7-9時間が、1時間毎の変更になります。3-4、4-5、5-6、6-7、7-8、8-9時間になります。

過去の例では、サービス時間が変更になった場合、10%前後報酬に変化がありました。特に3-4時間、5-6時間、7-8時間でサービスを提供している事業所さんは、5~10%ほど、報酬が下げられる可能性があります。

 

⑥ 規模ごとの基本報酬の見直し

なお、介護事業経営実態調査の結果を踏まえ、大規模型事業所ⅠⅡを対象として、介護報酬が見直される予定です。

 

今回も個別機能訓練加算、サービス関連で、以下のサービスが新設され、リニューアルされます。

① 生活機能向上連携加算の創設

② 心身機能の維持に係るアウトカム評価の創設

③ 機能訓練指導員の確保の促進

④ 栄養改善の取組の推進

 

① 生活機能向上連携加算の創設

小規模事業者向けのサービスになります。通所介護事業所の職員と外部のリハビリテーション専門職が連携して、機能訓練のマネジメント(計画書の作成、評価)をすることで算定が出来ます。

* 外部のリハビリテーション専門職とは?訪問リハビリテーション若しくは通所リハビリテーションを実施している事業所又はリハビリテーションを実施している医療提供施設の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、医師となります。

 

②心身機能の維持に係るアウトカム評価の創設

利用者のADL(日常生活動作)の維持又は改善の度合いが一定の水準を超えた場合に、新たに評価されます。通所リハの社会参加支援加算のようなものでしょうか?

 

③機能訓練指導員の確保の促進

機能訓練指導員として、新たに、はり師、きゅう師が追加されます。

 

④栄養改善加算の見直し

現在は、管理栄養士1名以上の配置が要件とされていますが、30年度以降は、外部の管理栄養士の実施でも算定出来るようになります。

また「栄養スクリーニング」に関する加算が創設され、管理栄養士以外の介護職員等でも実施可能な栄養スクリーニングを行い、ケアマネージャーに栄養状態に係る情報を文書で共有した場合に算定出来ます。栄養状態が良くない利用者のために、デイサービスがサービスを提供しやすくなります。

 

その他の変更として

⑧ 設備に係る共用の明確化

⑦ 運営推進会議の開催方法の緩和(地域密着型通所介護のみ)

⑩ 介護職員処遇改善加算の見直し

 

⑧ 設備に係る共用の明確化

通所介護と他の介護サービスを併設している場合に、利用者へのサービス提供に支障がな

い場合は、

・ 基準上両方のサービスに規定がある事務室については、共用が可能

・ 基準上規定がない玄関、廊下、階段などの設備についても、共用が可能

であることが明確になります。

食堂兼機能訓練室の面積がUPして、定員を増やすことが出来るかもしれません。

 

⑦ 運営推進会議の開催方法の緩和(地域密着型通所介護のみ)

地域密着型通所介護の運営推進会議の効率化や、事業所間のネットワーク形成の促進等の観点から、現在認められていない複数の事業所の合同開催が可能になります。
ここ1年は、地域包括支援センターの職員、地域の代表(民生委員)は、連日、会議会議だったと思われます。

ⅰ 利用者及び利用者家族については匿名とするなど、個人情報・プライバシーを保護すること。

ⅱ 同一の日常生活圏域内に所在する事業所であること。

 

⑩ 介護職員処遇改善加算の見直し

介護職員処遇改善加算(Ⅳ)及び(Ⅴ)については、廃止になります。その際、一定の経過措置期間が設けられると思います。

 

また、今回の改正とは別ですが、2019年10月実施、介護職員に8万円の賃上げという話が出てきました。なかなか衝撃的な数字です。

消費税がUPされたタイミングで、実施されるようです。

 

最後に、新しいサービスとして

⑨ 共生型通所介護の創設 があります。

 

⑨ 共生型通所介護の創設

これは現在、障害福祉制度における生活介護、自立訓練、児童発達支援、放課後等デイサービスの指定を受けた事業所が、介護保険制度のサービス(共生型通所介護)を行えるようになります。

また逆に、介護保険制度の指定を受けたサービス事業者も、障害福祉制度のサービスを行えるようになります。

65歳になると、障害サービスから介護サービスに、移動されるケースがありましたが、このあたりが変更されます。

 

「平成30年度介護報酬改定に関する審議報告について」の論点をご紹介しました。

 

これに沿って2月に、報酬案が公開されます。

今回は、+改定になりますが、どのように報酬体系になるのでしょうか?


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橋谷創(スクナクリエイト代表/社会保険労務士・介護福祉士)

橋谷創(スクナクリエイト代表/社会保険労務士・介護福祉士)

医療法人で人事・総務・行政対応等、総務人事全般を経験。実地指導や監査対応も場数をこなし、対応策などについては独自の視点も交えながら的確なアドバイスに定評あり。また、ディマティーニ・メソッドの導入により、介護現場のモチベーションアップを後方支援。マネジメント研究に日々取り組んでいる。