サラリーマン5%が増税=年収1000万円で6万円増-所得税改革案了承・自民税調


 自民党税制調査会(宮沢洋一会長)は7日、党本部で会合を開き、2018年度税制改正で焦点となっている所得税改革案を大筋で了承した。控除制度を見直し、年収800万円を超える会社員を増税とする。公明党と調整した上で、14日にまとめる与党税制改正大綱に盛り込む。公務員を含め給与所得者の約5%が増税となる見通しで、20年1月から実施する。

 改革案は、働き方の違いによる税制面の格差是正が狙いで、収入から一定額を差し引いて税負担を軽くする控除制度を見直す。全ての納税者が対象の基礎控除を38万円から48万円に増額する一方、給与所得控除を一律10万円減らし、控除額の上限も引き下げる。基礎控除の増額で、給与所得控除を受けていない自営業者やフリーランスは減税となる。

 控除見直しで増税となるのは約300万人。年収1000万円で年6万円の負担増が見込まれる。年収800万円超の会社員でも、22歳以下の子どもがいる世帯や介護世帯は増税の原則対象外とするが、高所得者に負担が集中する改革となる。 

 年金受給者が対象の公的年金等控除も見直し、年金以外に1000万円を超える副収入がある人は年収に応じて最大20万円控除を減らす。年金収入だけで1000万円を超える人は控除額を195万5000円で頭打ちとする。二つの見直しで受給者の約0.5%に当たる計20万人程度が増税となる見通しだ。

 今回の所得税改革により、全体で約1000億円の税収増を見込む。

 公明党税制調査会(斉藤鉄夫会長)も、7日の会合で所得税改革案を議論。出席者からは「年収800万円超から増税すれば、中間層の生活を直撃する」といった慎重意見が相次いだため、8日の与党税制協議会ではこうした意見を踏まえて自民との協議に臨む方針だ。

 ◇所得税改革案ポイント

 一、給与所得控除や公的年金等控除を減らし基礎控除に振り替える

 一、高所得者の給与所得控除を引き下げる

 一、子育て・介護世帯に配慮

 一、年金以外に高額副収入がある人の公的年金等控除を減らす

 一、超高額所得者の基礎控除をゼロとする

 一、準備期間を確保し2020年1月から実施

(了)


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