理想の最後を迎えるには?リビングウィルの具体的な書式、書き方、例文をご紹介


高齢化が進み、終活という言葉をよく耳にするようになりました。つまり自分の今後の人生や最期について考える人が増えてきているのです。
自分の理想の最期として、尊厳死や安楽死を希望する人がいます。ではその理想の最期を迎えるために必要となる、リビングウィルを知っていますか
医療は日々進歩していますが完治の困難な病気も多く、延命処置の実施やその内容についてもしっかりとした規定が定まっていません。
今回はリビングウィルの説明をはじめとし、尊厳死と安楽死の違いやリビングウィルの書式や書き方について説明します。

リビングウィルとは?

リビングウィルとは簡単に説明すると生前の意思という意味で、本人が生きていた時の尊厳死に関する意思として、生前遺言書や生前発行遺言書とも訳されています。自分の病気が治らない状態、あるいは終末期の段階になったときに延命措置を施さないでほしいことを宣言し、苦痛を取り除く緩和を重点に置いた医療へ切り替えてもらうことで、平穏かつ自然死を望むということを自らの意思として書き残しておくものです。
尊厳生前死が選択肢として挙げられたときに、本人の明確な意思表示として使用されます。
遺言書とは違い、法的な拘束力はありません。そのため、一般的な書式や内容は大まかに決まっていますが、延命処置に関することだけでなく、葬儀の方法や臓器提供の可否などの内容が含まれていることもあります。

尊厳死と安楽死の違いとは

尊厳死とは、人間が人間としての尊厳を保ったまま死を迎えることをいいます。つまり医療技術を使っても回復の余地がない状態において、これ以上延命処置を行わずに自然の経過のまま死を受け入れるということです。この尊厳死にはリビングウィルなどによる、生前の本人による意思表示が必要となります。
安楽死とは、治療を進めていくうえで精神的および肉体的な苦痛を取り除き死を迎えることをいいます。つまり延命治療を選択せずに、あえて死を選択するという方法です。
安楽死は更に純粋安楽死、間接的安楽死、消極的安楽死、積極的安楽死の4つに分けることができます。
この尊厳死と安楽死には問題点もあります。それは一般的に認知されてきてはいるものの法律的には認められていないため、場合によっては医師が殺人罪に問われる可能性もあるということです。
いずれにせよ尊厳死や安楽死を実現するためには、生前の元気なうちに意思表示をしておく必要があります。

リビングウィルの例文

では実際に、リビングウィルを作成するに当たっての書式と例文を説明します。

リビングウィル

終末期医療に関する事前指示書

私は、自分自身の終末期の医療・ケアについての私の意思を明らかにするため、下記の通りの指示を致します。

(延命措置)
私の傷病が不治の状態であり、既に死が迫っていると診断された場合に、延命措置を取ることをお断り致します。意識がなくなった場合はもちろん、はっきりと意思表示が出来ない場合も同様に扱って下さい。(希望する措置にチェックをします)・鼻管の挿入をしないでください。

・胃瘻の処置をしないでください。

・人工呼吸器を取り付けないでください。

・昇圧薬の投与・輸血・人工透析・血漿交換の実施をしないでください。

(苦痛の緩和)
私の状態が苦しく見えるようであれば、その苦痛を緩和するための処置・治療はお受け致します。下記の措置を取ることに同意いたします。(希望する場合、チェックをします)・苦痛を和らげるための麻薬などの適切な使用による措置以上が私の終末期医療に関する事前の指示書となります。これらの要望を受け入れ、治療に当たった方に深く感謝を申し上げるとともに、これらの指示内容に従って行った行為の責任はすべて私に有ることを表明致します。

作成日  平成  年  月  日

(本人)
住所

氏名(印)

生年月日

(本指示書の証人)
住所

氏名(印)

連絡先電話番号

(私の意識がなくなった時の連絡先)
住所

氏名

連絡先電話番号

書き方に特に細かい規定はありませんが、記載しておく内容は大まかに上記のような内容です。
病院によっては、リビングウィルに関する資料や提出用の書式が用意されているところもあります。

遺族を困らせないためにも意思表示を

すでに不治の病にかかり通院していたりする場合には、今後予測される病状の経過や状況によって、医師から延命処置や最期の迎え方に関してお話をしてくれる場合もあります。
リビングウィルを作成しなかった場合に起こるデメリットとして、延命治療が長期にわたって継続されるため死の直前まで苦痛な状態であること、自分の意思がはっきりしていない場合は家族が自分の生死を決定することになる、自分が亡くなった後にも本当に望んでいた最期だったのかという不安が残ることなどが挙げられます。つまり自分以外の残された家族にも肉体的、精神的苦痛が計り知れないほどのしかかるのです。

リビングウィルを作成することのメリットとしては、自分の望む最期を伝えることで尊厳死や安楽死を尊重することができたり、遺族への精神的負担を和らげることにもつながります。元気な時に自分の意思をしっかり表示して、自分の理想の最期を迎えましょう。

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