駿台トラベル&ホテル専門学校 葬祭マネジメント学科で未来の葬儀人を輩出するため教壇に立つ、片桐真樹学科長。
生徒との距離も近く、ハツラツとしているその姿は、まさに「熱血先生!!」という印象でした。
そんな片桐先生ですが、実は先生になってまだ3年目とのことです。
今回は、片桐学科長に突撃インタビューしてきちゃいました。
葬儀業界で、若い人を育成する場所が必要だと考えていました
――どのような経緯で葬祭予備校の先生になられたのですか?
葬儀社での経験を活かし、この仕事の魅力を伝えたいと思っていました。
しかし、葬儀業界は若い人がなかなか育たない業界だと言われています。
だからこそ育成する場所が必要だと考えていました。
そんな時にたまたま葬祭マネジメント学科の講師のお誘いをいただいたのです。
葬祭の専門学校があることに驚きましたが興味を持ちました。
実は高校生まで学校の先生になることが夢だったのです。
お誘いを受けた1ヵ月後には先生になっておりました……(笑)
――先生になられてどうですか?
入ったばかりの頃は驚きました。若い人が多すぎて(笑)
学生のみんなは知識ゼロのまま入学し、そして入学と同時に葬儀社への就職活動が始まります。
みんな葬儀業界を志す生徒ばかりなので、とてもモチベーションが高いです。
葬儀というお仕事には、楽しいことばかりではなくもちろん大変なこともたくさんあります。けれど、それを含めて、葬儀社で働く魅力を生徒に伝えています。
教える立場でありますが、私も生徒から教わることが多く、日々勉強になります。
社会人としてのスキルを身に付けてもらってから送り出したい
――授業で心がけていることはありますか?
高卒の生徒が多いので葬儀社の知識や技術だけでなく、社会人としてのスキルを身に付けてもらってから送り出したいと思っています。
1年制の学校なので、葬儀の知識を教えることだけで時間的には精一杯なのですが、その中で、毎日10分だけでも社会人マナーを教えたり、気になるニュースなどをみんなの前で発表してもらって人前で話す力、表現力を付けてもらったり。
そういった時間も大事にしています。
――生徒から驚かされることもあるとか……?
学生からは時々突拍子のない発言があり驚くこともしばしばです。
例えば「WEB社会の現代だから、葬儀をWEB上で行うこともできるんじゃない?」「焼香をワンクリックでできるようにしてみたらいい」なんて意見が出ました。
「何で葬儀は葬儀場でしかできないのか?好きな場所でやればいいじゃん」なんて意見もあります。
ただ、そういう意見や疑問を持つことはすごく大事で、興味を持つことからこの仕事の成長に繋がるのです。
自分を変えてくれたのがこの葬儀の仕事です。
――WEB葬儀はとても斬新!(笑)もしかしたら近い将来、葬儀の常識が変わることもあるかもしれないですね。もともとはテレビ業界で働いていたそうですが、どうしてお葬式の仕事を始めたのですか?
たまたま火葬場を見に行くきっかけがあり、なかなか見れない場所だから、と思って行ってみました。
そうしたら、見るものすべてが初めてのことばかりで、「こういう仕事があるんだ」と思ったのが始まりです。
その後は、「もし自分が葬儀の仕事をやったらどうなるだろう?」とか、お葬式という仕事のことが、気になってしょうがなかった。
家に帰ってからも頭から離れなくなって、ムズムズしていたら私の嫁さんが痺れを切らして、「そんなに気になるならやってみればいいじゃない」と背中を押してくれたんです。
――片桐先生が葬儀業界に入ったのは奥様のおかげなのですね。実際にお葬式のお仕事に就かれてみて、いかがでしたか?
入ってすぐ、心が折れそうになりました。先輩の背中が大きすぎたのです。
立ち振る舞いや言葉遣い……。何もかもがすごすぎて自分にはできないなって思いました。
だけど負けず嫌いな性格が功を奏して、やれるとこまでやってみようと。
葬儀の司会もすごく不安でしたが、一度やってみたらできた。
できるかどうか不安で動かないよりも、まずはなんでもやってみることが大事だと改めて感じました。
もともと無口で人の後ろをついて歩くような人間でしたが、そんな自分を変えてくれたのがこの葬儀の仕事です。
人前に立つことが好きになり、今となっては人に教える仕事までやっちゃってます(笑)
――先生が無口だったなんて、想像つかないです!面白いし、生徒からも愛されてることは伝わってきます。
いやぁ、愛されてるだなんて(照)
だけど卒業生が時々学校に遊びに来てくれて、現状報告をしてくれるのがとても嬉しいです。
現役の生徒にも、「こういう葬祭人になりたい」「こういう形で供養業界に携わっていきたい」という想いをしっかり持っていて欲しいです。
社会に出ればもちろん、学校で教わっていないことに直面することも、必ず、たくさんあります。
でも、そんな時にも、芯をぶらさずに持っていればやっていける。
きっとこれから、「先生考え方が古いな~。私たち今葬儀業界でこんな新しいことやっているんだよ」って言われてしまうと思います。
生徒たちにはどんどん新しいことに挑戦してもらって、これからの葬儀業界を引っ張っていって欲しいです。
――ありがとうございました。
「いつか、教え子たちと一緒に一つの葬儀に携わってみたい。そんな日が来ればいいな」
と、穏やかな笑みを浮かべながら語ってくれました。
最後に熱血先生と一日転入生の2ショットです。
片桐先生、ありがとうございました!!
(この日の自撮り棒忘れたため。精一杯腕を伸ばして頑張りました)