タイガーマスクみたいな尼僧レスラーと「きらきら太陽プロジェクト」

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尼僧さんだけど、得意技はデスバレーボム、スピアー、フィッシャーマンズスープレックホールド、ラリアット、アキレス腱固めなどの関節技。

お寺でのプロレスの興行を行い、その収益と寄付を養護施設などに送る活動をしている、“女子プロレスラー”で“尼僧さん”の雫有希(リングネーム・しずくあき)選手。

今回は雫選手の取り組みをご紹介します。

 

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お寺のプロレスで皆が楽しめる縁日を復活

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もともと、学生時代からアマチュアレスリングをはじめ、その後学生プロレス団体に参加、在学中にプロデビューも果たしていた雫選手ですが、デビュー戦以降、プロレスとは距離を置いていました。

そんな雫選手がお寺でのプロレスをはじめたのは2010年のこと。

きっかけは、実家のお寺の縁日の人手が激減してしまったことからと言います。

地域の住民同士の考え方の違いが縁日にも影響を及ぼしてしまい、参加者も数十人に激減、出店も2軒だけになってしまいました。

 

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そこで、皆が楽しめる縁日にしようと生まれたのが「お寺プロレス」です。

2010年に、雫選手が学生プロレスの出身者6人で立ち上げました。

「お寺プロレス」はその後、1年に数回というペースで開催されましたが、レスラーたちのファイトマネーはありません。

観客に募金を募り、集まったお金は善光寺大本願乳児院に寄付しました。

この乳児院は、「児童福祉法により設置された児童福祉施設で、家庭において乳児を養育する事ができないとき、児童相談所からの入所措置を受け、昼夜を通して乳幼児(0歳児~2歳児、必要があるときは就学前まで)をお預かりし、心身共に健やかな養育に努めて」いるところです。

 

「お寺プロレス」の発展形「きらきら太陽プロジェクト」

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2013年からは「お寺プロレス」を「きらきら太陽プロジェクト」へ発展させました。

主要メンバーは、唯我選手、山田太郎選手、SAKURA選手、アブドーラ小林選手、田村和宏選手、タケシマケンジ選手である。さらにダンプ松本選手、豊田真奈美選手、渡辺智子選手、堀田祐美子選手たち。

元全日本女子プロレス所属の大御所の選手たちの協力を得て、「きらきら太陽プロジェクト」のプロレスの試合は主に行われています。

 

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2015年からは、雫選手は、元クラッシュギャルズの長与千種氏が主宰する女子プロレス団体に所属しつつ、個人の活動として「きらきら太陽プロジェクト」の興行を行っています。

今後、女子プロレスラーとしてさらにステップアップして、「きらきら太陽プロジェクト」を拡大させたいと考えているそうです。

 

乳児院を訪れる人を支えるために

「きらきら太陽プロジェクト」は、現在のところ、プロレスの収益と寄付を福祉施設に届けることが中核の活動となっていますが、今後は、カウンセリング部門も立ち上げたいと雫選手は考えています。

そのために、一般社団法人全国心理業連合(全心連)が認定する心理カウンセラーの資格取得を目指して勉強中だそうです。

乳児院には、さまざまな問題を抱えた母親が来院し、子どもを預けて行きます。

中にはドメスティック・バイオレンス(domestic violence)の被害者や児童虐待の被害者など、難しい問題を抱えた人も大勢います。

そこで、そうした人々にカウンセリングし、根本的な問題解決に役立ちたいというのです。

 

リングネームも仏教から

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雫選手のリングネーム「雫」は、仏教の物語にある山火事を消そうと自分の羽を水にぬらして山に雨を降らせたオウムの話からつけたそうです。

そして「有希」は、すべての子どもに希望の有る社会に、という願いが込められています。

昭和のマンガ『タイガーマスク』(梶原一騎原作)の主人公といえば、プロレスのファイトマネーを孤児院に寄付をする正義のヒーローです。

2010年ころには『タイガーマスク』の主人公の伊達直人の名前で、児童福祉施設などにランドセルやおもちゃなどを送る運動が広がりました。

今、雫選手の取り組みは平成の時代によみがえった新しいタイガーマスクのようです。

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