「神道・神式のお葬式」の基本知識とマナー

神道の葬儀
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これまで【仏教】における代表的な各宗派の基本知識とマナーについて、7回にわたりご紹介してきました。
今回は、「神道(しんとう)」(神式ともいいます)の基本知識とマナーを取り上げます。

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遺族や参列者も不慣れな神葬祭

ご葬儀の9割は仏式(僧侶の読経とともに儀式が進行)で行われるため、神道の形式によって行われる葬儀「神葬祭(しんそうさい)」はまれであり、ご遺族やご参列の方々の多くはお作法や進行に不慣れなケースをよく見かけます。

神社では行わない神葬祭

神道は祖先を自分たちの「守り神」とし敬い、神葬祭の後、故人様は家の守護神となります。神の鎮まる聖域である神社でご葬儀を行なうことはほとんどなく、故人の自宅または斎場やセレモニーホールで行ないます。

お焼香の代わりに何をするの?

神葬祭では仏式のように焼香やお線香をあげることはありません。これに当たるものが玉串奉奠(たまぐしほうてん)。玉串とは榊(さかき)の枝に紙垂(しで)とよばれる邪気を払い清浄を表す白紙を付けたものをいいます。
玉串を捧げたあと、二拝(にはい)【二回のお辞儀】→二拍手(にはくしゅ)【音を立てないよう二回の拍手】→一拝(いっぱい)【一回のお辞儀】の作法でお参りしますが、神葬祭や五十日祭までの拍手は「音を立てないように」手を合わせる忍び手にします。
ただし、神社により、四拍手の場合もありますので儀式をつかさどる祭主(さいしゅ)や葬儀社に確認するようにしましょう。神葬祭の場合、ご遺族に対しては式が始まる前に神社側、または私たち司会者やスタッフからお作法についてご説明をさせていただきます。

香典の表書きは?

神葬祭にご参列される場合の包みの表書きについても触れておきましょう。表書きは、「御神前」あるいは、「御玉串料」と書きます。

ただ、参列前に神道であることを知らされず、市販の「ご霊前」と書かれた、しかも仏式用の蓮の絵がついたものを持参した場合は、受付で神道であることを知らなかったお詫びを一言添えればたいへん丁寧な弔問となります。

神葬祭の作法や言葉使いについて、もう少し詳しく知りたいという方は僭越ながら私の著書「最新版 臨終のマナー(最低限知っておきたい実例と言葉集)」が参考になるかと思います!

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