今は亡き妹へ
「めいちゃんがいきしてない!」
おかあさんのさけび声で目がさめた二〇一三年十一月十一日。死亡届を出して、体をもやして、ほねをひろって、おうちにいっしょにかえって……。あれからもう三年がたちました。めいちゃん、そっちのせかいではげんきにすごしていますか?おままごととかするのかな?えほんもよんだりしているのかな?たのしいまいにちをすごしていてくれていればいいなあとおもっています。
一さいになるのをまたずにあなたがとつぜん死んでしまったこと、おねえちゃんのこころはいまだにきちんとせいりがついていないみたいで、ふとしたしゅんかんになみだがこぼれてしまいます。
いのちってあんなにもはかないものなんだね。
いのちってあんなにもあっけなくなくなってしまうものなんだね。
つい何じかんかまえまではわんわん泣きながらおねえちゃんにだっこされてたのに。あなたはだれにも、さよならも言わずにひとりでひっそりとこきゅうをするのを止めてしまいました。みぢかな人の死にふれるのはめいちゃんがはじめてだったから、いのちがこんなにももろいものなのだとはじめて知りました。
めいちゃんのところに行こうと何回も思いました。でもさいごのゆうきがわかなかったの。ひとりさびしいおもいしてたらごめんね。
さいきんになってようやくだけど、ゆめというか、やりたいことができたんだよ。心がきずついて、ひとりでは人生をあるけなくなっちゃった人たちのおはなしをきいたりして、もういちどあるけるようにおてつだいするおしごとをしたいんだ。
めいちゃんのことがあって、ただはなしをきいてもらうだけできもちがふわってかるくなることがあるのを知ったから。おねえちゃん、いっしょうけんめい、たくさんおべんきょうして、ひとりでつまずいて苦しんでいる人に手をさしのべられるようなにんげんになってみせるから、めいちゃん、どうかお空からみまもっててね。
追伸
たまには、おねえちゃんのゆめの中にあそびにきてください。
「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」より
「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」は、父母、祖父母、先生、友人、近所の人など。“あの人”とかつて一緒にいた時に言えなかったこと、想い出や、“あの人”が亡くなった後に伝えたくなったこと、感謝の気持ちなどを綴ったお手紙です。