死亡通知状について。送るタイミングと内容、注意点

小林憲行【記事監修】
小林憲行

記事監修小林憲行

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死亡通知状とは、誰かが亡くなった際に、その家族や親族が送るお知らせのことです。氏名や年齢、死因など亡くなった方の状況と葬儀の予定などを記載して、できるかぎり早く送ります。また、通知が葬儀後になってしまった場合はお詫びの言葉も添えます。ここでは死亡通知状を出すタイミングや文例、文章を作成する際の注意点などについて紹介します。

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死亡通知状を出すタイミング

死亡通知状には、身内に不幸があったことと先方に葬儀の日取りを知らせるという役割があります。実際に葬儀に参列するかどうかは先方次第ですが、故人と関係が深かった方が葬儀に参列できるように配慮する必要があります。そのため、不幸があった後、できるだけ早く送るようにしましょう。

死亡通知状を送るタイミングとしては、葬儀の日程が決まった段階で速やかに送付します。また、遠方の人に手紙が届く前に葬儀が執り行われてしまう可能性があるので、葬儀日程が差し迫っているのであれば電話などで連絡します。最近はメールをはじめ日ごろ連絡を取っている方法で送るケースもあります。

死亡通知状の内容と文例

死亡通知状の内容は、死亡通知状を出すタイミングによって違います。それぞれの内容について確認していきましょう。

葬儀の前に送る場合

死亡通知状に故人との続柄、故人の氏名と年齢、死亡した理由と日時を記します。

例えば故人が父親の場合は、氏名の前に「父」、氏名の後ろに「儀」と書き添えます。年齢は漢数字で書くようにしましょう。また、死亡した理由はあくまでどのような状況にあったのかを伝えるものですので、差し支えない範囲で問題ありません。死亡時刻が不明の場合は「未明」と書きます。

そして、故人が生前お世話になったことについて、故人の代わりにお礼を伝えます。さらに、葬儀や告別式の日時と場所を記載し、通知を出した日付と喪主の氏名と住所を書き添えます。また、いきなりの訃報ということもあり、葬儀に参列できない方もいます。そのため、弔電のあて先や香典のあて先などを記載しておくと親切でしょう。

通知を出した日付は漢数字で書き、喪主の氏名の下には行を変えて「親戚一同」と記します。他にも宗派や葬儀の形式についても伝えておくとよいでしょう。香典等を辞退する場合はその旨も書いておきます。

(文例)

母**儀 *月*日午後*時*分 胃癌のため*歳にて永眠いたしました

ここに生前のご厚情に深く感謝をし 謹んでご通知申し上げます

なお 葬儀ならびに告別式は 仏式により自宅において左記の通り執り行います

一. 葬 儀  *月*日(*) 午後*時~*時

一. 告別式  *月*日(*) 午後*時~*時

一. 場 所  **県**市** *-*-*(自宅)

平成*年*月*日

喪主 ****

外  親戚一同

葬儀の後に送る場合

死亡通知を葬儀の後に送る場合は故人との続柄、故人の氏名と年齢、死亡した理由と日時までは、葬儀の前に送る場合と同じ内容です。そして、葬儀の案内の代わりに、葬儀を執り行った日付とともに葬儀を終えたことを伝えます。さらに葬儀を知らせなかった理由とお詫びを書き加えます。

この後は葬儀前と同様に、故人がお世話になったことについてお礼を述べ、通知を出した日付と喪主の氏名・住所を書きます。

(文例)

父**儀 *月*日午後*時*分 半年前より闘病しておりましたが 薬石効なく*歳にて急逝いたしました

故人の遺書に従い 葬儀は*月*日に近親者のみにて執り行いました

早速お知らせ申し上げるべき処でございましたが ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます

ここに生前のご厚情に深く感謝をし 遅ればせながら謹んでご通知申し上げます

平成*年*月*日

喪主 ****

外  親戚一同

死亡通知状の注意点

死亡を通知する方法

まず、死亡通知状は不幸があった後、できるかぎり速やかに送りましょう。葬儀がせまっていて死亡通知状では間に合わない場合は、電話や電報だけでなく、新聞広告で広く通知することもできます。新聞の広告の場合でも文面は死亡通知状書と同じで、葬儀の日時と場所を記載します。掲載を依頼する場合は、新聞に記載されている連絡先に問い合わせましょう。

前日の午後5時頃までに申し込むと翌日の朝刊に掲載してもらうことができます。

薄墨を使用する

筆で描く場合は、表書きと文面を薄墨で書きます。死亡通知状を書く際の薄墨には、涙が硯に落ちてすみが薄まってしまったという意味が込められています。ペンで描く場合は黒かブルーブラックのインクを使いましょう。

句読点をつけない

死亡通知状も他の儀礼的な手紙と同じく、礼儀を重んじて句読点をつけずに書きます。

宗派を記載する

事前にマナーについて調べられるように宗教や宗派を通知しておきましょう。日本では神式や仏式の葬儀が主流ですが、宗派によって葬式の作法が違う場合があります。また、キリスト教式の葬儀が執り行われる場合では、カトリックとプロテスタントでは葬儀の内容が違います。他にも、無宗教の場合は献花のみということもあります。

「逝去」を使用しない

死んだことを表す言葉として「永眠」「他界」「死去」「長逝」「息を引き取りました」「旅立ちました」などがよく使われます。ただし、「逝去」には敬いの意味合いがあるため、身内の不幸を伝える死亡通知状では「逝去」を使いません。

まとめ

身内の不幸があった場合、できるかぎり早く死亡通知状を送付する必要があります。また、死亡通知状には「逝去」を使用しない、薄墨を使って句読点を使わずにしたためるといった注意点があります。故人の印象にも関わるため、マナーや決まりごとを守って書くようにしましょう。死亡通知状の書き方をはじめ葬儀全般をサポートしてほしいと希望される方、見積もりを希望される方は、お気軽にご相談ください。

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