経験者に聞いた「お葬式で後悔したこと」ランキング

いい葬儀【記事監修】
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「終活」という言葉もすっかり一般的になり、ネットやテレビ、雑誌などさまざまなメディアで、お葬式に関する情報が日々発信されています。しかし、実際にお葬式を経験した人は、実に6割以上の方が、「『もっとこうすればよかった』と後悔していることがある」ということが明らかになりました。
今回は直近2年以内に葬儀を経験した30歳以上の男女に行ったアンケート調査に基づき、お葬式の経験者に聞いた「お葬式で後悔したこと」をランキングでまとめました。

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お葬式で後悔していることトップ10

お葬式について、「後悔していることがある」という方は、全体の64.2%という結果になりました。お葬式を経験した人のおよそ3人に2人は、何らかのかたちでそのお葬式を後悔しているといます。

お葬式で後悔していること

第1位 57.7%   情報収集について
第2位 51.5%   葬儀社について
第3位 47.3%   お葬式の価格について
第4位 38.5%   お寺・お坊さんについて
第5位 34.3%   当日の進行について
第6位 32.6%  食事について
第7位 30.5%   斎場について
第8位 29.2%   返礼品について
第9位 28.9%   お葬式の種類(家族葬・一般葬など)について
第10位 21.4%   火葬場について

第1位【情報収集】62.7%が「情報収集が不十分だった」

第1位【情報収集】の中でも、もっとも後悔していることは、「情報収集が不十分だった」ということでした。インターネットやメディア、書籍などで、ある程度の情報を集めたものの、その収集が不十分だったという内容です。
その要因として考えられるのは、(1)時間が不足していた、または(2)自分用にカスタマイズされた情報が得られなかったといったことが考えられます。

(1)の時間が不足していたという点については、「終活」という言葉が知られるようになった今も、実際に「終活」に取り組んでいるという方は、まだ少ないことが予想されます。また、例えば親世代など、せっかく「終活」を進めていても、その内容を子世代に共有できていないということもあるかもしれません。さらに、「終活」といってもお葬式のことまでは手が回っていないといったことも考えられます。

これまで、お葬式を経験した喪主の方々へのインタビューでは、病院でご家族がお亡くなりになってはじめて葬儀社を探した。また、事前に葬儀相談していた場合でも、ご家族が体調を崩され、余命を宣告されて初めてお葬式について考え始めたという方も多く、情報収集もあわただしい中で行っている様子が伺えます。

次に、(2)の自分用にカスタマイズされた情報というのは、現在世の中で紹介されているお葬式の情報が、よくも悪くも「一般的な内容である」ということが考えられます。
お葬式は、地域や宗旨宗派によっても異なります。また、それぞれのご家族の状況によっても変わるでしょう。かつては、ご家族のお葬式を経験したことのある親せきの方や、町内の世話役といった、それぞれの地域やご家族の事情に精通した先人が、それぞれに必要な情報を提供してくれるという時代もありました。

しかし、親せき同士の付き合いや、地域の縁の在り方が変化する中で、それぞれの家庭の事情を知る人も少なくなっています。その分、メディアなどで出されている情報を頼らざるを得ないという状況が垣間見えます。

このような場合、地元の葬儀社など、地域特有のお葬式の習わしなどにも精通している葬儀社に相談してみるのも、一つの方法です。

第2位 【葬儀社】58.9%が「複数の葬儀社を比較しなかった」


【葬儀社】については、58.9%が「複数の葬儀社を比較しなかった」 ことを後悔しているという結果でした。次いで47.8%が「優良な葬儀社がわからなかった」、37.8%が「予算や希望の内容を伝えられなかった」という結果になっています。

いずれの場合も、ある意味「情報収集が不足していた」といったことに集約される内容です。1社でも「信頼できる」と思える葬儀社に出会えればいいですが、ある意味、担当者との相性といったこともあります。

もし可能であれば、いくつかの葬儀社の話を聞いてみる。またはせめて見積もりや資料を見比べてみることはしておくと、もしもの時の負担は減らすことができます。信頼できる葬儀社がある場合も、他社と比較することで、よりその信頼が厚くなるというケースもあるでしょう。

第3位【お葬式の価格】56.6%が「価格が不透明なままお葬式をしてしまった」

【お葬式の価格】については、56.6%と半数以上が「価格が不透明なままお葬式をしてしまった」と後悔しています。

お葬式の費用は、祭壇や棺、葬儀会場など葬儀にかかる費用と、飲食や返礼品など参列者の人数によっても変動する費用、さらにお布施など宗教者への謝礼からなります。この中でお布施以外については、見積もりである程度の金額は出すことができます。
しかし、参列者へのおもてなしの費用については、実際に葬儀を終えてみないと確定しないということも起こり得ます。

第4位 【お寺・お坊さん】47.7%が「複数のお寺・お坊さんを比較しなかった」

【お寺・お坊さん】については、47.7%が「複数のお寺・お坊さんを比較しなかった」という点を後悔した点として挙げています。ただ、お葬式は、菩提寺(先祖代々のお墓があるお寺)にお願いするのが通例です。墓地を選ぶといったことでない限り、お葬式のためにお寺やお坊さんを事前に比較するということは、ほとんどないでしょう。

しかし、菩提寺が遠方にある場合など、お葬式で初めて、菩提寺の住職と会ったということも、近年では珍しくありません。日ごろからコミュニケーションをとっておくことが、もしもの時の備えとしても最良の道かもしれません。

また、菩提寺がない、菩提寺はあっても事情があって戻れないといった場合には、お坊さんを紹介するサービスもあります。困った時には、新しいお坊さんとの縁を結ぶ方法として、相談してみるのもひとつの方法です。

【心付け・お布施】70.3%が「相場がわからなかった」

今回、11位になった【心付け・お布施】については、70.3%が「相場がわからなかった」と回答しています。また、「いつ渡せばいいのかわからなかった」という回答も、54.1%と半数を超えています。
お布施は本来、修行のひとつであるため、「いくら」という定価があるわけではありません。さらにその家庭とお寺との関係によっても目安は変わってきますので、判断は難しいでしょう。

ただ、最近は「目安を教えてください」と伝えれば教えてくれることもありますので、尋ねてみるのもいいでしょう。葬儀社の担当者におおよその相場を聞いてみるという方法もあります。また、お坊さんを紹介するサービスでは、お布施も含んだ額が提示されています。

【戒名】56.0%が「戒名のランクがわからなかった」

12位となった【戒名】については、56.0%が「戒名のランクがわからなかった」と回答しています。戒名とは仏様の弟子になった証として授与してもらうもので、本来は生前に授かるものでした。しかし近年では、亡くなった後、お通夜までの間に付けていただくことが大半です。
戒名そのものは平等ですが、お寺への貢献度や、故人の社会的な立場などによって戒名の前後に付けられる文字が異なります。これが戒名のランクと呼ばれています。

第5位【当日の進行】52.5%が「段取りがスムーズでなかった」

第5位となった【当日の進行】については、52.5%が「段取りがスムーズでなかった」と回答しています。また、その他の回答では、「打ち合わせをもう少し丁寧にした方がよかった」「参列者への配慮」といった点で、後悔しているという声があがっています。

第6位【食事】47.6%が「お食事の内容が期待はずれ」

【食事】については、47.6%が「お食事が期待通りの内容でなかった」と答えています。また、「お食事が足りなかった」「お食事が余ってしまった」もそれぞれ、33.3%、31.7%と3割強が「数量」について後悔しています。
食事と、次の返礼品はもともと人数によって変動するものですが、中でも料理は予測が難しいものです。また、地域ごとの慣習によって特定の料理が出されるということもあり、葬儀社のアドバイスは欠かせません。

第7位【斎場】67.9%が「料金が高かった」と後悔

 【斎場】については、67.9%が「料金が高かった」と後悔しています。また、「アクセスが悪かった」が43.4%となっています。

人気のある斎場は、予定が埋まっていることも多く、26.4%が「希望の日時が予約できなかった」と答えています。興味深いのは「参列者数に対して会場が狭かった」というものです。家族葬など小規模なお葬式が増える中、参列者の人数の予測は以前より難しくなっているのかもしれません。

斎場の大きさや設備は、斎場の費用にも関係しますので、難しい問題です。葬儀社にアドバイスを求めながら決めていきましょう。事前相談など、あらかじめ葬儀の会場となる場所を見ておくと、もしもの時にもイメージがわきやすくなります。

第8位【返礼品】48.1%が「期待通りの内容でなかった」

【返礼品】についても、「期待通りの内容でなかった」が48.1%ともっとも高い割合を占めています。定番の返礼品のほか、近年ではカタログギフトなどさまざまなタイプの返礼品も選ばれています。

第9位【お葬式の種類】

【お葬式の種類】については、どのようなお葬式を行ったかを質問した上で、それぞれのお葬式について後悔した点を答えてもらいました。

いずれの場合も、「意思に反して予算をオーバーした」という回答が約4割あり、消費者が葬儀の種類による価格のイメージと、実際にかかる費用とのギャップを感じている様子が伺えます。

自由回答では「家族葬にしたが知人の人も気兼ねなく来てもらえる一般葬にしたほうがよかったのかもと思った」「故人を偲ぶ内容を入れれば良かった」「故人の意向に添えなかった」といった声も寄せられています。
事前に相談できる第三者がいると、後悔のない葬儀で、故人をお見送りできるでしょう。

第10位【火葬場】52.6%が「アクセスが悪かった」

【火葬場】については、52.6%が「アクセスが悪かった」ことを後悔しています。多くの場合、火葬場は公共施設として地域の自治体によって管理運営されており、必ずしも選択肢が豊富にあるものではありません。さらに、生活圏内から離れたところに建てられた火葬場も多く見受けられます。ただし、事前にそれらの事情が分かっていれば、親族への早めの連絡も可能となります。

【葬儀の定額プラン】自分が喪主となる場合、41.4%が「葬儀社と相談して決めるオリジナルプラン」を希望


もしもの時、お葬式を「葬儀社と相談して決めるオリジナルプラン」と「定額プラン」どちらを希望するかという質問については、自分が喪主となる場合と、自分が送られる側とで、回答がわかれました。

まず、自分が喪主になるという場合では、41.4%が「葬儀社と相談して進めるオリジナルプラン」を希望しています。一方、自分が送られる側となる自分のお葬式の場合「『パッケージ料金』『プラン料金』など定額プラン」が38.1%と多数を占めています。

葬儀のプランについての回答を見ていると、大切な方を送る際には、きちんとその人にあったお葬式を出したい。けれども、自分のお葬式については「迷惑をかけずに、決まった金額で」という心理が働いている様子が伺えます。

まとめ

今回のアンケート調査では、お葬式を終えてから後悔している人が6割以上という結果でしたが、ランキングを見てみると、「情報収集不足」に集約されるように、早めに準備をし、複数の葬儀社の見積もりなどを比較しておくことで回避できそうな問題も多く見受けられました。

きちんとしたお葬式を、納得のいくかたちで行うためにも事前の情報収集は欠かせません。もしもの時は、ぜひいい葬儀をご活用ください。

【調査概要】

調査名   :葬儀においての後悔に関する実態調査(2019年)
調査対象  :直近2年以内に主となり葬儀を執り行った経験のある、日本全国の30歳以上の男女
調査期間  :2019年2月26日(火)~2月28日(木)
調査方法  :インターネット調査
有効回答数 :372名

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