喪中見舞いとは喪中はがきを送ってくれた相手に対して、お悔やみと励ましの気持ちをこめてはがきや手紙、品物を送ることです。意味合いを踏まえると、喪中はがきを受け取ってからできるだけ早いタイミングで返すのがマナーです。喪中見舞いは、はがきや手紙を送る場合と線香や花などの品物を送る場合があるので、それぞれのマナーと寒中見舞いとの違いについて解説します。
目次
喪中見舞いと送るタイミング
喪中見舞いは年始の挨拶、つまり年賀状を辞退する旨が記載された喪中はがきをいただいた方に送るものです。喪中はがきを送ってくれた遺族の方に対して以下の2つの意味合いを持って送ります。
・遺族へのお悔やみの気持ちを伝える
・身内に不幸があって落ち込んでいる遺族を励ます
年始の挨拶を辞退するだけの連絡と捉えてしまうのは、大人としてはマナー違反です。相手を気遣う気持ちを伝えるためにも、喪中はがきをいただいたらできるだけ早いタイミングで喪中見舞いを送りましょう。
喪中見舞いをはがきや手紙で送るときのマナー
喪中はがきに対して、同じようにはがきや手紙で送るときのマナーについて確認していきましょう。
はがきの場合のマナーポイントを、3つご紹介します。
・通常の郵便はがきを使用
※特別なはがきは不要ですが、最近では葬儀社が専用はがきなどを準備している場合もあります
・頭後(拝啓)、結後(敬具)や季節の挨拶、句読点は使用しません
・定型文+相手への気遣いを気持ちが伝わることばで書きましょう
はがきにしても手紙にしても、具体的にどのような内容を組み込めばよいのかをご確認ください。
・喪中はがきをいただいたお礼
・故人の冥福を祈ることば
・年賀状の送付を控えることば
・遺族への気遣いのことば
冒頭は「喪中お見舞い申し上げます」という文面からはじまり、上記の文面を盛り込みます。年賀状の送付を控えることばは省いても差し支えありません。特に遺族への気遣いのことばを伝える部分に相手方との関係性も踏まえ、気持ちが伝わる表現を盛り込むとよいでしょう。
喪中であったことをすでに知っていた場合
喪中はがきをいただいた方が、喪中であることを葬儀に出席するなどしてすでに知っていた場合もあるでしょう。
その場合は、喪中はがきで初めて喪中であることを知った方よりも、遺族の気持ちがより身近に感じられるものです。そこで以下のような具体的な表現で気遣いを伝えることができます。
ー例ー
「お母様が亡くなられてまだ2ヵ月 まだまだ悲しみもいえきらないままと存じます」
喪中はがきで初めて喪中を知った場合
喪中はがきを受け取り、初めて先方が喪中であることを知る場合もあるでしょう。この場合は、不幸を知らずにいたことを詫びる以下のような文面をプラスしましょう。
ー例ー
「少しも存じ上げず お悔やみのことばが遅れましたことをお許しください」
すでに年賀状を送付してしまっていることもあるでしょう。そのときは以下のような文面を加えるようにしてください。
ー例ー
「実はすでに年賀状を投函いたしました 知らぬこととはいえ 年賀状が届いてしまいますことを深くお詫び申し上げます」
喪中見舞いに品物を送るときのマナー
届いた喪中はがきに対して品物を送ることもあります。この場合もただ品物を送るのではなく、前述したはがきに記載した内容を手紙に添えるようにしましょう。また加えて以下の文面も含めるのがマナーです。
ー例ー
「心ばかりの品ですが 〇〇を送付させていただきますのでお供えいただければ幸いです」
遅くなったけれども、何らかの形でお香典の代わりとなる弔意を示したいと思う場合におすすめです。ただし品物の金額は遺族に気を遣わせない程度のものに留めましょう。3,000円~5,000円程度の品を選ぶのが一般的です。送る品はお花やお菓子、現金やギフト券などがよいでしょう。
品物へののしは「御仏前」や「御供」のことばを使用し、白黒の不祝儀用の掛け紙を使用してもらうようにしましょう。
喪中見舞いに線香を送るのは?
喪中見舞いに手紙とともに線香を送ることもよくあります。線香を送ることに関しては以下のような懸念事項もあります。
もちろん送る側としては御仏前に供えてほしいという気持ちで送りますが、受け取る側が「まだ生きている遺族へのお見舞いの品に線香?」と感じることも考えられます。喪中見舞いという風習は歴史が浅いため、なじみのない年配の方には受け取り方が解らないケースもあるのです。
そこで手紙などに一言「ご仏前にお供えください」と添えておくとよいでしょう。
喪中見舞いと寒中見舞いは同じ?
喪中見舞いと寒中見舞いはタイミングが異なります。
喪中見舞いは年内に送るものであり、寒中見舞いは年が明け、節分までの間に送るものです。年内に送りそびれた場合などに送り、文面は喪中見舞いと同様です。お悔やみや励ましを伝えるものであることから、自身の慶事や家族写真の掲載は控えるべきです。あくまでも喪に服している遺族への気遣いのお見舞いであることを忘れてはいけません。
まとめ
喪中見舞いはまだまだ歴史が浅い風習です。そのため喪中はがきを受け取ったとしても特に何もしないという方も少なくありません。そこで喪中見舞いのマナーとして、はがきや手紙の文面、送る品物、また送付するタイミングについてご紹介しました。
喪中はがきを受け取ったけれど、相手との関係性を考えたときどうするのが適当か分からないなど、葬儀にまつわるような疑問がある方は、お気軽にご相談ください。