死別の悲しみをどう乗り越える?大切な人を失った方へ

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  • 死別の悲しみを乗り越えるためには、しっかりと悲しむ時間が必要
  • 自分を責めず、誰かに助けを求めて、支えてもらうことも大切
  • 同じ気持ちを共有できる人と話すことで、死別の悲しみが軽くなる場合も

配偶者や親、子ども、親しい友人など、大切な人との死別は、人生の中でもっとも大きなストレスともいわれています。配偶者や家族との別れが原因となって、体調を崩してしまう人も少なくありません。
死別の悲しみは簡単に乗り越えられるものではありませんが、いつか前を向いて歩いていけるように、自分の心のケアを忘れずにしてあげましょう。

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死別の乗り越え方①しっかり悲しむことが大切

家族や親しい友人など、自分にとって大切な人を亡くした時は、しっかりと悲しむことが大切です。
大切な人を失って心底悲しいはずなのに、その「悲しい」という感情を押し殺して、無理に明るく、元気に振る舞う方もいます。特に「周りの人に気を遣わせたくない」と考えてしまう優しい心の持ち主や、「いつまでもメソメソしているなんて弱い人間だ」と思ってしまうしっかり者の人に、そのような傾向が見られるようです。

しかし死別の悲しみを乗り越えるためには、ある程度の間、しっかりと悲しむ時間を過ごす必要があります。
その時間は人によって異なります。数ヵ月で立ち直れる人もいるかもしれませんし、1年、5年、10年以上かかる人もいるかもしれません。人と比べたり、焦ったりする必要はありません。
仕事や勉強などに没頭したり、何かで気を紛らわしたりして、悲しみをやり過ごそうとする人も多くいらっしゃるようです。ただ、ほかのことで気を紛らわせて、悲しいという感情を上手に隠したつもりでも、悲しみが消えてしまうわけではありません。
さらに、悲しみを中途半端な状態のままにしまっておくと、体にも大きな負担になりかねません。気分が落ち込んだり、さまざまな意欲の低下、さらに不眠や頭痛、胃痛、腰痛、下痢などの症状が現れることもあります。

また、大切な方を失った直後は、悲しいという感情がわかなかったということもよく伺います。葬儀の準備などで忙しく気が張っているということもあるでしょうし、悲しみの感じ方、現れ方も人それぞれです。

死別の乗り越え方②後悔が生じても自分を責めない

十分に悲しんだ後、少しずつ気持ちが落ち着いてくると、今度は、「自責の念」に駆られることが多くなるようです。大切な人の死因が、事故であっても、病気であっても、遺された人の心には後悔が生まれます。
「あのときああしていれば」
「私が何とかしていれば」
「もっと私にできることがあったのではないか」
生前、どれだけのことをしていたとしても、亡くなった人に対して、「何かもっとできたのではないか」という思いは生じてしまいます。
こうした感情が生まれるのは自然なことです。自分を責めず、辛い時はその感情を表に出して、ときには誰かに助けを求め、支えてもらうことも大切です。

死別の乗り越え方③気持ちを分かち合える人と話す

大切な人を失った悲しみは、同じ気持ちを共有できる人と話をすることで、軽くなる場合があります。配偶者を失った場合には、配偶者の両親や兄弟、自分の親の場合は、自分の兄弟、その人の思い出を分かち合えるような人、あるいは、まったくの他人であっても、同じような経験をした人であれば、気持ちを共有することができますし、むしろ、他人だからこそ話せるということもあります。
話をして、自分の感情を吐き出すことで、ほんの少しだとしても、気持ちが楽になることはあるものです。
大切な人を失った人は、その喪失経験を何度も話すことがあります。これは、繰り返し話をすることで、現実を少しずつ受け入れていこうとしている傾向があると言えます。

死別の乗り越え方④場合によっては専門家を頼る

死別や離別などで、大切な人を失ったことによって生まれる、深い悲しみの感情は「グリーフ」と呼ばれます。日本語にすると、「深い悲しみ」や「悲嘆」という意味です。
このグリーフは、時間とともに少しずつ良くなっていくものなのですが、死別の状況などによっては、複雑なグリーフや重度なグリーフに襲われることもあります。そのような場合には、自分ひとりで何とかしようとせず、専門家の力を借りるのも必要なことなのです。

法事・法要には死別の悲しみを和らげる意味がある

日本には古くから「喪に服す」という言葉があります。これは、近しい人が亡くなった際、一定期間、その人の死を悼み、世間との交わりを避けて、つつましく暮らしていくということです。
「喪に服す」と言うと、結婚式などの参列を控えたり、年賀状を出さない、というような、儀礼的なことをイメージする人もいるかもしれませんが、亡くなった人のことを思って、涙を流したり、悲しんだりするこの時間が、遺された人にとって必要ということが経験からわかっていたのかもしれません。

また、お葬式の後に執り行われる初七日や四十九日などの法要、一周忌、三回忌と続く年忌法要にも、実は悲しみを和らげる役割があると言われています。

故人を知る人々が集まって、故人の想い出を語り合うことで、悲しみを共有することで、悲しみも少しずつ癒されるというわけです。

このように考えると、法事・法要は宗教的な儀礼であると同時に、一定の期間をおいて故人を思い出させ、遺族たちの心の負担を軽減させるひとつの仕組みとも言えそうです。

死別の悲しみを乗り越えて、前向きに生きるために

大切な人との別れには、大きな悲しみを伴います。その悲しみが深すぎて、もう自分の人生を楽しむことなんてできない、と感じてしまうのは至って自然なことです。しかし、感情のままに泣いて、悲しんで、落ち込んでいくうちに、気がついたら人生に新たな目標ができていた、ということもあるかもしれません。
悲しみの乗り越え方に正解はありません。一歩踏み出すために、専門家のサポートが必要だという方も、お気軽にご相談ください。

*悲しみの感じ方は人それぞれで違いがあります。本記事の内容が必ずしもすべての人に当てはまるわけではありません。

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